港南区・栄区版【8月29日(木)号】
神輿を担ぐ宮田さん(中央右)と参加者=宮田さん提供

栄区在住宮田さん モンゴルで神輿渡御 クラファンで修繕費募る

 栄区在住の宮田宜也さん(37)が代表理事を務める一般社団法人明日襷(あしたすき)が8月17日、18日、モンゴルで神輿渡御を行った。当日は現地の参加者が神輿を担ぎ、首都ウランバートルにあるスフバートル広場を練り歩いた。

 日本文化を発信する企画「JAPAN FESTIVAL IN MONGOLIA」が、8月17日、18日に行われ、同法人が神輿渡御を行った。日本各地に残る祭りの文化を守り、後世に伝えるため、神輿の製作や修復、祭礼・イベント運営の相談を請け負う同法人。2年前の日本とモンゴルの国交50周年の時に神輿渡御を行ったことがきっかけで、運営団体から1月にイベント参加への依頼を受けた。

 今回は渡御に加え、神輿を寄贈することとなり、宮田さんたちは6月から横須賀の使用されていない神輿を約2カ月で修復した。イベントを終えて宮田さんは「初めて担いだ人も多かった。多くの人とのご縁が神輿を通して繋がっていく場面を見られて良かった」と手応えを見せた。

 同法人は今回の神輿修繕費やモンゴルへの輸送費を賄うためクラウドファンディングを実施。8月24日時点で支援総額は80万円を超えている。8月31日(土)までは支援を受付しており、120万円を目標金額としている。

チェックイン用のモニター

港南区役所保険年金課 WEBで整理券事前入手 20日から実証実験

 港南区役所保険年金課の窓口で20日、事前にWEB上で受け付け整理番号を入手できるサービスが始まった。市が掲げる「デジタル区役所」に向けた実証実験で、待ち時間短縮が目的。結果を受け、他の課への導入も検討される。

 従来、区役所の窓口で手続きを行う際には、来庁後に整理番号の札を引き、番号が呼ばれるまで庁舎内で待つ必要があった。しかし、場合によっては1時間程待つこともあり、区民から「待ち時間が長い」という声が上がることもあった。

 今回導入されたサービスでは、来庁前に指定のWEBサイトから整理番号を入手。来庁後専用のモニターでチェックインを行い、まだ順番が来ていなければその順番に、既に順番が過ぎていれば最優先で窓口へと案内される。現在、何人が待っているかも確認できるため、順番が来そうな時間を見計らって来庁することで、待ち時間の短縮につなげる狙いだ。指定のWEBサイトへは港南区役所WEBサイトのトップページから進むことができる。

 現在は、保険年金課のみに導入。健康保険、介護保険、医療費助成、年金などの窓口手続き時に利用できるようになった。実験を主導する区政推進課担当によると「保険年金課で得られたデータも踏まえ、年内には来庁者の多い戸籍課を含め他の課にも広げたい」という。実験の終了時期は設けず、改良を重ねながら本格利用に移行していく予定だ。

「一般普及している」

 こうしたWEBを利用したサービスは人によって得て不得手があり、公平性を欠くことも考えられるが区政推進課担当者は「トラブルにはなりにくいのではないか」と話す。類似のシステムが民間の施設、特に病院やチェーンのレストランで導入されているためだ。「一般化したシステムで抵抗感を覚える人は少ないと思う」とした。さらに、港南区が市の「デジタル区役所」のモデル区となっていることにも触れ「新サービスの周知も行っていく」と話した。

8月1日に発行した旅行ガイド本『地球の歩き方 横浜市』の編集長を務めた 宮田 崇さん 金沢区出身 46歳

横浜18区、全てを愛す

 ○…多くの旅人に愛されてきたガイド本『地球の歩き方』シリーズを長年担当。今回の横浜市版はいちハマっ子として「編集長を名乗る最後のエリア」と熱い思いを持って挑んだ。地元・新杉田周辺の紹介ページには自ら顔写真入りで登場し、散策ルートを少年時代の思い出話や地元民ならではのマニアックな情報と共に紹介する。「横浜18区を紹介することにこだわった。どの町でも観光できるんです」

