湯沢義信(ゆざわよしのぶ)さん(67・戸川在住)が9月25日、丹沢表尾根の最高峰塔ノ岳(標高1491m)の登頂3000回を達成した。湯沢さんは「特に回数は目標にしていなかった。まだまだ登り続けたい」と、今も頂に向かって足を進めている。
湯沢さんはこれまで、全て大倉登山口から登り始める全行程約14・4Kmの大倉尾根を登り続ける塔ノ岳コースで登頂してきた。塔ノ岳山頂に立つ尊仏山荘で飲むコーヒーが好きだといい、山荘主人の花立昭雄さんも「(3000回まで)あと何回だよ」と楽しみにしてくれていたという。
いよいよという当日は、朝から雨の降るあいにくの天気だった。しかし「雨は慣れっこ」と、トレードマークの赤いバンダナを頭に巻き、早朝5時過ぎに自宅を出発した。足取りも軽く、約2時間後山頂へ。そこで待っていたのは妻の八千代さんだった。
八千代さんも登山が趣味だったため、夫を祝おうと前日から同山荘に宿泊して湯沢さんが登ってくるのを心待ちにしていたという。登頂後、「3000回達成」と書かれた赤いバンダナを八千代さんからプレゼントされた湯沢さんは「このバンダナもこれからの登山のお供になる」と喜んだ。
「ちょっと登ってみようかな」
もともと山登りが好きで、20代から様々な山へ出かけていた湯沢さん。結婚後は仕事も忙しく、しばらく山から離れていたという。50代中頃で早期退職し、「健康のために」と始めた週5日、1日約5時間のウォーキング。歩く中で2、3度塔ノ岳へも足を伸ばしたという。市内を歩きつくし「時間もあるしちょっと登ってみようかな」「また今日も登ってみようかな」と続けているうちに山登りの体つきに。初めのうちは往復5時間かかった塔ノ岳コースも、2、3年後には2時間半になっていた。現在は往復3時間15分ほどだといい「年とったな〜」と夫婦で笑いあった。
塔ノ岳登山を始めてから13年。月平均20回というペースで登頂を続けている。土日祝日は、知人から任されている新茅山荘で小屋番もしている。「登山中は鳥の鳴き声など自然の音を楽しんでもらいたい。夏の音、冬の音を感じる。自分もまだまだ楽しみながら登り続けたい」と話した。
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