神奈川県立秦野養護学校(湖東(ことう)秀行校長)の知的障害教育小中学部を、秦野市立末広小学校(桐生幸子校長)の余裕教室を利用し設置することになった。2016年4月の開校予定に向けて整備を進めている。
現在秦野市内には小中学生を対象とした知的障害教育の学校は無く、市内在住者は平塚市寺田縄にある県立平塚養護学校(柴山洋子校長)まで通っている。近年特別支援学校への入学者が増加傾向にあり、平塚の同校でも全校生徒数が2004年の90人から2014年の263人と、10年間で約3倍に増えている。同校への負担の軽減と、市内在住の児童・生徒の通学の利便性の向上、末広小学校にあった余裕教室の活用を目的に、設置事業が決定した。秦野市は2015年度の新規事業として、事業費3798万円を計上している。
校舎は末広小の第2校舎内にある、6つの余裕教室などを活用。秦野養護学校末広校舎として、2016年4月から入学生を受け入れる計画。初年度の入学者は40人程度を想定。障害の度合いによりクラス編成を行い、それに合わせて職員が配置される。スクールバスも運用される予定だ。現在同校舎は児童ホームなどに利用されており、改修に先立ち校内の別の場所へ移動する。今後は開校に向けて、教室内に必要な仕切りなどの設置や、職員室や保健室、トイレなどの改修を行っていく予定。
秦野市落合の神奈川病院に隣接する秦野養護学校は、同病院に入院する子どもたちが対象の病弱教育を主としており、知的障害教育は2010年に高等部が設置されている。湖東校長は「現在平塚養護学校に通っている子どもたちが急な変化に戸惑わないよう、実態に合わせた環境整備と教育方針を図っていきたい」と話した。
今後具体的な環境整備や改修工事などを、県と市と3校が連携して進めていく。
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