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秦野版 公開:2016年11月26日 エリアトップへ

11月20日に設立された五行詩歌を楽しむ「歌会はだの」の代表を務める 飯田 敏一さん 今泉在住 68歳

公開:2016年11月26日

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五行に気持ちを乗せて

 ○…「秦野で生まれ育ちました」。1948年、4人姉弟の3番目、長男として生を受けた。南小、南中、秦野高卒業まで秦野で育ち、神奈川大学へ進学。在学中、「英語を生かせる接客業で働きたい」と決意し、卒業後、東急ホテルに入社。

 ○…若い時は、仕事柄不規則な暮らしが時には辛く感じたが、「飯田さんに会いたくなってまた来たよ」。そう言ってもらえることが何よりも嬉しく、やりがいに繋がった。「いろいろなお客様がいる。ワンパターンでは接客ができない」と感じ、「引き出し」を増やそうと本や新聞に目を通した。

 ○…2000年、利用客から「五行詩歌をやってみないか」と誘われた。最初は「おつきあい」で参加したが、「好きな言葉を歌にできて、添削されることもないので、誰でも気軽に楽しくできる」とすぐ夢中になった。

 ○…定年後、地元自治会の副会長と会長を計7年務めた。「引っ越してきた人と昔からの住民が交流できる場を作りたい」と毎年自ら耕していたもち米を使って餅つき大会を開催している。臼は自宅の庭にあったというケヤキの木から作られたという年代物。今では毎年の風物詩となっており、「いつも30人くらい来てもらっている。餅つきをすると、これで正月が来るんだなと実感するんだよ」と感慨深げに語る。

 ○…今後の目標は、70代、80代の人たちに、1人でも多く歌会に参加してもらうこと。「家にいないで、歌会に来てほしい。今の思いや気持ちを言葉で表現することで、イキイキとした第2の人生を送れる。毎回笑いが溢れ、楽しくにぎやか。参加者はみんな若いよ」と胸を張る。参加した人がまた新たな人を誘ってくるような地域文化を作りたいと意欲を見せる。「秦野は街があり、山がある。都会ではあまり見られない季節の移ろいが感じられて好きなんだよ」。穏やかな口調と柔らかな表情の中に、地元への熱い思いを感じた。

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