活動報告 医療充実、粘り強く対処を 大井町議会議員 山崎まさひろ
湿度も気温も高い体調管理が難しい時季です。本格的な夏はまだ先で、身体が暑さに慣れていないため、熱が身体にこもりやすくなり、特に熱中症などには注意が必要です。こまめな水分補給を心掛けましょう。
さて、令和3年6月定例会で一般質問に立ちました。これは、町政全般について現状の方針や見通しを質すもので、質問を通して、現在、そして将来を見据えて町民のために適切な町政がなされているかをチェックします。今回、私は県立足柄上病院の今後と新型コロナワクチンについて聞きました。
上病院の分娩廃止
県と小田原市、県立病院機構は昨年、県西地域の医療提供体制の充実と質の高い医療を安定的に提供していくことを目的に基本協定を締結しました。これに基づき、今後の周産期医療については県立足柄上病院の担ってきた分娩を廃止し、小田原市立病院に集約するという方針が示されたことについて、町の方針を問いました。
ハイリスク分娩や緊急対応、そして慢性的人員不足といった過酷な労働環境もあり、全国で産科医が不足していますが、人口10万人当たりの医師数で見ると、特に神奈川は深刻です。こうした中、機能分担や集約を進めることで質の高い医療提供につなげるという考えは理解できます。
しかし一方で、足柄上地域に1人でも多くの産科医が存在し続けることもまた、定住人口増加という共通課題を持つ1市5町にとって大切ではないでしょうか。
町もその点は十二分に理解していると言います。現状のニーズは満たしているとしながらも「必要があれば足柄上病院の産科再開の検討など、医療充実を近隣市町と連携し県に要望し続ける」とのことです。誰ひとり取り残さない-。必要性は数だけで判断できるものではないでしょうから、今後の対応を強く期待するところです。
言うまでもなく、集約化には一時しのぎの面があります。根本解決には、この地の医師を育てるという視点が必要です。そのためにできる取り組みも忘れないよう、要望しました。
ワクチン進捗と今後
新型コロナは健康だけでなく、あらゆる経済活動に多大なる影響を及ぼしています。この状況を打開するには、ワクチン接種を進めることが一歩です。町では、すでに医療従事者や高齢者の接種が始まっていますが、他の自治体では、過誤や供給の問題点も発生しています。町の現状を問いました。
町によれば、接種にあたっては、常に医師会と対応を協議しているとのこと。加えて、徹底したリスク管理もあり、これまでのところスムーズに接種が進んでいます。
今後は一刻も早く接種を完了させるため、集団接種に国や県等から医療従事者の派遣を受けることができないか調整を進めているとのことです。また現在、総合体育館で行われている集団接種は、7月25日から足柄上合同庁舎へと変更になる見込みです(予定)。
大井町のSDGs
国際社会共通の目標であるSDGs。町でも最上位計画である総合計画において、各施策をこの目標に結び付けています。最近では事業活動の前提として推進している企業も多いですから、町のSDGsに対する取り組み方や姿勢次第で、これまでにない、新たなつながりを生むチャンスかもしれません。
SDGsの目標の一つに「すべての人に健康と福祉を」とあります。今を生きる私たちには、これから生まれてくる子どもたちを大切に育み、より良い環境を繋いでいく責任があるのです。
子育て政策、少子化対策の根幹とは、女性が安心して妊娠・出産できること、産科医が安心して仕事ができることです。私たちが暮らすこの町で、足柄上病院が妊婦にとっての砦となるため、周産期機能の再開という方向性が示されることを、私は望んでいます。
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