3年後の五輪開催年頃を目指し、箱根町の両隣で大型ショッピング施設を新増設する動きがある。東の小田原市(久野)ではイオンタウン(株)や商工会議所が約100店舗を擁する施設構想を発表。西の御殿場プレミアム・アウトレットでは210店から約300店への拡大が進んでおり、20年に大型ホテルや温泉つきの一大ショッピングリゾートとなる。
久野に約100店
イオングループは久野にあったJTの跡地を所有しており、基本構想を県や市、商工会議所と共にまとめていた。跡地は県道を挟んで東西に分かれ、西側の店舗面積は最大4万平方メートル、想定・3階建て。物販のほかクリニックモールなど100前後の店舗を想定し「未病」にも関連させた複合施設となる見込みで、今後イオンタウン(株)が実施計画を作る。大門淳社長は開業時期を「協議が順調に進めば、早ければ2020、21年にオープンしたい」と語った。
アウトレットにホテルや温泉
御殿場プレミアムアウトレットにとって2020年は開業20周年の節目。現在第4期増設工事中で店舗面積を4万4千平方メートルから約6万平方メートルに、210店を300店に増やそうとしている。
エリア内には地上8階・地下1階、約180室からなる(仮称)「小田急御殿場ホテル」と、富士を望む露天風呂などを含む地上2階建ての(仮称)「小田急御殿場温泉」の2施設が完成し、湯本の箱根湯寮やホテルはつはななどと同様、(株)小田急リゾーツが運営する。アウトレットを手掛ける三菱地所・サイモン(株)は「宿泊機能をプラスすることで、観光周遊の一環など来場の動機が広がる」と話す。小田急とのタイアップはかつてここに小田急御殿場ファミリーランドがあった縁や、都市部の広域商圏からの集客などを見据えた結果という。
車での買い物選択肢増える
箱根の観光施設とアウトレットとは互恵的で、仙石原のホテル関係者の中には東名・乙女峠経由の周遊増への期待感もある。町民の生活目線では小田原市側のイオン誕生の方が関心事となりそうだ。町内には近年、ドラッグストア(仙石原)やコンビニが続々出店しており、生活必需品が手に入りやすい環境になってきたものの、生鮮品や衣料品のまとめ買い、DIYや家電系は依然小田原や御殿場のチェーン店への依存度が高い。久野のイオン予定地は宮城野から40分程度の距離で、買い物動向が変化する可能性がある。
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