中区・西区・南区版【8月29日(木)号】

横浜市避難行動計画 先行区の作成率 5割未満 対象者多く状況把握困難

 災害時に避難に支援が必要な高齢者や障害者ごとに支援する人や避難先を記載する「個別避難計画」の市内での作成率が、先行区で5割に満たないことが明らかになった。市の担当者は「対象者の状況を手元の名簿だけで把握するのが困難なケースが多い」とした。

 個別避難計画は、2019年の台風19号など近年の災害で高齢者や障害者が被害に遭う事例が増えていることを背景に21年に法改正され、国は作成を各市町村の努力義務とした。

優先度高い人から

 国が25年度までに作成に着手することを求める中、市では風水害を対象に22年度に鶴見・港北区で先行実施。23年度には保土ケ谷・南・戸塚区で作成を進めてきた。今年度は市内18区に拡大したが先行5区での作成率は5割に満たない。市が把握する避難行動要支援者名簿は約17万人。国の指針に基づき市は洪水浸水想定区域や即時避難指示対象区域に居住する対象者のうち要介護度3以上や障害程度1級などの身体状況から約8千人を優先度が高いと位置付ける。福祉専門職などに協力を依頼し、状況確認と作成を進めてきた。

大都市ならではの課題

 こうした現状に市の担当者は「名簿だけでは対象者の状況を把握するのが難しいケースが多い。また対象者の数が多いなど政令市ならではの課題もあり、個々への対応に限界があると感じている」と話す。また、すでに多忙な福祉専門職が追加対応により負担増となっている点など負担軽減が課題とする。

 個別避難計画は、市から郵送される同意確認書により個人情報の取り扱いなどの確認が取れた人から作成されるが、確認書に対して返答が無いことも多いという。市民団体『防災塾・だるま』の理事は「災害時の備えをすることは重要。1人の要援護者の命を救うには複数人が関わる。日頃から行政と自治会町内会と住民がつながっていないと難しいのではないか」と考えを述べる。

 「庁内の関係部署との調整や他都市の先行事例を参考にしながら事業を進める」と市の担当者。

各部門の最優秀賞・優秀賞の受賞者

NPO法人声物園 朗読の発表の場を コンテストを初開催

 横浜を拠点に朗読会や公演を行うNPO法人声物園は8月24日、初の朗読コンテストを横浜市社会福祉センター=中区桜木町=で開催した。録音審査の予選を通過した小学生から大人までの24人が、課題作品から1つを選び披露。同法人の吉川雅子理事長は「(コンテストが)読書や朗読を楽しむきっかけになれば」と話した。

 文字を読んで、それを書いた作者が見た景色、感じた感情を想像し、頭の中に描いた景色をまた自分の声で表現する――。一口に「朗読」といっても、朗読会や読み聞かせサークル、Youtubeでの作品公開、朗読ボランティアなど、活動の場は幅広い。その多様化により朗読人口は年々増えているといわれている。一方で、同法人の吉川理事長は「朗読を純粋に発表する機会は限られている」と指摘。今大会の企画意図を「小学生から大人まで、資格なしでフリーに出場できる発表の場を作りたかった」と話す。

 初の開催に関わらず、録音審査の予選には、北は北海道、南は九州など全国から各部門合わせて計150人の応募が寄せられた。大会当日は予選を通過した小学生部門・中高生部門から各7人、一般部門から10人が課題作品を自身の声で表現した。

 審査は「発声やアクセント」「文章の理解」「音声表現の技術」「聞き手に届く表現」を審査員5人が採点。総合点が高い順に表彰された。

 一般部門で最優秀賞に輝いたのは千葉県の杉崎千明さん(78)。8年前から「認知症予防に」と朗読を始めたという。「初めての受賞で、冥土の土産になる」と喜んだ。小学生部門の最優秀賞は東京都の渡部心望さん(6年)、中高生部門は藤沢市の寺坂駿佑さん(高3)だった。