 ○…中区生まれの金沢区育ち。横浜緑ケ丘高校ではラグビー部に青春を捧げた。アパレル会社を立ち上げたいと立教大経営学科に進学。祖母の遺品にあった『地球の歩き方 インド』をきっかけに大学1年の春休みに友人とインドへ。パスポートの取り方すら分からない中「初海外でインドに45日間滞在という無謀な計画で。地球の歩き方を熟読していたらそんな選択はしませんでしたね」と苦笑い。以来海外旅行にハマり、中区のバーでアルバイトをして旅行資金を稼ぎながらバックパッカーとして飛び回った。

 ○…大学卒業後は、地球の歩き方を読む側から作る側に。アジアやアフリカ、オセアニア、アメリカ大陸など世界71カ国を訪れ、スパイ容疑をかけられたことも。発行日には必ず手がけた地球の歩き方を片手に成田空港へ。その国を旅しながら本の内容を検証するのが恒例なのだとか。「常に読者目線で」が信条だ。

 ○…横浜の思い出の味は「運動会で1位を取ると連れて行ってもらえるハングリータイガー」。休日は図書館に本を借りに行くなど「ほとんど娘と一緒にいます」と目尻を下げる。最近は家族との国内旅行が主で、愛娘は4歳10カ月にして47都道府県を踏破。9月には初海外も計画中だ。「行きたい所?まだまだ沢山ありますよ」とニヤリ。

市消費生活総合センター 点検商法の相談が最多 狙われる高齢者

 市消費生活総合センターと市経済局消費経済課はこのほど、2023年度中に同センターへ寄せられた消費生活相談の傾向をまとめ、発表した。

 全体の相談件数は1万5004件と、2022年度から約2パーセントの増加でほぼ横ばい。

 しかし、点検商法の相談件数は過去10年の中で最多を更新。それまで最多だった2022年度の395件から約1・6倍に増加し、634件となった。点検商法とは工事業者などが家庭を訪問して正規の点検を装い、不必要、または法外な価格のリフォーム工事などを迫る商法を指す。

 この商法は80歳以上からの相談が他の年代に比べて多いのが特徴。2023年度は40歳未満の相談件数が26件なのに対して、80歳以上は258件と約10倍の差がある。市生活総合センターの魚本一司センター長は「在宅率の高い高齢者が狙われやすいのかもしれない」と分析。契約してしまった金額は「10万円以上50万円未満」 が41・9パーセントで最多となり、平均契約金額は119万円となっている。

 この集計結果に対して、魚本センター長は「コロナが落ち着いて、悪徳業者が訪問がしやすくなったのでないか」と推測。「周囲の人の見守りが必要。怪しいと思ったら相談してほしい」と話した。同センターは高齢者の利用も多いケアプラと連携し、ケアプラへ消費トラブル関連の相談が寄せられた際には同センターが紹介されるような体制を整えている。

市政を語る田野井市議

港南区の田野井市議 砂浜整備「前へ進める」

 港南区選出の田野井一雄市議の後援会が主催する「納涼の集い」がこのほど、中区山下町のローズホテル横浜で開催された。毎年夏に行われ、41回目を迎えた企画。

 当日は約400人が参加し、三原じゅん子参議院議員や台北駐日経済文化代表処横浜分処処長、駐横浜大韓民国総領事館総領事らも駆けつけた。集いでは菅義偉衆議院議員からのビデオメッセージも放映された。

 あいさつに立った田野井市議は上大岡駅前のパサージュ上大岡(上大岡商店街)などを含むC北地区の再開発事業や臨港パーク先端部への砂浜整備などに触れ「横浜の新たな魅力発信の場として砂浜整備計画などを前へ進めていく」と話した。

活動するメンバー

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」(柴田憲男代表理事)が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 10月、11月、来年2月にある集合研修(3日間)に参加し、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは9月28日(土)まで。参加費3千円(プラス実習費用)。事前説明会を10月2日(水)にかながわ県民センター=神奈川区=で午前10時から行う。

