松田町在住の神戸辰郎さん(14、松田中学校)が、3月28日から開催される「都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会」に、神奈川県代表で出場することが決まった。学校に男子バスケット部がないなかでのメンバー選出に、本人はもとより周囲から大きな声援が寄せられている。
神戸さんは小学6年生の冬に、町のスポーツ少年少女団の一つ「松田ミニファイブ」に入り、バスケットボールを始めた。
進学した松田中学校では男子バスケットボール部がないため、松田町体育協会(吉田信男会長)の理解のもと、バスケ仲間と個人で同協会のバスケットボール部(松下朗大部長)に入部する。しかし、大半の練習場所は公園のグラウンドで、青空に向かってシュートを打つという日々が続いた。
「リングにシュートしたい」という思いは強くなる。仲間や保護者、コーチと共に少しずつ練習環境をつくっていく。松田町の協力で町体育館で早朝練習ができるようになり、松田中の教師らの働きで女子バスケット部と一緒に放課後活動できるようにもなった。
また、事情を聞いた町内の立花学園高等学校バスケットボール部と一緒に放課後活動ができるように。地域の大人からも声を掛けられ、試合をする機会も増えた。
そんななか、昨年春に「もっと上を目指したい」と、バスケットボールのプロリーグ『Bリーグ』の「横浜ビー・コルセアーズ」のユースチームの入部試験を受け、700人以上の応募者から数十名の1人に選ばれる。同チームでは飛び級で、U15のチームにも合格した。
バスケットボールを始めて2年半。神戸さんが小学3年で入った地元の総合型地域スポーツクラブ・松田ゆいスポーツクラブの理事長も務める、松下さんは「クラブでは低学年の時に運動の基礎や楽しさを味わってもらい、高学年では多種目のスポーツを経験してもらう。その中でバスケットボールに出会った。彼は長身を生かしたシュートがうまく、またオールラウンドの選手。クラブ出身者の県代表は初めてで皆で応援している」とエールを送る。
「優勝目指したい」
13歳、14歳で構成されるジュニアバスケットボールの県代表は12人。県西エリアからは唯一選ばれた。「第32回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会2019」は3月28日から3日間、東京、神奈川などで開催。
将来は「プロバスケット選手になりたい」という神戸さん。「大会で優勝したい」と気合十分だ。
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