秦野市が今年12月1日(日)から運用を開始する、電子地域通貨「OMOTANコイン」。市はこのほど、開始に合わせポイント還元率が増加するキャンペーンを実施すると発表。地域経済の下支えと「OMOTANコイン」の普及促進を進めていきたい考えだ。
「OMOTANコイン」はスマートフォンのアプリを使用し、加盟店舗での買い物時、店舗の二次元コードを読み取ることで買い物ができる仕組み。
決済に使用するためのコインは、市役所などに設置される専用機械やコンビニATM、銀行口座との連携により、チャージすることができる。還元ポイントは決済額に対して1%(ポイント払いを除く)。ポイントは買い物後、一定期間後に付与される。
背景に地域内消費の縮小など
秦野市の地域経済は、人口減少の進行、近隣地域への大型商業施設の進出、ネットショッピング事業の拡大などの影響を受け、地域内消費の縮小と地域外への利益流出が懸念されている。こうした状況の中、市は地域経済の好循環と地域課題を解決するため2022年5月、市内の加盟店で使用できる電子マネーの導入に向けた推進本部と懇話会を立ち上げ検討を開始した。
これまで導入の先行都市である岐阜県高山市などへの視察、意見交換会、導入システムの検討などを経て、今年3月に基本計画を作成。現在、12月の運用開始に向け準備が進められている。
期間中は還元率 最大40%
「OMOTANコイン」の開始に合わせ行われるポイントバックキャンペーンでは、通常の還元ポイント1%が「40%」(大型店は20%)に大幅アップする。還元額は1億8000万円(一人あたり最大1万2000円)。期間は12月1日から1月31日(金)までの2カ月。上限に達し次第終了となる。市産業振興課の担当者は「OMOTANコインをたくさんの人に使っていただき、市民、事業者、市で秦野の経済を盛り上げていきたい」と話す。
12月からの運用に向け、アプリのダウンロードは11月下旬に予定。利用者向けのセミナーやアプリを操作するためのスマートフォン教室なども計画されている。
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