秦野市は救命率の向上をめざし、2020年から「派遣型救急ワークステーション」を運用している。これは消防本部に救急車の要請があった際に、重症の傷病者が予想される場合は、東海大学病院から派遣された医師と秦野赤十字病院の看護師が救急車に同乗し、現場に向かう取り組み。これにより搬送途中の救急車の中で医療行為を行うことが可能で、救命率の向上や後遺症の軽減が期待できるという。
ワークステーションの拠点は秦野赤十字病院に設置。月〜木曜日の週4回、消防から救急車と救急隊が派遣され、待機時には病院内で実践的な実習も行われている。
運用開始からこれまでの出動実績は1006件(24年9月末現在)。過去には農作業中に意識を失い大量輸液が必要となった熱中症患者や肺が破裂して呼吸状態が悪化した傷病者、大血管が割けてしまった高血圧の傷病者、首の神経を痛めて呼吸困難に陥った傷病者といった事例があった。消防によると、これらの事例では「消防の救急隊員だけの搬送では医療行為ができず、非常に危険であったと思われるが、医師や看護師の同乗により傷病者が良好な状態で日常生活に戻れた」という。
秦野市ではワークステーション出動の効果が存分に発揮されているとし、今後も出動した症例についても検討を重ね、現場活動へのフィードバックをしていく。
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