大根中学校1年の高木健心(けんしん)さんが4月2日、「OWS(オープンウォータースイミング)検定」に初挑戦し、1級合格を果たした。12歳という年齢で、難関と言われる1級合格は快挙となる。
OWSとは、海や川・湖といった⾃然の⽔の中で⾏われる⻑距離⽔泳競技のこと。⽔質や天候、潮の満ち引きなど⾃然条件の影響を受けるため、競泳とは異なる技術や知識が必要とされるほか、長時間にわたって泳ぎ続ける過酷さから「マラソンスイミング」とも呼ばれているという。
検定はこのOWSの⼤会に参加するにあたり、必要な泳⼒や技術が身についているかなど、力量を図るものとして(公財)⽇本⽔泳連盟が実施しているもの。1〜5級があり、その最高峰となる1級は、1500m自由型と400m個人メドレー+両側呼吸クロールを泳ぎ切る「基礎泳力」のほか、検定員が示した方向を視認できるかの「方向確認」を審査。このほか、5分間の立ち泳ぎ、ブイ回り各種や伴泳技術25mなど緊急時の対応技術の確認など、定められた全ての基準に合格しなければならない。
「2級は確実に合格できると思ったので、1級に挑戦することにしました」と健心さん。父の直樹さんが秦野市水泳協会に所属しており、健心さんも2歳から水泳を始めたという。
直樹さんは、落水した際の対応などを教えている「水辺の安全プロジェクト」のスーパーバイザーを務めており、健心さんも小学生の頃から手伝いで指導側として活動。OWSに必要な基礎技術を習得していたほか、これまで競泳だけでなくトライアスロンやトレイルランの経験もあり、OWS検定の年齢制限がなくなったことから今年受検を決めた。
クロールが得意だという健心さん。「1500mも泳げるのが嬉しかった」と笑顔で話す。「検定で一番難しかったのは立ち泳ぎ」。耳より上を水から5分間常に出した状態で立ち泳ぎする技術だが、最後の1分間は肘が水に浸からないよう手を上げて泳がなければならない。健心さんは身長が160cm超あり、一般的なプールでは試験会場より足を曲げて練習しなくてはならなかったそうで「コツを教えてもらったので、もっとうまくなりたい」と話す。
「結果がわかった瞬間に不安がぱーっと晴れた。花が咲くのを早回しで見ているような気分だった」。今後は、年齢などの条件が合うOWSの大会に挑戦するのが目標で、「大会で入賞したい」と話した。
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