東海大学ソーラーカーチームが10月13日から20日までオーストラリアで行われた世界最大級のソーラーカー大会「2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」で準優勝を飾った。6年ぶり2度目の準優勝で、国内チームでは第1位の成績となる。
同大の車両は家庭用としても使われているシリコン系太陽電池を搭載しており、上位勢が宇宙用技術を応用した多接合化合物太陽電池を使う中、不利と言われる状況を覆しての快挙。10月31日に同大代々木キャンパスで行われたプレス報告会の中で、佐川耕平総監督は「大会挑戦の目的の一つである『太陽光エネルギーの普及を高める』ためには誰でも購入できるシリコン系で挑戦することに意義がある」と語った。その上で「空力性能と転がり性能、大幅な軽量化や安全性を追求することで、多接合化合物太陽電池陣営と互角以上の戦いを繰り広げることができた」と大会を振り返った。
東海大 チームワークでゴールへ
東海大チームは滑走順を決める公式予選を経て、10月13日にダーウィンを6番手でスタート。ファーストドライバーは6大会連続となるベテランの佐川総監督が務めた。途中、倒木を避けて路肩を走行した影響でバッテリートラブルに見舞われるアクシデントもあったが、メンバーが冷静に対処。その後も情報伝達やマシン誘導のもたつきに対しミーティングで改善策を話し合うなど、常に見直しを図っていったという。また、コックピット内は空気が入り込まない構造となっているため暑さとの戦いになったが、4人のドライバーが順に走行しレースを繫げていった。
4日目には強い横風にあおられる中、慎重に速度を調整して走行。他チームが横風によってコースアウトをしていくなか、同チームは3番手に浮上した。5日目、先行車のバッテリートラブルによるリタイアを受けて2番手に。ライバルチームをゴール直前で襲ったトラブルに動揺する場面もあったが、そのまま最後まで気を抜くことなく総走行距離3022Kmを走破し、10月17日、昼12時4分にアデレードでゴールを迎えた。その後、大会主催者から合計タイム等の公式結果が発表され、準優勝が確定した。
チームリーダーを務めた武藤創さん(同大工学部動力機械工学科4年)は「雰囲気が良く高いチーム力でマシン開発からレースまで乗り切り、好成績につながった」と喜びを語った。
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