南足柄市の山城「沼田城」と「岩原城」の御城印が南足柄市役所内の南足柄市観光協会(両方)、大雄山線・相模沼田駅(沼田城印)、大雄山駅(岩原城印)で販売されている。税込1枚300円。市は「御城印を通じて全国のお城ファン、歴史ファンに南足柄をピーアールしたい」と話している。
「御城印」は、神社仏閣を参拝した際に、その証として授けられる御朱印のいわばお城版。一般的に城名、城主の家紋や花押などが描かれており、全国で800城を超える御城印が発行されているとされている。
今回、南足柄市ゆかりの2つの御城印のデザインは歴史ナビゲーターで、歴史イベントなどを開催する「歴×トキ」代表の山城ガールむつみさんが手がけている。戦国時代初期に西相模地方を治めていた豪族・大森氏頼をモチーフに、家紋「二つ巴」や城が築かれた大地の地形が分かる地図を表現した。
山城ガールむつみさんは、自身が実施した「岩原城ツアー」の参加者から、両城の御城印発行を希望する声が多かったことから市に相談。市、市観光協会、伊豆箱根鉄道の協力のもと発行が決まったという。
その歴史は?
市によれば、岩原城は戦国時代初期に西相模を支配していた大森氏という豪族が築いた城。中でも大森氏頼は小田原城を息子の実頼に譲り「寄栖庵」と号し岩原城に隠居。この様子は司馬遼太郎の小説「箱根の坂」にも描かれた。寄栖庵没後、伊豆から侵攻してきた北条早雲に小田原城と共に落城させられたが、その後も北条氏によって利用された形跡が残る。
沼田城は、鎌倉幕府の御家人・波多野氏の庶流、沼田氏によって築かれた。室町時代に没落した沼田氏に替わり西相模に進出した大森氏によって支配された。沼地や湿田に囲まれた防御に優れた城郭で永年「幻の城」とされていたが、1972年に地元で城の絵図が発見され話題になった。
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