白百合女子大学でイギリス文学の講師を務める相原雅子さん(秦野市菩提・38)が、13人の研究者らと執筆した共著「ジョンソン博士に乾杯 英米文学談義」がこのほど、音羽書房鶴見書店(東京都)から発行された。
同書は、相原さんら寄稿者全員が所属するシルフェ英語英米文学会の会長であり、筑波大学教授の江藤秀一氏の定年退官を記念して、ゆかりのある研究者が寄稿した論文集。江藤氏の主要研究テーマである、18世紀を代表する文豪ジョンソン博士の生涯からキーワードを拾い上げ、各自が専門分野や関心のあるテーマで分かりやすく論じている。
同博士がイギリス出身であることから、相原さんは自身の研究題材で同郷の詩人T・S・エリオットの初の劇作品「大聖堂の殺人」について筆を走らせた。
今回の執筆が「新しいチャレンジだった」という。研究してきたのは、大聖堂の殺人以後に残された作品からだそうで、そこに苦労があった。同書は宗教色の強い作品だといい、文章に秘められた背景を理解するまでに時間が必要だったという。資料を読み込む他に、現代のキリスト教についても教えを乞いながら、自分なりに解釈を深め、15ページにまとめた。
今までに数冊の研究書を執筆している相原さん。約2年前に初の一般書を発行し、これに続き2冊目の一般書となる。
ジョンソン博士は、英語辞書の原型を作った人物としても知られ、相原さんは「本書を通じて辞書を使ったことのない学生や多くの方へ英米文学の魅力を伝えることができれば嬉しいです」と話している。
共著は、四六判のハードカバーで、234ページ。定価2800円(税別)。市内の各書店で注文可能。
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