2023年の新春を飾る企画として、秦野市の経済界のリーダーである秦野商工会議所の佐野友保会頭にインタビューした。
─昨年2022年を振り返ってどのようにお考えでしょうか。
「やはり引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響が影を落とした一年であったということ。加えてロシアによるウクライナ侵攻などの影響によるエネルギー価格や原材料費の高騰、円安など、日本の経済には大変厳しい1年になったと感じていますし、それは秦野の経済にとっても影響が大きかったと言わざるを得ません。そんな中で秦野商工会議所観光飲食部会が秦野飲食店組合、西秦野飲食喫茶組合とタッグを組んでスタンプラリー形式のはだのにぎわいグルメフェスティバルを開催し、地域の飲食店の支援策を行いました。これは昨年までのランチフェスティバルを夜の営業時間まで拡大させたもので、今年は参加者が3割ほど増えるなど、経済効果が大きかったと認識しています」
─2023年の秦野市経済界の展望は。
「昨年は新東名高速道路の秦野区間が完成し、新秦野インターチェンジと秦野丹沢スマートインターチェンジが利用できるようになりました。その一方、トンネル工事が難航していることから秦野から先については、まだ開通までしばらくかかる見通しとなっています。引き続き原材料の高騰や原油高、円安などの傾向は続くと思われますが、秦野市の経済界としてこの残された区間が開通するまでの期間を最大限に活用し、しっかりと準備を進めることが大切だと考えています。そのための足がかりとなる一年にしなければならないと考えています」
─経済分野において観光の果たす役割は重要なポイントだと思いますが、会頭のお考えは。
「私は地域経済活性化の起爆剤としてジビエに着目してきました。秦野市は丹沢という恵まれた自然を有し、それが大きな財産となっています。しかし、シカやイノシシが里に下り、畑の農作物を荒らす食害が問題となっています。これまでは駆除した野生動物は、ほとんど利用されていませんでした。ジビエはヨーロッパでは貴族の特別な料理として古くから愛されていた歴史があります。近年では高タンパク低カロリーで栄養豊富な食材として注目されています。この天然資源の活用は、鳥獣被害対策はもちろん、様々な可能性を秘めていると捉えています。市内の飲食店がそれぞれ趣向を凝らし料理に活用していく。秦野に来ればジビエが食べられる。そんなまちの魅力のひとつになれば良いと思います」
─秦野市の経済界のリーダーとして新年にあたり市民にメッセージをお願いします。
「秦野は小田急線で新宿から1時間で来ることができて、自然豊かで水が美味しい。豊かな杜(森)や花をキーワードに表丹沢の魅力づくりにまい進していくことで明るい未来がある。地元経済界も良い一年となるよう、精一杯頑張ってまいりたいと思います」
─ありがとうございます。
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