 同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と呼びかける。詳細は同法人【電話】045・303・7132。サイト(【URL】https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

利男さんに贈られた旗(上)/祖父・銀蔵さんの名前を指し示す重男さん

「地域の人に愛された父」 遺物に見る戦時の姿 戸塚区原宿在住・川邊さん

 戸塚区原宿在住の川邊重男さんの自宅。紹介してくれた戦時下の日本の遺物の数々は1926(大正15)年に生まれ、80歳で亡くなった父・利男さんのものだ。利男さんが戦地に向かう前、親戚や知人から贈られ、大事に保存されてきた。「物怖じしない性格で、周囲の人から愛されていたようです」

ただ無事を願う

 そのうちの一つは「武運長久」を祈った旗。大きな日の丸に多くの人の名前が刻まれ、利男さんの生まれ年にちなんだ寅の絵が描かれている。

 重男さんは「父はもともと、今の大正小学校で教師をしていたのかもしれない」と話す。旗には学校長を始め、利男さんの父の銀蔵さんや妹の登喜子さんなど、戦地に向かう利男さんの無事を祈った人々の名前が連なっている。

 さらに出征する人に向けて作られた「千人針」も残されている。千人針とは、千人に一人一針ずつ縫ってもらい、中央に「死線(四銭)を超える」の願いを込めた五銭を縫い付けたもの。

 同じ額には、利男さんが持ち帰った薬莢2つと砲撃で吹き飛んだ物の断片が保管されている。

思い起こすきっかけに

 利男さん直筆の記録によると、1945(昭和20)年6月28日に甲府第49連隊に入営。戦争に備え各地で待機する日々が続いたが、ついに直接戦地に足を運ぶことはなく、鳥取県米子市の小学校で終戦を迎えた。

 「帰ってきてからは子どもたちに地域のことを教えたり、小学校のグラウンドをさつまいも畑にしたりしたと聞いた」と重男さん。利男さんから直接戦争の話を聞く機会は少なかったが、戦中戦後をともに生き抜いた地元住民の話から、当時の父の姿を想像していたという。

 重男さんは「戦争に関連した物が残っていれば、大切な家族や記憶を思い出すきっかけになるのでは」と残し、語り継ぐ意義を語った。

終戦前に青葉区へ疎開 「戦争以外の道を模索して」 市ケ尾町在住 川野綾子さん

 1932(昭和7)年、千葉県に生まれた川野綾子さん(91)。戦時中は両親と4歳下の妹、8歳下の弟の5人家族だった。

 太平洋戦争が始まったのは、川野さんが小学1年生の頃。軍所属の獣医だった父は軍馬や軍犬を診るため旧満州へ。同年、弟が生まれたが、周りは「国の役に立つ子が生まれた」とはやし立てた。川野さんは、幼いながらに日常が少しずつ変わっていくのを肌で感じていたという。

 開戦から終戦の少し前まで、東京都世田谷区に住んでいた川野さん。戦況悪化に伴い、近隣の町が空襲される様子を見た。「轟音とともに、花火のように爆弾が落ちていました」

 直接空襲に遭うことはなかったものの、「ラジオから『敵機来襲!〇〇地区』と流れるたびに、弟と妹をかばって死ぬ覚悟があった」と話す。

疎開先での生活

 終戦前、戦火が激しくなり、疎開したのは母の実家があった元石川町(青葉区)だった。親族も集まっており、そこで共同生活を始めた。「食べ物はもちろん、衣類なんかも満足に手に入らなかった。欲しいものがあれば全部、物々交換でした」と振り返る。足りない食料を補うため、畑でサツマイモを育てて飢えをしのいだ。

 疎開先では、山内小学校に通っており、わらぞうりを履いて登校していた。「ぞうりは手作り。遊びの一環でした」

 また、学校ではなぎなたの授業があり、「先生からは『一人でも多く鬼畜米英を殺せ』と習いました」と川野さん。「先生は洗脳されていたのだと思う。戦争は人を変えてしまう」と話す。

