第40回全国削ろう会秦野大会招致・実行委員会の実行委員長を務める 中西 拓さん 大井町在住 45歳
熟練の技「体で感じて」
○…「第40回全国削ろう会秦野大会」の実行委員長として準備に奔走してきた。いよいよ明日、当日を迎える。メインとなる薄削り競技には自身も選手として参加。「昨年の糸魚川大会では薄削りの記録が8ミクロンだった。今回はそれを超える記録を残したい」と職人としても意気込む。
○…大工の道に進んだのは18歳の時。幼稚園の卒園アルバムに書いてあった「大工になる」という夢。「どうしてそう思ったのか覚えていないけど、その夢を信じてみようと思って」。高校卒業後に親方のもとで技術を磨き、一般住宅のほか、宮大工として神社仏閣なども手掛ける。2023年に独立。中西大工店を立ち上げ、現在は一人親方として秦野市を中心に仕事を行っている。削ろう会に入会したのもこの頃で、秦野削ろう会の会長も務めている。
○…大井町出身。自宅の近くには山も湧水もあり、夏にはホタルも見られるのだとか。「環境が良すぎて地元が大好きなんです。あ、もちろん縁の深い秦野も」とニッコリ笑う。趣味は今の時季ならではのキノコ採り。キノコといっても、秦野のソウルフード「アシナガキノコ」専門で、若い頃に親方に連れられてキノコ採りを覚えた。「最近は匂いでアシナガの生えているところが分かるようになってきたかもしれない」と自慢げな様子。一番好きなのは、蕎麦つゆに入れて食べることで、妻に作ってもらったりするそうだ。
○…「大工の魅力は、やっぱりお客さんからの『ありがとう』の言葉」と話す。欠かせない衣食住のうち『住』を支えるのが大工の仕事。そんな仕事の一端を見られるのが今大会だ。「職人の技術や熱量はもちろん、木の匂いや鉋(かんな)で削った木の薄さなど、ぜひ体全体で感じてほしい」
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