国内屈指の難易度となる自転車大会「グランフォンド丹沢・ヤビツ峠2018」が5月20日に初開催される。かねてから課題となっていた公道での自転車マナーを啓蒙することを目的に、民間主体で企画されている。
ヤビツ峠は関東でも有名な”自転車の聖地”と言われ多くのサイクリストが訪れるにも関わらず、音も無く坂を下りる競技用自転車と歩行者との接触事故を懸念する地元住民の反対などから、これまで公式な大会は行われてこなかった。
そんな中、丹沢への来訪者と地元の人や自然環境との共存を目指し活動する市民団体「丹沢を愛する会」は、現地調査やサイクリストへの聞き取りを行い、課題解決への糸口を探ってきた。話し合いを重ね、首都圏の自転車愛好者が注目する大会を企画し、ヤビツ峠や公道を安全に走るためのルールを広く普及させようと考えたという。
グランフォンドとは一般的に山岳地帯の長距離を自転車で走るイベントで、国内ではグランフォンド軽井沢などが有名。今大会では、軽井沢や嬬恋等でグランフォンドの成功実績がある企業に企画制作を依頼。タイムを競う”レース”ではなく、安全最優先のイベントとして開催する。
主催はグランフォンド丹沢実行委員会で、丹沢を愛する会が主管。環境省とスポーツ庁に後援を申請中。
主要コースは神奈川・山梨・静岡の3県9市町村にまたがる総距離約134・5Km。秦野市カルチャーパークを出発、ヤビツ峠から清川村方面へ下り、道志みち、山中湖、山北町を経由し秦野へ戻る。累積獲得標高は約2600mで上級者向け。他に距離65Km、累積獲得標高1200mのショートコースも設ける予定だ。
1月初めに大会開催を告知後、1月27日時点でフェイスブックページの閲覧数は1万5000と「国内の大会で今注目度NO・1では」と関係者。実行委員会の山本哲史副委員長は「地元の企業のみなさん、ボランティアにも協力して頂き、オール秦野で開催していけたら」と話している。
ヤビツ・ルールで安全走行訴える
実行委員会では警察署の指導や有識者の協力の下、自転車がヤビツ峠など公道を安全に走るための「ヤビツ・ルール」を作成中で、例えば、一般的にベルを付けない競技用自転車もベルを装着し「他者を追い抜くときは2回鳴らす」「ブラインドコーナー(向こう側が見にくい角)は鳴らしながら曲がる」などを具体的に定める案が出されている。実行委員会では「このルールをヤビツ峠を訪れる全てのサイクリストに普及し交通安全に繋げたい」という。
秦野版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>