株式会社コイズミ(秦野市名古木16の1、【電話】0463・81・1349/小泉学代表取締役)が4月24日、溶接のテーマパーク「ベースオブ湘南」を工場の一角にオープンした。現役鉄工所の職人が教えるDIYのフランチャイズ(FC)事業者となり、全国で3社目の取り組み。初日となった24日のプレイベントでは、サインプレートづくりを行った。
同テーマパークは、溶接や金属加工を遊びながら学ぶことで溶接人口を増やす取り組み「アイアンプラネット」として、福井県の株式会社長田工業所が6年前に自社工場内にオープンした。2018年にFCの基地オーナー制度を導入し、20年9月に静岡県沼津市に1店舗目が開所。今年3月には小型溶接機メーカーSUZUKIDと連携協定を締結している。
ものづくりの発 信 基 地 に
ベースの1社となったコイズミは、1961年に鉄骨加工業「秦野鉄工株式会社」として創業した。その後改名し、現在は鉄骨加工を主に建設施工、耐震診断・補強、構造設計を行っている。
導入のきっかけは、業界の変遷。仕事が細分化され他社との分業が進み、工場に空きスペースが生じるようになった。また、30代前半が3人入社し、職場が若返ったのも理由の一つ。若手社員が「楽しい」と思えるような環境を作ることで、愛社精神に繋がればと小泉社長は考えていた。
その中で長田工業所の取り組みを知り、基地オーナーとして打診。コロナ禍で予定が遅れはしたが、無事オープンの運びとなった。長田工業所のノウハウやSUZUKIDとの連携を活用し、作る物は各社独自に設定できる。講師は自社の社員が務め、利用者に指導していく。
「これをきっかけに、ものづくりが子どもたちの将来の選択肢に入ってくれたら。また、他企業とのコラボやこういった取り組みをする企業が増えることで、市内工業が活性化すれば嬉しい」と小泉社長は展望を話す。
利用は事前予約
使用する溶接機はSUZUKIDの家庭用のもの。初回は同社スタッフが講師を務め、既製のアルファベットと、子どもたちが描いた絵を切り出したものを組み合わせたサインプレートを製作した。参加者は鉄板に描いた絵の切り出しや溶接作業を体験し、最後に講師が仕上げを行った。
参加した河上純也さん(小4)は「難しかったし切るのもドキドキしたけど、楽しかった。上手にできて面白かった」と話し、松浦伶真さん(小5)も「緊張したけど、怖くはなかった。どれも楽しかったけど、溶接が一番面白かった」と感想を述べた。
ベースオブ湘南の利用時間は平日午後3時〜6時と土曜午後1時〜4時(日曜日応相談)。サインプレート(2750円〜)、ペンスタンド(2750円)、表札(8800円)、シェルフ(1万1千円)等が製作でき、アイアンプラネットベースオブ湘南HP(https://iron-planet-shonan.net/)から予約することができる。今後は熟練者やサークル活動向けの工房貸し出しや、「こんなものを作りたい」という要望への対応なども検討していくという。
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