Zip(ジップ) Infrastructure(インフラストラクチャー)株式会社(秦野市菩提42の1/須知高匡(すちたかまさ)代表取締役社長)が3月30日、秦野市に移転した本社の開所式と駆動部分の自動運転のお披露目を行い、高橋昌和市長やスポンサー企業など多くの来賓が出席した。
Zip Infrastructureは、特許がある自走式ロープウェイ「Zippar(ジッパー)」を開発している会社。ロープ走行技術を研究していた須知社長が学生時代に立ち上げたベンチャー企業で、東京都荒川区に本社を置き最初は小田原市で1人乗り用の実証実験を行っていた。
同社の事業に興味を示した秦野市が2021年6月、次世代交通技術を活用したまちづくりを模索するため連携協定を締結。2025年開催予定の大阪万博での実用化を目指す新たな交通システムを「秦野発」とすべく支援を行ってきた。
その過程で昨年12月、秦野市からの打診を受けた空調機器の製造・販売を行う新晃工業株式会社(本社・大阪府/末永聡代表取締役社長)との実験線用地の賃貸借が成立。新晃工業神奈川工場の敷地に本格的な実験線を建設するにあたり須知社長自身が秦野市民となり、本社機能もここに移転してきた。
須知社長は「とても住みやすいところで、山にも数回行っています」と秦野についての感想を話した。
秋頃の試験走行目指す
開所式では、来賓として招かれた高橋市長があいさつに立った。「新東名高速道路開通やZipparの研究開発など、まちを元気にする話題がたくさんある。メイド・イン・秦野として大きな効果が期待されるので、1日も早い実用化に期待している。市としてもしっかり支援していきたい」と話した。
その後、須知社長がZipparテストコースの計画を発表。試験線のイメージ映像を流したあと、現在軽トラックに取り付け路上で自動運転走行テストを行っている駆動部分を徐々に上空でのテスト運転に切り替えていく短期スケジュールを図入りで説明した。
また、今年秋頃の稼働を目指しているZippar8人乗りモデルの試験走行や、2024年を予定している1号線施工、2025年の運行開始予定などの中期スケジュールも発表された。
市との協定締結当初Zipparは4人乗りを想定していたが、他自治体からの問い合わせの需要や車体の軽量化が可能になったなどの理由から8人乗りの開発に変更。敷地では1周約200mの試験線を作り、直線走行のスピードやカーブ・高低差の走行など行う。
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