依然として後を絶たない振り込め詐欺。秦野市内でも10月1日時点で31件発生しており、被害総額は約3258万円に上る。その中でも多いオレオレ詐欺の被害に遭ったAさん(70代)とBさん(80代)2人の女性に話を聞いた。
二人は普段、被害に遭ったことを他人に話さないようにしているが、「これ以上被害者が出ないように」と取材に応じてくれた。
自宅にかかってきた電話で「お母さん」と呼ばれ、疑いつつも、犯人は何気ない会話を通して自分を息子だと信じ込ませてきた。その後、改めて電話があり「会社の小切手を失くしてしまった」と助けを求められたという。
Aさんは「息子に『あの時お母さん助けてくれなかったよね』と思われたくない」という思いが立ち、自分で稼いで貯めた貯金300万円を振り込んだ。「冷静に考える暇を与えないよう頻繁に電話がかかってきた。一度、自分から息子の携帯電話にかけてみればよかった」と悔やむ。「自分の生活を否定された気分。ただ、あのあと息子が心配してこまめに連絡をくれるようなった。息子や夫に責められなかったことが救いでした。友達で被害に遭った人は家族から責められるのが一番辛かったと言ってましたから」
「息子に親の力を見せてやらないと」
Bさんは自宅にあった約300万円を菓子折りを入れる袋に詰めるように指示を受け、取りに来た男性に渡してしまった。さらに、直後に息子を騙る犯人から「もう少しないかな?銀行へ行けない?」と聞かれ、銀行へ向かった。
「息子が困っている時こそ、親の力を見せてやらないと、と思ってしまった」とBさん。多額の引き出しに銀行員から「何に使うんですか?」と聞かれ、疑われないように「息子の(住まいの)建設資金です」と答えたが、その後、不審に思った銀行員が警察官を呼び、自分が詐欺の被害に遭ったことを理解したという。「完全に犯人を信じてしまった。自分のお金を下ろすのになぜ邪魔されるのか、と銀行の人に噛みついてしまった。さらに振り込まずに済んだのは銀行の方のおかげ。大変感謝しています」
対策としては電話に架空の名前を複数書いて貼り『たかし?まさる?』などと聞き返すことで犯人かどうか確かめたり、留守電や録音機能を使うのも効果があるという。2人は「思い込みが怖い」と話している。
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