フードバンクはだのを運営する「南相馬子ども保養プロジェクト(PJ)」が、3年ぶりの活動再開を計画している。今回は初めて秦野への招待でなく、現地でのイベントを予定。6月21日から、その資金をクラウドファンディングで募っている。
東日本大震災で被災した福島県南相馬市の子どもたちを秦野に招待し楽しんでもらおうと、2015年から毎年実施している同PJ。東海大学前駅で不動産業を営む福嶋秀樹さんらメンバーがチャリティーイベントで南相馬の家族のホストファミリーを務め、「今後も交流できる環境を作っていきたい」と考えたのがきっかけだった。
昨年、一昨年は新型コロナの影響で休止したが、「コロナ禍に加え3月の福島県沖の地震で被災した子どもたちの心のケアと息抜きをしたい」と実施を計画。長距離移動と長期間を避け、今回は10月9〜10日の1泊2日でPJに参加したことがある南相馬の子どもたちと宮城県南三陸町を訪れる形式にした。
地域経済にも寄与
一方で、今回のPJには現地の観光業支援としての側面もある。「南三陸にはPJに協力してくれている漁師さんなど知人がいるが、みんなコロナ禍で打撃を受けている。PJで訪れれば、宿泊や食事など多少ではあるけど現地の経済に寄与できる」と福嶋さんは思いを語る。
また、クラウドファンディングのリターン品にも南三陸の漁師や、活動の中で福島県いわき市で出会った水産加工会社の商品等を用意し、支援を行っている。
「震災復興の道路整備による人の流れの変化や、コロナ禍で観光業が厳しくなり仕事がなくなった若者の人口流出など、南三陸は新たな課題を抱えている。今回は現地ボランティアと共同で行う初めての活動。直接行き、目に見える形で支援できるのは感慨深い」と福嶋さんは話す。
今後の継続視野に
同PJは全国に多くの支援者を持ち、その寄付によって運営が成り立っている。今回も単発なら実施は可能だが、今後の継続を模索するためクラウドファンディングの活用を決めた。
招待する子どもは15〜20人を想定。集まったお金は子どもたちの観光費やBBQ、宿泊費、食費、交通費、リターン品などに活用しスタッフ数名は基本自腹で同行する。南三陸のほか、松島や石巻など他の被災地の経由も予定している。
70万円の目標に対し、6月27日時点で集まった金額は17万5千円(支援者18人)。目標に達しない場合でも計画は実施する。募集はクラウドファンディングサイト「GoodMorning」で9月末まで実施。
|
|
|
<PR>
秦野版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>