ヤマビル対策を強化 山小屋に塩常備し注意喚起
登山ブームを背景に昨年から始まったヤマビル被害防止対策事業。今年度秦野市は約145万円の予算を計上し、被害防止策を強化している。
湿った山中に生息し動物や人の血を吸うヤマビル。市内では北・東地区で1998年頃に被害が初報告されて以降、上・西地区まで生息域を拡大させている。
乾燥に弱く住宅街などでは生息しにくいとされるが、近年の登山ブームによる入山者増加を背景に、市は昨年、生息状況調査や市内の農林業団体や自治体などが行うヤマビル被害防止活動へ補助などを実施した。
市環境保全課は同事業の予算に145万2千円を計上。防止・駆除活動の補助を強化した。今年5月には、市内の登山コースとして初心者からも人気が高い戸川登山道6カ所に注意喚起の看板を追加設置すると共に、山小屋組合と協力して殺ヒル・忌避効果のある塩を戸川、西山林道付近の山小屋8カ所に常備した。
6月10日、市は昨年に引き続き丹沢山小屋組合と共にヤマビル用殺虫剤を用いた駆除活動を実施。ヤマビルが活発化し卵が孵化する梅雨、登山者が増加するシーズンに、戸川林道の環境整備を行った。同課によると「昨年よりヤマビルの生息域は狭まっている感じ」。
今後もヤマビルの生息域を広げる要因とされるシカ対策と合わせ、9月頃に2回目の駆除活動を実施し、対策に力を入れていくという。同課は「対策すれば防げるヤマビル被害。安全に山を楽しんで」と話した。
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