大文字焼の点火を担った宮城野青年会の会長を務める 小山 純平さん 箱根町在住 28歳
大きな背中 小さく丸め
○…山に大文字の炎を描き、泥だらけで戻った男たちが眩しく見えた人もいただろう。今年は雨だったが、大の字の光は雨雲を破って輝いた。一週間後に感想を聞くと、口を半開きにしたまま「めちゃ…大変でした」とぽつり。初の青年会長となり、会議などで外部と折衝、人がいなければ自分が動いた。何かと「言われる役」でもあった。
○…大文字のふもと、宮城野育ち。保育園の頃からサッカーボールとともに育った。高校時代は山北まで通いながらレギュラーを守り、西相選抜チームに選ばれた。当時のユニフォームは今でも宝物で、時折袖を通している。大学生の時に宮城野青年会のカラオケに呼ばれ、先輩たちから「入れよ」の一言。見えない力に押されるように頷いた。
○…諏訪神社の神輿や保育園の夏祭りの手伝い、そして大文字と「宮青」の行事はてんこ盛り。昔は飲み会の後に座布団をめくって忘れ物をチェックする役目だった。それは大文字で残り火をしっかり消し去る入念な作業にも通じている。先輩に怒られた回数は数え切れないが、さらりと「なんだっけなぁ」。薫陶はしっかり吸収したらしい。
○…普段は植木職人として働く。先輩である父・信一さんから「やれよ」と言われ、一般企業から転職する形で家業を継いだ。駆けだしの頃、初めて高木に登った時の怖さは忘れない。枯れ枝や細い枝に体重を載せた時は特に緊張したが、今ではそれも薄らいでいる。それに自戒をこめ「いつか怪我をします」と苦笑い。オブジェのように刈り込んだ植木の写真をスマホに収めており、じっと見入った。
○…点火する側には叶わない「遠くから見た鮮やかな大文字」が憧れ。週1の休みになるとエネルギー源の酒を注入し、二日酔いで伊東や山梨の温泉にぶらりと出かけるのが好き。「そうっすねぇ」と趣味を語る時は表情が晴れた。芯が太いのか、雨を吸ったのか、燃え尽きた様子はない。
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