高梨茶園(秦野市菩提1387)の高梨晃さんの「はだの和紅茶 香駿1st」が、プレミアムティコンテスト2023和紅茶部門で、最も高い評価である星5に選ばれた。同時に出品した「はだの和紅茶 やぶきた1st」も、星3を獲得している。
茶関連のイベントを通じ、多様な茶文化の発展と茶に関わる人たちの交流を目的に開催されている同コンテスト。今年は和紅茶129点が出品され、高梨さんは最高評価を受けた5品のうちの1つとなった。
昨年の反省生かし
出品のきっかけは、新たなブランド創出を目指し、昨年7月から始めた和紅茶の品質向上の取り組み。高梨福太郎部長のJAはだの果樹部会茶業部支援のもと、市内の若手茶農家とともに紅茶の萎凋槽(いちょうそう)(茶葉を乾燥させる装置)を独自に作成したのが始まりだった。
前回も和紅茶部門に出品したが、この時は「萎凋不足」の評価で入賞は果たせず。しかし、この品評と先輩からのアドバイスを元に、さらなる改良に乗り出した。
まず行ったのは、乾燥時の徹底した茶葉の管理。「紅茶の味は8割が萎凋で決まる」というアドバイスから、睡眠時間を削り均一に乾燥するよう2時間おきに手作業で攪拌(かくはん)を行った。この時、頼りにしたのは自身の職人としての勘。1等4席(4位)入賞の「全国手もみ茶品評会」での経験などが役立ったという。
また、紅茶づくりには本来2番茶の方が向いているが、あえて発酵が難しい一番茶(1st)を使用した。これは「1番茶でいい紅茶ができれば2番茶でも作れる」という周囲のアドバイスからの挑戦だった。
結果、「香りがよく、味が深く、色味も良い」という評価に。受賞を受け「驚いたけど、自信につながりました。家族の理解と協力、全国の仲間や先輩方からのアドバイスにも感謝です」と笑顔を見せた。
お披露目は来年
受賞した紅茶は来年2月24日と25日に浅草の東京都立産業貿易センター台東館で開催されるジャパン・ティーフェスティバルでのお披露目と販売を予定している。また、自販を含めた販売場所の拡大も模索する。
高梨さんは、「来年もまた受賞できるよう頑張りたい。神奈川の紅茶はまだまだ知名度が低いので、秦野でもこれだけいい紅茶ができるということを知ってもらい、ブランドとして確立できたら」と話した。
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