衆院選神奈川17区 秦野も牧島氏圧勝 「熱気、日増しに感じた」
第46回衆議院選挙は16日に投開票され、接戦が予想された小選挙区神奈川第17区は新人の牧島かれん氏(自民)が次点の井上義行氏(みんな)に4万票以上の差をつけ前回の雪辱を果たした。牧島氏は秦野市内でも圧倒的な強さを見せた。2期目を目指した現職の神山洋介氏(民主)は政権交代旋風が吹き荒れた前回選挙で獲得した約14万票から3分の1に票数が激減し、議席を失った。
予想以上の大差となった。午後8時に投票が締め切られ間もなく、各メディアが当確を流すと、小田原市成田の選挙事務所に詰めた多くの支援者から歓声が湧き上がった。壇上に立った牧島氏が「多くの人に支えられ、ようやく河野洋平先生の後継として使命を果たすことができました」と笑顔で挨拶するとさらに拍手は大きくなった。
河野氏の地盤を引き継いで戦った前回の初選挙。自民党の金城湯池と言われる選挙区でも逆風にさらされた。一部の党支持者からは落下傘的な急な出馬に対する批判もあった。結果、支持の広がりが遅れ一歩届かなかった。それから3年。小田原に居を構え、支援を訴え選挙区内を歩き続けた。様々な行事にもこまめに顔をだし、若年層への浸透を図るべく集会を重ねてきた。「ぶれずに芯のある政治をしていくという思いに多くの人が共感してくれた。寒い冬の選挙だったが、多くの皆さんの熱気を感じた」と選挙戦を振り返り、「外交、景気対策をはじめ様々な分野で女性としてきめ細かな発信をしていきたい」と抱負を語った。
神山氏「再出発を」
井上氏「今は真っ白」
現職の神山洋介氏は午後9時すぎ、支持者を前に「応援してくれた方に大変申し訳ありません」と敗北宣言。下を向く支持者に対し、神山氏は「皆さん顔を上げてください。逆風の中これだけ戦えた。これで終わるわけではなく再出発しなければならない」と明るく前を向いた。翌朝には小田原駅に立った。敗れて間もなく、捲土重来を期す戦いは、すぐに始まった。
低投票率の影響で当選した牧島氏でさえ前回より票を落とす中、井上氏は前回より1万票以上票を上積みするなど善戦した。比例区での復活当選の目も最後まで残ったが、ついに吉報は届かなかった。小選挙区ともに比例区南関東ブロックでも次点に泣いた。午前3時、挨拶に立った井上氏は「3年3カ月精一杯頑張ったが、私の力不足。本当に悔しい。ゼロからのスタートを支えていただき、ありがとうございました」と深々と頭を下げた。日焼けし、頬がこけた表情が激しい選挙戦を物語っていた。今後について井上氏は「正直、今は真っ白。まだわからない」とだけ話し、無念さをにじませた。
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