金銭面だけでなく、精神面、そして家族間の絆にまでも被害を与えるのが一向に無くならない「特殊詐欺」だ。松田署管内でも今年8月末までの段階で7件発生し、被害額は約1千万円にも上る。被害者はいずれも70代から90代の高齢者。その手口も【1】「インターネットの利用料金が未納」といった架空請求【2】息子になりすました犯人から電話があり「仕事に失敗して金が必要になった」というオレオレ詐欺【3】警察官などと身分を偽って家を訪れ「キャッシュカードが不正利用されているから封印が必要」などとして受け取り、偽物のカードをすり替えるといった職権盗【4】警察官を名乗り「不正利用があるからキャッシュカードの確認と取り換えが必要」などと言って、カードと暗証番号を盗みとる預貯金詐欺などさまざま。生活安全課の楠本和弘警部補は「騙しに使う設定にはバリエーションがある。被害にあった人も詐欺には気を付けていたという人ばかり。話を聞いたら信じ込ませられるので、聞かないのが一番」と話す。
詐欺の犯人は必ず事前に電話をかけてくるので家の固定電話を【1】常に留守番電話に設定【2】迷惑電話防止機能を有する機器に交換【3】常時録音といった対策が有効だという。楠本警部補は「家族間で常日頃からコミュニケーションをとるほか、被害防止のため、機器導入について話あってもいいのではないでしょうか」と話している。
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