山北町鉄道資料館の館長として地域の観光振興に努める 清水 明さん 山北町山北在住 75歳
「鉄道のまち山北」を後世に
○…「昭和初期には町の半数以上の家庭が鉄道関係の仕事に携わっていたのですよ」。1934(昭和9)年に丹那トンネルが開通されるまで、山北駅が東海道本線の主要駅と使われ、鉄道の町として賑わった山北町。山北町鉄道資料館は2017年に山北駅前にオープンした。明治から戦前、国鉄時代などの写真や資料、機関車ナンバープレート、駅員の制服など関係者から寄贈された100点余りが展示される。「山北と鉄道の歴史に興味を持つきっかけになっていただければうれしいですね」
○…2歳の時に山北に移り住み、学生時代は陸上の中距離選手として活躍した。中学生の時に800mで県で優勝したこともある。大学卒業後は足柄地域の中学校で社会と体育の教諭として奉職した。趣味はランニング。60代までは毎日6Kmが日課。膝を壊してここ数年止めていたが、今年から再開し、走る距離を増やしている。「3歳の男の子の孫がいます。動き回るので体力をつけなければなりませんね」
○…7月に2代目の館長に就任した。年内には来館者は計2万人に達する見込みだ。資料館を運営する「NPO法人情緒豊かな町づくり」のメンバーは整備士や駅員など鉄道関係者が中心。「鉄道の技術的な説明は他のメンバーにお任せし、鉄道が山北で果たしてきた役割を伝えていきたいですね」と話す。
○…夢は御殿場線にSLを走らせ、鉄道を観光の目玉にすること。毎年開催される「D52フェスティバル」が10月14日に行なわれる。大人気のSLD5270運行は現在12mとなっている。夢の手始めに運行距離を30mにする運動も続ける。「迫力あるD52。本当は100mほど走れればもっと迫力あるのですが」と優しく話した。
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