NPO法人自然塾丹沢ドン会(可児(かに)康一郎理事長)が8月24日、秦野市名古木(ながぬき)にある棚田の復田と米づくり活動の取り組みが評価され、「第20回石井進記念棚田学会賞」を受賞した。今回の受賞は、神奈川県内で初となる。
開発が進む丹沢の自然を守るため、名古木の棚田を主な拠点として米や野菜作りを行っている同会。担い手を失い、放棄されていた棚田を地元農家から借り受け、2002年から復元に取り組んでいる。翌年からは地域農家の手ほどきを受けて米づくりを始め、棚田や里山の生態系を守る役割を担ってきた。
同会が県内で初めて受賞した「石井進記念棚田学会賞」は、保全活動や調査研究、著作などを通じて棚田の保守に資する顕著な業績をあげた個人や団体を対象に授与されているもの。同会は、住民と農村の交流を図りながら大都市近郊の市街化調整区域にある休耕や荒廃した棚田を復田し、米づくりを約23年継続している点が評価された。また、棚田の維持・管理を行い、名古木の自然環境の再生・保全や伝統的な農村風景を次世代へ継承する取り組みも評価され、受賞に至った。
早稲田大学早稲田キャンパス(東京都)で8月24日、「2024年度棚田学会大会」が開催され、授賞式が行われた。また、1992年3月発足以来の活動報告として、講演も実施。同会は「名古木に集った自然を愛する仲間と共に、今後も長く活動を続けていきたいという思いが強くなりました」と話した。
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