山口氏4選 「世界ジオ目指す」 投票率は過去最低 37.93%
箱根町長選挙が28日に行われ、山口昇士氏(68・現職)が4選を果たした。4年前の町長選と同様、山口氏と仙石有二氏という顔触れで雨だったこともあり、投票率は37・93%にとどまり過去最低を更新した。
山口氏の事務所には開票速報前から近隣首長たちが続々と訪れ、山口氏自らが出迎えるなど、周辺の首長選挙にはない落ち着いた雰囲気に包まれていた。確実視されていた4選について「多選批判という向かい風だったが、12年間の着実な行政が一定の評価を受けたのだと思う。最低の投票率になったのは4選を目指した私にも責任がある。選挙期間中の約束は着実に実行したい」。決意とともに周囲の支えに感謝を述べた。
選挙直前に箱根町などが念願の「日本ジオパーク」に認定。山口氏はこれを観光振興策のひとつとしている。誘客効果は未知数という声もあるが、今後は大涌谷で予定されている火山学習施設整備などに力を入れる構えだ。「箱根は観光の町。1市3町スクラムを組んで恥ずかしくない環境を整備し世界ジオパーク認定を目指したい」。消防分野で離脱を選んだ広域行政については「課題によって連携の組み合わせは変わるが、現在の財政状況を踏まえれば、住民サービス向上や効率化を前提にやっていかざるを得ない」と述べた。
仙石氏
町長の給与半減などを掲げて出馬した仙石氏は自宅で開票を待った。前回同様に告示後は一人で町内を遊説したという。「4年前に比べ多選を指摘する有権者の声が多かった」。自身以外に対抗馬が出なかった事について「みんな自分の地位や生活を守る事で精一杯なのだろう。気概のある町職員もいない」と語った。
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