9月7日に県立音楽堂で初の演奏会をする神奈川コスモ合唱団の代表を務める 杉山 正則さん 港南区在住 78歳

原点は『ファンタジア』

 ○…前身となる神奈川フィル合唱団時代から代表の立場で団員をまとめてきた。新たな合唱団の門出となる初公演の曲目は、自身が提案した『小荘厳ミサ』。「実際に歌ってみたら難しくって。公演が合唱団を知るきっかけになれば」と練習に熱がこもる。年のせいか喉の調子は万全ではなく「いつまでできるかなあ」といいつつ、最善のステージを目指す。

 ○…「音楽の原点」は、幼い頃に見たディズニーの『ファンタジア』。「今でも思い出すし、何度も見返しました」と話す。それ以来、NHKラジオなどでクラシックを聞くように。音楽好きが高じて、大学一年の時に合唱団に入団した。「簡単だと思って始めたけど、実際にやってみるとなかなか…」。就職してから合唱とは縁遠くなったが、『第九』などで人が足りない時に知り合いから、かり出されることもあった。

 ○…仕事の余裕ができた49歳で再び本格的に取り組むことに。神奈川フィル合唱団には2001年の発足時から参加した。歌うことが好きな妻もメンバーの一人。「私は基本、聞く方が好き。受け身の音楽なんです」。とはいえ、人と声を合わせる楽しさを実感しているのも事実。「かちっと決まると本当に気持ちがいいんです」

 ○…アマチュアからプロ、ビルダーまでパイプオルガンが好きが集う日本オルガン研究会にも所属。60歳半ばから5年間、パイプオルガンのあるみなとみらいホールの受け付け係を務めた。「慣れるまで大変だったけど、あれは楽しかったなあ」と振り返る。近年、童謡が廃れ子どもが聞く音楽が変わってきたことを寂しく思う。「日本の文化が消えかけている。みんなが童謡を聞いていたら、平和になると思う」とつぶやいた。

横浜エクセレンスの桜井直哉代表取締役社長(前列右)と小林英二区長(同左)

横浜エクセレンス 「今季もさらなる地域連携を」 中区長を表敬訪問

 横浜市中区を拠点とするプロバスケットボール男子B3リーグの「横浜エクセレンス」(桜井直哉社長)が8月21日、中区の小林英二区長を表敬訪問した。

 当日は桜井社長と石田剛規ゼネラルマネージャー、河合竜児ヘッドコーチ、ソウシェリフ選手の4人が中区役所を訪問。区職員が拍手で出迎えたほか、小林区長が同クラブのユニフォームを着用するなど温かい雰囲気のなか行われ、クラブから新規選手7人を含む12人で迎える今シーズンの体制、「B2昇格、B3優勝」の目標など、新シーズン開幕に向けて意気込みが語られた。

 横浜エクセレンスと中区は2022年10月に「横浜市中区におけるホームタウン活動の協力に関する基本協定」を締結しており、昨年12月に中区内在住、在学、在勤者を対象に招待する「中区民デー」を開催。横浜エクセレンスでは「今シーズンもこうした地域連携を強くしていきたい」と話している。

 同クラブの昨シーズンのリーグ戦成績は30勝22敗、18クラブ中6位。8月28日には、横浜市役所アトリウムで選手やスタッフ、専属チアリーダーズらが一堂に会し、新体制発表会が行われた。

プレシーズンマッチは「入場無料」

 9月14日(土)に横浜武道館=中区=で行われるプレシーズンマッチは同館提供で、入場無料で観戦ができる。富山グラウジーズ(B2東地区)との対戦で、午後2時から。観戦希望者は、公式ホームページ(https://yokohama-ex.jp/)から事前申込が必要。

 

 

