「矢名薬師」と地元の人から親しまれてきた東光寺(秦野市南矢名366)の新しい薬師堂が10月3日完成した。旧薬師堂は1603年に建立されたとされ、およそ400年が経過し老朽化が著しく、貴重な仏像などを収めている建物が耐震の面で不安があり、同寺は建て替えを決断。計画を進めてきた。真新しい薬師堂は、正面に柱が4本並ぶ「三間堂」。建築は主に社寺建築などを手掛ける、有限会社内田工務店(伊勢原市)が手掛けた。同社代表取締役の内田幸夫さんは国宝・重要文化財建築物取扱認定される貴重な存在。内田さんは新しい薬師堂について「鎌倉時代後期から室町時代前期頃の様式で建てた」と説明する。
本尊を納める須弥壇(しゅみだん)や厨子、護摩壇などは、旧薬師堂のものをきれいに手入れし、引き続き活用することとした。
建て替えに伴い移設され、現在本堂などに安置されている、秦野市指定重要文化財の「薬師如来立像」や、「毘沙門天立像」「聖観音菩薩立像」をはじめとした仏像群は今後新しい薬師堂に戻される予定。薬師如来立像は秘仏で、十二年に一度寅年に御開帳される。次回は2022年。同寺の法嗣の樋口亮翔さんは、「次の御開帳は新しい薬師堂で迎えます。地域のシンボルとして、人が集まる場にしていきたい」と話した。
![]() 須弥壇などは以前のものを使用
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![]() 同寺法嗣の樋口さん(左)と建築を手がけた内田さん
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