第６５代秦野市議会議長に就任した 今井 実さん 鶴巻南在住 68歳
「親しみ」から「必要な議会」へ
○…「秦野を多くの人や企業に選ばれるまちに変えたい」。人口・税収減など厳しい状況下で、次第に元気をなくす故郷への思いを語る。「そのためには議員１人ひとりが資質を上げ、積極的に政策提案を行うなど議会機能を高めていかなければ」と続ける。「親しまれる議会」から一つステージを上げた「多くの市民から必要とされる議会」を目指し、議長選挙に名乗りを上げた。
○…市議４期目。地元選出議員の引退が立候補のきっかけだった。鶴巻温泉駅南口まちづくり協議会発足に携わるなど、地元活性化に精力的に動いていた実績から打診を受けた。「全然考えていなかったから組織もなく、当時は泡沫候補の一人だった」と振り返る。市商連副会長などを務め地場産業の衰退を見てきた身として「秦野の商業を元気にしたい」と出馬を決意し、協議会や自治会、地元住民の後押しを得て当選。現在に至る。
○…鶴巻で生まれ育ち、大根小・中学に通う。父が創業した鶴生館を長男として継ぐことを考え、即戦力になるため小田原高校卒業後、小田原のだるま料理店で住み込み修行をした。父が店を建て替えるのを機に４年ほどで鶴生館に戻り、１９８９年の改装に合わせ店を継いだ。今は３人いる子どものうち２人が家業に入っているため店は任せ、手が空いた時に手伝う程度。趣味の釣りとゴルフはお預けで、議員としての職務にまい進している。
○…「秦野はいいところ。大好きだし、ポテンシャルは高いと思う」と笑顔を見せる一方、「その環境に依存しているところがある」と危機感を募らせる。「市民・行政・議会がＡＬＬ秦野で力を合わせ、人や企業が入ってきたいと思えるまちにしたい。任期の２年間で、その礎が作れたら」と秦野の未来を見据え語った。
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