 国民にとって苦しい状況が続く中、それでもラジオは虚偽の勝報を流し続けた。「日本が戦争に負けるなんて思ってもいなかった」

「涙も出なかった」

 45年8月15日、「天皇陛下から大事なお話がある」と聞き、親族一同で自宅の居間に集まった。同日、正午に玉音放送が流れた。うなだれる親族を横目に、「夢を見ているようだった。ショックが大きくて涙も出なかった」と川野さん。「侵略してきた人たちに殺されるんじゃないかと思っていました」と当時の心境を振り返る。

 川野さんは戦争について、「人命が浪費される、これほど愚かな行為はない」と断言する。「戦争以外で争いごとを解決する方法を探して、若い人たちが戦争をしなくて済む世の中になってほしい」と願いを込めた。

横浜市の障害者雇用率 法定をやや下回る2.72%

 横浜市は6月1日時点の市役所などの障害者雇用状況を公表した。雇用率は2.72%で法定雇用率の2.8%を下回った。

 市役所、区役所などの市長部局の障害者雇用率は3.10%だったが、教育委員会が1.94%、市民病院などを管轄する医療局病院経営本部は1.46%にとどまり、横浜市全体では2023年度の2.62%から0.1ポイント増の2.72%だった。

 市総務局は「採用の機会を増やしながら、雇用後も研修などを通し、やりがいが感じられる職場を作り、障害者雇用率を上げたい」としている。

 同時に市外郭団体(35団体)の障害者雇用状況も公表され、国への報告義務がある雇用労働者40人以上の23団体はすべて、法定雇用率の2.5%(市住宅供給公社は2.8%)を上回った。

指定管理者は3割未達

 指定管理者(215団体)のうち、雇用労働者40人以上の125団体では、法定雇用率達成が85団体で未達成は40団体だった。市は「団体が障害者雇用に課題などを感じている場合は、障害者就労支援センターなどの相談窓口を紹介し、支援を進める」としている。

マイコプラズマ肺炎の基幹定点の推移(横浜市衛生研究所の発表資料から)

マイコプラズマ肺炎 1カ月で4倍に急増 横浜市がマスク、手洗いなどの対策呼び掛け

 感染した自覚がないまま出歩き、細菌を広げてしまうことから「歩く肺炎」とも言われるマイコプラズマ肺炎が全国的に急増している。横浜市衛生研究所が8月22日に発表したデータによると、直近1週間(8月12日から18日)の市内の1医療機関当たりの患者報告数は2・0人で、7月第1週(7月1日から7日)の0・5人から4倍に増えた。

 マイコプラズマ肺炎は「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症。患者の約80%が14歳以下だが、成人でも罹患する。

しつこい咳が特徴

 市衛生研究所の担当者によると、症状は発熱、倦怠感、頭痛、痰が絡まず軽い渇いた咳。「咳は熱が下がっても3〜4週間程度、しつこく続くのが特徴」という。

 「4年周期、ちょうどオリンピックの年に流行すると言われている」とのことで、今年は流行が懸念されていた。

 日本全国、海外、特に中国でも患者数が急増中で、市内でもさらなる流行が予想されている。

タオルの共有避けて

 咳の飛沫や患者との身近な接触により感染すると言われており、同担当者は「マスクや手洗い、咳エチケットといった基本的な感染対策が大切。家庭内ではタオルの共有は避けて」と注意を呼び掛けている。

横浜刑務所

港南歴史協議会 横浜刑務所の歩みを知る講座 9月21日 港南図書館2階会議室

 港南歴史協議会は9月21日(土)、港南図書館で「横浜刑務所の歩みと港南区」と題した講座を開催する。

 講師は同会の陶山誠副会長が務め、港南区にある横浜刑務所の歩みを振り返りながら、同施設が区民と一体となって地域に溶け込んでいく姿を紹介する。

 定員は30名で、応募者多数の場合は抽選。参加費500円。申し込みは往復はがきに講座名、郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記のうえ、〒234-0056 港南区野庭町667の41 港南歴史協議会 丸尾さん宛まで。もしくはkonanrekishi.office@gmail.comへ。締め切りは9月2日(月)必着。(問)齋藤さん【電話】045・823・6117