大久保さん(右)の指導の下、練習する団員

コスモ合唱団が初公演 元神奈川フィル合唱団員らが結成

 神奈川フィル合唱団の活動停止からおよそ1年半。合唱を続けたいと元団員約60人らで発足した神奈川コスモ合唱団が9月7日(土)、神奈川県立音楽堂(桜木町駅徒歩10分)で初の演奏会を開催する。午後2時開演。

 同合唱団のコンセプトはラテン語やドイツ語、イタリア語など様々な言語で合唱曲を歌い、演奏技術の向上や団員の親睦を図り、地域文化の普及発展に寄与すること。指導は前団体から引き続き音楽監督の大久保光哉さんが担う。

 県立音楽堂の初公演での演目は、約1時間20分のロッシーニの『小荘厳ミサ』。オリジナルのラテン語で歌いあげる。

 昨年6月から南区のフォーラム南太田などで練習を重ねてきた。「通常のミサ曲と違い、難曲といえば難曲」と話すのは指導者の大久保さん。神奈川フィルハーモニー管弦楽団との共演で色々な指揮者と演奏してきた経験をバックボーンに、さらなる飛躍を狙う。「皆さんやる気がすごくある。少し難しい曲をやるくらいがちょうどいい」と笑う。代表の杉山正則さん=人物風土記で紹介=は「練習は大変ですが、新境地にチャレンジしたい」と意気込む。

 チケットは全席自由で前売り2500円、当日3000円。問い合わせは【メール】msugi@jcom.zaq.ne.jp。

金魚すくいを楽しむ煌斗くん(右)と零磨くん

リラのいえ 患児やきょうだい児に夏祭りを 横市大学生ボラが企画

 南区六ツ川にある県立こども医療センターの患者家族のための滞在施設「リラのいえ」で8月13日や22日に夏祭りが行われた。横浜市立大学=金沢区=の学生ボランティア団体「one by ONE」が、患児やきょうだい児らに、楽しんでもらおうと企画した。

 学生ボランティアは子どもたちが縁日気分を味わえるような安全で楽しい工作やミニゲームを考案。参加した子どもたちは、自作のうちわで風船を飛ばすゲームやペットボトルキャップを使った金魚すくい、紙コップのロケット発射ゲームなどを楽しんだ。

 幼い時から同センターに通う青森県在住の志田煌斗くんは双子の弟・零磨くんとゲームや工作を楽しんだ。母親の史枝さんは「人の多い夏祭りは感染症などが気になる。こうした催しは個人のペースで気楽に楽しめると思う」と話す。2人は「もう一回行きたい」と、初日の13日に続き22日も参加。非日常の催しを満喫した。

 one by ONEは2018年12月に発足し、小児病棟に入院する子どもたちへのオンラインの学習支援を中心に活動してきた。リラのいえでのイベントは初。利用者の「夏祭り」というアイデアを出発点に、保育士や看護師にアドバイスをもらいながら、内容を深めた。学生代表の高木拓斗さんは「今回は対面なので、ケガやアレルギーには特に気を使った」と話す。人が集まるか不安だったというが、「楽しんでもらえているみたいでよかった。良いコラボができたと思う」と振り返った。

機器の内部を観察

小学生がラジカセを分解 ソニーのエンジニアが指導

 現役エンジニアの指導のもと、ソニー(株)が開発、販売しているCDラジカセを分解するワークショップが8月17日、ソニーシティみなとみらいで開催された。小学校3年生から6年生25人が参加した。

 工具の正しい使い方などのレクチャーを受けながら部品を1つ1つ取り出し、内部の様子を観察。音は振動でできていることや製品には電気と磁石の力が活用されていることなど、日常の経験や学校の学習を交えた解説を受け、音響機器の仕組みを学んだ。終了後は感電・火災・ケガなどの原因となるため、一般の人は自宅で製品を分解しないようにとの説明も。

