秦野市議会第1回定例会が3月26日までの会期で行われている。市は2020年度当初予算として一般会計507億3000万円を計上。過去2番目の規模となる積極型の予算編成とした。
高橋昌和市長は2月21日の記者会見で、20年度予算について、「『ふるさと秦野』の魅力を磨き、未来へ飛躍する予算」として位置付けたと話した。
一般会計の内訳を見ると、歳入を構成する市税は2年ぶりの減収を見込み229億1000万円(前年度比1億9000万円減)。税制改正による法人市民税率の引き下げの影響などにより、法人市民税を2億9110万円減の10億7400万円(前年度比21・3%減)としたことを減額の要因として挙げた。一方、固定資産税では土地評価額の下落は続くものの、家屋の新増築や企業の設備投資の増加があり、6250万円増の96億9500万円(前年度比0・6%増)、市たばこ税は税率の引き上げにより、2900万円増の9億8300万円(前年度比3・0%増)を見込んでいる。
また、財源補填の資金となる財政調整基金は今後の財政需要や不測の事態に対応できる残高を確保した上で、6億5000万円を取り崩す。
歳出については、会計年度任用職員制度の導入や障害児者へのサービス体制の充実など、義務的経費が前年度比3・7%増となった。一方、普通建設事業費は消防署西分署の建て替えや文化会館設備の改修等が完了した他、小中学校の施設改修事業を19年度補正予算として前倒ししたことから前年度比11・9%の減額を見込んでいる。20年度は西中学校体育館多機能型施設のオープンや東海大学前駅北口周辺の整備など、都市基盤整備を進めるとしている。
地域医療拡充など5つの重点事業
20年度の取り組みの特徴として、高橋市長は「災害に強いまちづくり」と「東京2020オリンピック・パラリンピックを体感すること」を挙げた。そのうち昨年の台風19号で発生した市道・農地の災害復旧や道路等の調査・改善などに1億5737万円、現在建設が進む「はだの丹沢クライミングパーク」のオープニング記念大会の開催や観戦ツアーなどに617万円を見込んでいる。さらに5つの重点事業として「地域医療の充実・強化」「中学校給食の完全実施」「教育水準の改善・向上」「小田急4駅周辺のにぎわい創造」「新東名・246バイパスの最大活用」を掲げた。主な施策と事業費は次の通り。
▽妊娠・出産包括支援体制の充実(新規)736万円/産婦健康診査及び新生児聴覚検査の助成▽学校施設(エレベーター)の整備等(継続)1962万円/各中学校へ給食などのコンテナを配送するエレベーターの設置▽教職員の意識改革・人材育成(新規)520万円/公民連携による授業力向上の取り組みや教育支援アドバイザーの招致▽安全で楽しい「まち歩き」ができる仕掛けづくり(拡充)1億4582万円/4駅それぞれの地域資源や特色を生かした取り組みを促進▽表丹沢の魅力向上(拡充)1億5668万円/「表丹沢魅力づくり構想(仮称)」を策定し、地域資源を生かした様々な取り組みを実施。
2・3日は代表質問
市議会第1回定例会では、3月2日(月)・3日(火)に代表質問が行われる。その後4日(水)に本会議義案審議を経て予算審議が行われる。一般質問は18日(水)・23日(月)。会期は26日(木)までとなっている。
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