南西諸島や沖縄などで繁殖・生息する「リュウキュウサンショウクイ」が、スズメ目の鳥では珍しく古巣を利用した繁殖をしている姿が4月11日に確認された。
観察者は、はだの野鳥の会の八木茂会長。2020年に同種の鳥が市内で初めて営巣した大倉地区の約15mの杉の木のてっぺん付近の枝に、巣を発見した。
会長によると、リュウキュウサンショウクイのような樹木の枝上などに巣を作るスズメ目の小型の鳥は、一般的に巣の再利用はしないとされているという。しかし、一昨年の抱卵時の写真と今年撮影した写真を比べてみたところ、木の枝の様子から全く同じ場所であることが分かった。
リュウキュウサンショウクイが、古巣の上に見分けのつかないほどの全く同じ巣を作り繁殖していたことに驚く八木会長。「古巣を利用した理由は分かりませんが、木の上などに巣を作る鳥としては初めての観察例では」と話した。
リュウキュウサンショウクイは1970年代に南九州に生息していたが、2010年には北部九州、四国、紀伊半島で確認されるなど、温暖化による環境変化で生息域が広がっている。2015年3月には秦野市内でも初めて八木会長が確認し、以降毎年見られるようになっていた。さらに一昨年4月には、市内で初の営巣も確認。5月には卵から孵ったひなの巣立ちも確認されていた。
![]() 2020年の抱卵時の様子(八木さん提供)
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