 竹内彩人さん(11)は「自分の知らない部品が思っていたよりたくさんあった。楽しかった」と初めて見る製品の内部に興味津々な様子だった。

 講師を務めたエレクトリカルマネージャーの榎戸隆一さんは「バーチャル化する今の時代だからこそリアルな物に触れたり、工具を使う経験は重要だと思う。エンジニアという職にも興味を持ってもらえたらうれしいですね」と話した。

 ソニーの創業者の1人、井深大さんは「国民科学知識の実際的啓発」を創業の目的の1つに位置づけ、理科教育の支援にも尽力。その思いを受け継ぎ、同社では教育プログラム「CurioStep」を展開している。今回のワークショップもその一環。子どもたちの学びや好奇心を広げようと東京や神奈川などグループの拠点を含め各地でワークショップなどを開催している。

申し込みはこちらから

市庁舎1階 宅地の安全性 学ぶ 9月9日 建築士が解説

 建築士によるセミナー「聞いてみよう、そう、わが家の敷地のはなし。」が9月9日(月)の午後2時から4時まで、横浜市庁舎=中区本町=1階スペースA・Bで開催される。(一社)神奈川県建築士会が主催、横浜市建築局の後援。

 安心して暮らすための宅地の安全性や擁壁と盛土を規制する法律と助成制度、万が一に備えたブロック塀の点検などについて説明。持ち家がある人も、今後家を買う予定の人も必聴の内容だ。

 参加無料。定員は50人。申し込みは二次元コードから。(問)【電話】045・201・1284

活動するメンバー

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」(柴田憲男代表理事)が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 10月、11月、来年2月にある集合研修(3日間)に参加し、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは9月28日(土)まで。参加費3千円(プラス実習費用)。事前説明会を10月2日(水)にかながわ県民センター=神奈川区=で午前10時から行う。

 同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と呼びかける。詳細は同法人【電話】045・303・7132。サイト(【URL】https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

黒岩祐治知事(右)から任命状を受け取る石塚さん(県提供)

観光大使に石塚英彦さん 県観光や食の魅力発信

 お笑いタレント、グルメリポーター、俳優として活躍する石塚英彦さん(62)が7月30日、神奈川県から「かながわ観光親善大使」に任命された。今後、観光キャンペーンやイベントなどで情報発信役を担う。

 同大使は県の観光の魅力を発信し、観光振興を図る役割で、これまでに俳優の船越英一郎さん、高島礼子さん、アーティストの河村隆一さんなどが就任している。

 任命式で石塚さんは、「ありあけのハーバー」を食べ、「神奈川まいうー」とお約束のフレーズを披露した。県は石塚さんについて、「横浜市出身で食への熱い思いと発信力があり、多くの方から愛されていることから就任を打診した」とし、「イベントやメディアを通して、本県の観光魅力を発信してほしい」と期待している。

 石塚さんは市立桜丘高校=保土ケ谷区=から関東学院大学=金沢区=へ進み、芸能界入りした。

井伊直弼公の銅像前で空砲を放つ彦根鉄砲隊

掃部山公園 虫の音で夏感じ 彦根鉄砲隊の演武も

 夏の風物詩「西区虫の音を聞く会」が8月24日、掃部山公園=紅葉ケ丘=で開催された。今年は区制80周年を記念し、長年交流のある滋賀県彦根市の「彦根鉄砲隊」が招かれ、迫力ある演武を披露した。江戸時代に作られた火縄銃で空砲が放たれると見物客からは大きな歓声が上がった。

 彦根藩の藩主であった井伊直弼公の銅像の前では野点や琴と尺八の演奏が行われた。広場では鈴虫の販売や模擬店が多数出店。ぼんぼりの温かい灯りが照らす中、多くの人が訪れ、日本の伝統文化と夏の風情を楽しんでいた。

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大盛り上がりのカードゲーム

夏の子どもの居場所を ボラ団体とコミハが共催

 夏休みも終盤の8月23日と24日、小中高生の学習サポートと居場所づくりを目的としたイベントが西区浅間町で開催された。ボランティア団体「あすのち」と浅間コミュニティハウスが共催したもの。

