東海大学柔道部所属の田知本遥(たちもとはるか)さん(21)が、女子70キロ級の日本代表としてロンドン五輪に出場する。ライバルとの出場権争いを勝ち抜き、人生初の大舞台で金メダルを狙う。
田知本さんは、2月に行われたグランドスラムパリ大会で、70キロ級世界ランク1位のリュシ・ドコス(仏)を破る金星を挙げ、五輪出場を大きく手繰り寄せた。
代表最終選考会を兼ねた5月の選手権大会でも優勝を飾り、悲願だった代表の座を射止めた田知本さんは「パリ大会で、私を見る周りの目が変わった気がする。監督やコーチに最高のアピールができた」と、自身の成長を実感している。
攻撃的な試合運びが田知本さんの信条だ。「世界を目指す先輩に囲まれた環境は、常に刺激になった」と、東海大学での経験が理想の柔道に磨きをかけているようだ。
姉の背中追い世界の頂点へ
78キロ超級で活躍する姉の愛さん(23)と二人三脚の柔道人生を歩んできた。
柔道を始めたのは小学校2年生のとき。「一番仲の良い友達がピアノを習い始めて、自分も習い事をしたいと父に相談したら、姉と柔道を始めることになって」と話す。
最初はすぐにやめようと思った。それでも父の教えを守り、6年生までは続けようと稽古に打ち込んだ。結局、中学校でも姉のいた柔道部へ。過酷な練習に「やめたいと思う暇もなかった」とこぼすが、持ち前の才能はすぐに開花した。
1年生で出場した全国大会の舞台で3位に入賞するなど、将来を嘱望される存在に。柔道の強豪、地元富山県の小杉高校に姉妹で進学後も、国内外の大会で実績を挙げた。「気持ちの入っていない柔道ではなく、本気で取り組んだらどこまでいけるんだろう」と目指す先は世界へ向いた。
ようやく掴んだ五輪の切符を手に「表彰台の一番上を狙います」と意気込む田知本さん。「柔道最終日は私の誕生日。ロンドンで2つのお祝いができたらいいな」と声を弾ませた。
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