9月は「認知症月間」。当事者やその家族らが地域で安心して暮らすには、正しい知識を持ち、温かく見守るサポーターが必要とされる。足柄上地域1市5町では、4自治体で総人口に占めるサポーターの割合が県よりも高く、松田町は県内で2番目に高かった。
厚生労働省は「認知症サポーター」を養成する制度を2005年からスタート。サポーター(メイトは講習後、養成講師になることができる)養成は、各自治体が中心となり講座を実施。6月末時点で全国で約1千550万人が登録している。
総人口に占めるメイト・サポーターの割合は、県内の半数以上の20自治体が一桁で、足柄上地域1市5町(南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町)は、4自治体で県(9・12%)よりも高い。最も高い松田町によれば、「地域の高齢化が進み、住民の認知症に対する関心が高いのが要因だと思います。当初サポーター2000人を目指して講座を開催してきて、目標人数は超えました。今後は、サポーターを中心に認知症に理解がある、よりよい共生社会づくりを目指したい」と話す。
南足柄はモデル地区
南足柄市は2011年に県内で唯一、認知症に対する課題整理や行方不明対策の模擬訓練などを行う「認知症地域支援体制構築モデル地区」に国から指定。さらに、翌12年には全国で4自治体が選ばれた認知症の人を地域で支える取り組みを検討する「認知症地域支援アクションミーティング」のモデル地区に指定されている。
その結果、市内で認知症カフェを3カ所、認知症の人が農園活動を行う「金ちゃん農園」、市内のデイサービス、小規模多機能施設などを記した「南足柄マップ」など、地域で認知症の人を支える取り組みを行ってきた。同市高齢介護課の鳥居貴子課長は「認知症は周囲の理解が大切。多くの認知症の方は普通の生活ができるので、なるべく社会とのつながりを持ち続けられるようにしていきたい」と話した。
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