 2日間で小中学生約15人が集まり、読書感想文や自由研究などの宿題に取り組んだ。ボランティアの高校生や大学生、社会人の「お兄さん、お姉さん」に1対1で勉強を教えてもらったほか、ボードゲームやカードゲームで交流を深めていた。1日目が楽しかったからと、2日連続で参加する子どももいた。

 「あすのち」は2017年に代表の乾さん(23)が、誰でも行ける地域の学び場を作りたいと立ち上げた。現在は、「将来教育の現場に携わりたい」「子どもと関わるのが好き」などの理由から集まるスタッフ約45人で活動。横浜市の西区福祉保健活動拠点フクシア=高島=と座間市の2教室でそれぞれ毎月2回、学習のサポートやフリースペースを開催している。

 今後は教室の開催を増やしたり、企業に依頼して職業講和や体験の場を作る予定だという。乾さんは「学ぶ楽しさや多様な生き方があり、いろいろな大人がいることを知ってもらいたい。未来に希望を持ってもらえたら」と語る。「こどもが自分の明日を信じていける社会をつくる」ことを目指し、活動の幅を広げている。

横浜市の障害者雇用率 法定をやや下回る2.72%

 横浜市は6月1日時点の市役所などの障害者雇用状況を公表した。雇用率は2.72%で法定雇用率の2.8%を下回った。

 市役所、区役所などの市長部局の障害者雇用率は3.10%だったが、教育委員会が1.94%、市民病院などを管轄する医療局病院経営本部は1.46%にとどまり、横浜市全体では2023年度の2.62%から0.1ポイント増の2.72%だった。

 市総務局は「採用の機会を増やしながら、雇用後も研修などを通し、やりがいが感じられる職場を作り、障害者雇用率を上げたい」としている。

 同時に市外郭団体(35団体)の障害者雇用状況も公表され、国への報告義務がある雇用労働者40人以上の23団体はすべて、法定雇用率の2.5%(市住宅供給公社は2.8%)を上回った。

指定管理者は3割未達

 指定管理者(215団体)のうち、雇用労働者40人以上の125団体では、法定雇用率達成が85団体で未達成は40団体だった。市は「団体が障害者雇用に課題などを感じている場合は、障害者就労支援センターなどの相談窓口を紹介し、支援を進める」としている。

マイコプラズマ肺炎の基幹定点の推移(横浜市衛生研究所の発表資料から)

マイコプラズマ肺炎 1カ月で4倍に急増 横浜市がマスク、手洗いなどの対策呼び掛け

 感染した自覚がないまま出歩き、細菌を広げてしまうことから「歩く肺炎」とも言われるマイコプラズマ肺炎が全国的に急増している。横浜市衛生研究所が8月22日に発表したデータによると、直近1週間(8月12日から18日)の市内の1医療機関当たりの患者報告数は2・0人で、7月第1週(7月1日から7日)の0・5人から4倍に増えた。

 マイコプラズマ肺炎は「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症。患者の約80%が14歳以下だが、成人でも罹患する。

しつこい咳が特徴

 市衛生研究所の担当者によると、症状は発熱、倦怠感、頭痛、痰が絡まず軽い渇いた咳。「咳は熱が下がっても3〜4週間程度、しつこく続くのが特徴」という。

 「4年周期、ちょうどオリンピックの年に流行すると言われている」とのことで、今年は流行が懸念されていた。

 日本全国、海外、特に中国でも患者数が急増中で、市内でもさらなる流行が予想されている。

タオルの共有避けて

 咳の飛沫や患者との身近な接触により感染すると言われており、同担当者は「マスクや手洗い、咳エチケットといった基本的な感染対策が大切。家庭内ではタオルの共有は避けて」と注意を呼び掛けている。

モツソバ(800円)と焼き餃子(450円)

町中華へGO!【5】 中区若葉町「ふく龍」は「おはよう〜」と出迎えてくれる家庭的な雰囲気 本紙記者がランチ紹介

 どの町にもある、古くから地元に愛される中華料理店。「町中華」が注目を集める中、地域を回るタウンニュース記者が中区、西区、南区にある中華料理店で食べるランチを紹介。さあ、町中華へGO!

