秦野市は金剛寺が所有する「金剛寺木造阿弥陀三尊立像」一式を、8月19日付で「秦野市指定重要文化財」に指定した。
金剛寺は本堂に鎌倉幕府3代将軍・源実朝像が安置される寺院。鎌倉時代、武常晴が実朝の御首を同寺に持参して埋葬したことから、実朝と同寺の縁が始まったといわれている。
今回市重要文化財に指定された三尊立像は、実朝の「念持仏」との由緒が伝えられる木造阿弥陀三尊立像。両脇侍の観音・勢至(せいし)菩薩立像は、実朝の没後間もない頃に御家人波多野氏らを中心に、供養のために造立。中尊の阿弥陀如来立像は、鎌倉時代中期の阿弥陀如来立像の形式に倣った室町時代後期から江戸時代初期の作とみられ、ある時点で補われたと推定されるという。
近年の調査で三尊立像の造立年が確定したこともあり、8月定例教育委員会議での議決を経て、市指定重要文化財に指定された。市生涯学習課は「歴史的に貴重なものが、所有者や地域の方の協力で良い保存状態で残っていた。指定を経て、多くの人に周知してもらえれば」と話した。
現在、三尊立像は金剛寺から搬出されており、9月3日(土)から30日(金)まで鎌倉国宝館で展示されたあと、10月7日(金)から11月27日(日)まで神奈川県立金沢文庫で展示予定。金剛寺で再び展示されるのは、12月初旬からだという。
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