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会見で謝罪する市教委の幹部ら

横浜市教育委員会 いじめ自死対応と傍聴動員問題で幹部職員ら処分

 横浜市立中学校の生徒がいじめを受けて自死し、その後の対応に問題があった件と教員による性犯罪事件の公判に市教育委員会の職員を動員していた問題に関し、市教委は8月23日、それぞれに関わった職員の処分を発表した。

 いじめ自死問題は、2020年3月に生徒が自死し、学校の対応が不十分でいじめの認知がなされなかったもの。その後の基本調査でも市教委が遺族への報告原稿から「いじめ」の文言を削除していたことも問題視されている。

 発表された処分では20年度の市教委の人権教育部長ら2人が減給とされたが、同部長はすでに退職している。ほかに、生徒が通っていた中学の校長など計8人が対象となったが、5人は退職している。

 傍聴動員問題では、動員の協力依頼を行った学校教育事務所長など6人に戒告、依頼を受けて動員に関与した19年度の総務部長など12人を教育長文書訓戒とした。計18人のうち6人は退職している。

鯉淵前教育長が減給相当額を返納へ

 両方の問題が起きた当時に教育長を務め、24年3月末に退任した鯉渕信也前教育長について、市教委はいじめ自死問題では管理監督者としての組織のマネジメントが不十分、傍聴動員問題では意思決定を行った責任があると判断。いじめ自死問題では文書訓戒に相当するとして厳重注意、傍聴動員問題では減給10分の1、3カ月相当の行為とした。

 市教委は鯉渕氏を直接処分することはできないが、23日に市役所で山中竹春市長が処分相当の内容を記した文書を手渡した。市教委によると、鯉渕氏は減給相当額の28万2千円を自主返納する意向を示したという。いじめ自死問題については、「至らない点を反省している」、傍聴動員問題に関しては「(動員は)誤った判断に基づき開始したものと受け止めており、意思決定は私の責任のもとで行われたもので、深く反省している」とのコメントを市教委に伝えた。

 市教委が23日に行った会見は約3時間に及んだが、下田康晴教育長は出席せず、処分が出たことについてのコメントを発表するのみだった。

市薬剤師会のブース

横浜市薬剤師会がそごう横浜店前の新都市プラザで薬物乱用防止キャンペーン実施

 第13回薬物乱用防止キャンペーンin横濱(8月22日〜11月15日)に合わせた啓発イベントが8月22日、そごう横浜店前の新都市プラザ=西区=で行われた。横浜市薬剤師会、横浜薬科大学らによる共催。

 同キャンペーンは政令指定都市の薬剤師会が中心となり実施。7月20日にはキャンペーンの一環である、うちわ配りが各地で行われた。

 神奈川県警によると、2023年の県内の大麻事犯検挙者数は548人で、そのうち70%以上が30歳未満。大麻や覚醒剤などの違法薬物の不正利用のほか、咳止めや市販薬を過剰摂取する「オーバードーズ」など、薬物乱用の危険性を若者に呼び掛けることが急務だという。

 新都市プラザで行われたイベントには、市薬剤師会などが参加。同会の坂本悟会長らが通行人に薬物乱用の危険性を訴え、特設ブースでは「肌うるおい度チェック」や「こども調剤体験」などを行った。横浜薬科大学は漢方入浴剤を作るワークショップを開催。学生が対応し、参加者と交流を図った。

 坂本会長は「薬は本来、人の健康に貢献するもの。薬の専門家としての責任を持って、行政や自治会町内会などと連携し、薬物乱用防止を呼び掛ける啓蒙活動に取り組んでいきたい」と今後の方針を語った。

 市薬剤師会は能登半島地震の被災地支援のため、災害時対策医薬品供給車両(モバイルファーマシー)を派遣するなどの社会貢献活動にも取り組んでいる。