 中区若葉町の「餃子会館 ふく龍」はイセザキ・モールの脇を入った路地にある。黄色い看板と赤い暖簾が目に飛び込む。午前11時30分過ぎに店へ入ると女性店員から「おはよう〜」との声。家庭的な雰囲気が落ち着ける。記者が入店した後には、近隣の工事現場で働く方のグループが来店。注文の雰囲気からは常連客だと感じられた。

 麺類、丼類が数多くある中、「モツソバ」(800円)注文。「餃子会館」と名乗るだけに「焼き餃子」(450円)も欠かせない。麺は細め。その上に乗ったモツは柔らかく、麺との相性も良い。餃子は5個。「揚げ」「茹で」「スープ」もある。

■中区若葉町1-1 【電話】045-251-8900(メニュー、価格は取材時のものです)

会見で謝罪する市教委の幹部ら

横浜市教育委員会 いじめ自死対応と傍聴動員問題で幹部職員ら処分

 横浜市立中学校の生徒がいじめを受けて自死し、その後の対応に問題があった件と教員による性犯罪事件の公判に市教育委員会の職員を動員していた問題に関し、市教委は8月23日、それぞれに関わった職員の処分を発表した。

 いじめ自死問題は、2020年3月に生徒が自死し、学校の対応が不十分でいじめの認知がなされなかったもの。その後の基本調査でも市教委が遺族への報告原稿から「いじめ」の文言を削除していたことも問題視されている。

 発表された処分では20年度の市教委の人権教育部長ら2人が減給とされたが、同部長はすでに退職している。ほかに、生徒が通っていた中学の校長など計8人が対象となったが、5人は退職している。

 傍聴動員問題では、動員の協力依頼を行った学校教育事務所長など6人に戒告、依頼を受けて動員に関与した19年度の総務部長など12人を教育長文書訓戒とした。計18人のうち6人は退職している。

鯉淵前教育長が減給相当額を返納へ

 両方の問題が起きた当時に教育長を務め、24年3月末に退任した鯉渕信也前教育長について、市教委はいじめ自死問題では管理監督者としての組織のマネジメントが不十分、傍聴動員問題では意思決定を行った責任があると判断。いじめ自死問題では文書訓戒に相当するとして厳重注意、傍聴動員問題では減給10分の1、3カ月相当の行為とした。

 市教委は鯉渕氏を直接処分することはできないが、23日に市役所で山中竹春市長が処分相当の内容を記した文書を手渡した。市教委によると、鯉渕氏は減給相当額の28万2千円を自主返納する意向を示したという。いじめ自死問題については、「至らない点を反省している」、傍聴動員問題に関しては「(動員は)誤った判断に基づき開始したものと受け止めており、意思決定は私の責任のもとで行われたもので、深く反省している」とのコメントを市教委に伝えた。

 市教委が23日に行った会見は約3時間に及んだが、下田康晴教育長は出席せず、処分が出たことについてのコメントを発表するのみだった。

記念品を贈呈する様子

横浜SKY献血ルーム マリノスケが広報活動 21日「献血の日」に

 8月21日の「献血の日」にサッカーJ1の横浜F・マリノスの公式キャラクター「マリノスケ」が横浜SKY献血ルームの1日ルーム長に就任した。献血を受けた人へ水分補給のペットボトルや記念品を贈呈し、県の献血広報大使としてPR活動を行った。

 同ルームでは9月20日(金)まで、「横浜・Fマリノスキャンペーン」を実施する。電話かアプリで予約の上、受付時にキャンペーンへの参加希望を申し出た人にマリノスケと献血推進キャラクターの「けんけつちゃん」のコラボデザイングッズをプレゼントする。

供給は過去最多

 同ルームは横浜駅の西口と東口にあった2つの献血ルームが移転統合する形で今年3月に開所。「空港ラウンジ」をコンセプトとし、シックでモダンな内装や眺望の良さが特徴。リラックスして献血できる空間を目指す。

 午後6時30分まで受け付けており、夕方には帰宅途中の学生や会社員の利用も多い。4月から7月までの献血者数は2万1205人と昨年比で878人増加した。一方で、少子高齢化や在宅医療での使用量の増加で医療機関で必要な輸血用血液製剤の供給量は急増しており、目標採血数には達していない。

 担当者は「SNSでの発信やさまざまな団体とのコラボなどで認知度を高めていきたい。若い方にも来てもらいたいです」と話した。

千貫みこしの巡行(昨年撮影)

お三の宮日枝神社 13日から例大祭 みこしが氏子地域を巡行

 「かながわのまつり50選」にも選ばれている、お三の宮日枝神社=南区山王町=の例大祭が9月13日(金)から15日(日)まで行われる。

 15日には鎮座350周年事業として昨年復元修繕された横浜随一の大みこし「千貫みこし」が氏子町内を巡行する。午前9時ごろに神社を出発し、横浜橋通商店街や大通り公園水の広場、伊勢佐木町商店街などを巡る。

 14日、15日には境内で踊りやカラオケなどの奉納演芸会やお囃子、和太鼓、居合演武の奉納が行われる。献灯や縁日でにぎわいを見せる。

市薬剤師会のブース

横浜市薬剤師会がそごう横浜店前の新都市プラザで薬物乱用防止キャンペーン実施

 第13回薬物乱用防止キャンペーンin横濱(8月22日〜11月15日)に合わせた啓発イベントが8月22日、そごう横浜店前の新都市プラザ=西区=で行われた。横浜市薬剤師会、横浜薬科大学らによる共催。

 同キャンペーンは政令指定都市の薬剤師会が中心となり実施。7月20日にはキャンペーンの一環である、うちわ配りが各地で行われた。

 神奈川県警によると、2023年の県内の大麻事犯検挙者数は548人で、そのうち70%以上が30歳未満。大麻や覚醒剤などの違法薬物の不正利用のほか、咳止めや市販薬を過剰摂取する「オーバードーズ」など、薬物乱用の危険性を若者に呼び掛けることが急務だという。

 新都市プラザで行われたイベントには、市薬剤師会などが参加。同会の坂本悟会長らが通行人に薬物乱用の危険性を訴え、特設ブースでは「肌うるおい度チェック」や「こども調剤体験」などを行った。横浜薬科大学は漢方入浴剤を作るワークショップを開催。学生が対応し、参加者と交流を図った。

 坂本会長は「薬は本来、人の健康に貢献するもの。薬の専門家としての責任を持って、行政や自治会町内会などと連携し、薬物乱用防止を呼び掛ける啓蒙活動に取り組んでいきたい」と今後の方針を語った。

 市薬剤師会は能登半島地震の被災地支援のため、災害時対策医薬品供給車両(モバイルファーマシー)を派遣するなどの社会貢献活動にも取り組んでいる。

手作り品を販売 9月14日、技能文化会館で

 第21回GIBUN手作り市が9月14日(土)、横浜市技能文化会館(市営地下鉄伊勢佐木長者町駅から徒歩3分)2階多目的ホールで開催される。入場無料。雨天決行。

 時間は午前10時から午後3時まで。手作り作品の販売やワークショップが行われる。今回は37の店が出店予定。

 ホールのグランドピアノを演奏できるほか、SDGsリユースマーケットも同時開催される。

 午後1時から先着100人に参加者全員に当たる抽選くじを配布。問い合わせは【電話】045・681・6552。