川崎区・幸区版【9月27日(金)号】

次期衆院選神奈川10区 現新4氏の構図か 各党、臨戦態勢へ

 衆議院の解散時期への注目が集まる中、各党は候補者擁立に向けて準備を進めている。神奈川10区(川崎区・幸区)は現職と新人の4氏が立候補の意思を示している。

=9月23日起稿・本紙調べ

新しい区割りで実施

 出馬への準備を進めるのは、自民党現職・田中和徳氏(75)と日本維新の会現職・金村龍那氏(45)。立憲民主党は新人・鈴木光貴氏(42)、共産党は新人・片柳進氏(47)の擁立を決めた。

 自民・田中氏は元復興大臣で現在9期目。衆院政治倫理審査会会長を務め、裏金事件の解明と再発防止とともに「政治の浄化」に取り組む。政治不信の払しょくに力を尽くすとしている。

 維新・金村氏は1期目。世代交代を主張し、「長老政治」からの脱却を訴える。政治家の世襲制限や定年制導入などの政治改革を掲げる。また、現役世代の負担軽減策を主張する。

 立民・鈴木氏は会社経営者。「政治に対する有権者の関心を高め、政治の中身を変える」と強調。経済の高成長と教育、生活の高水準で国民一人ひとりの幸福度を上げたいと訴える。

 共産・片柳氏は前川崎市議。多摩川水害対策として護岸改修や堤防補修、羽田新ルートの中止、ヘイトスピーチ対策の推進、JFEスチール跡地利用への税金投入反対の主張を展開する。

 次期衆院選は新しい区割りで行われる初の選挙となる。10区は川崎区、幸区、中原区の一部から川崎区、幸区へと変更される。川崎市選挙管理委員会が公表した今年9月2日時点の選挙人名簿登録数は在外登録者数とあわせて33万1487人。

川崎市 4選手にスポーツ特別賞 パリ五輪金の文田選手ら

 パリ五輪でメダルを獲得した川崎市ゆかりの4選手の健闘をたたえ、川崎市は9月20日、福田紀彦市長よりスポーツ特別賞を贈呈した。

 市スポーツ特別賞が贈られたのは、ブレイキン女子金メダルのAMI(湯浅亜実)選手▽レスリング男子グレコローマンスタイル60kg金メダルの文田健一郎選手▽卓球女子団体銀メダルの平野美宇選手と張本美和選手。海外遠征中のAMI選手を除く3選手が市役所での贈呈式に臨んだ。

 式では福田市長から3選手に賞状と副賞が手渡された。市長は「皆さんの活躍に五輪後も喜びの声が届く。先日訪問した児童養護施設では子どもたちが卓球に励んでいて、皆さんから頑張る気持ちをもらったようだ。今後も川崎として応援していく」と感謝を伝えた。

 山梨県出身の文田選手は、結婚を機に2020年に宮前区に転居したという。「いま1歳半の娘がいるが、川崎はとても子育てがしやすい素敵な街。『今度こそ』という思いで挑んだパリ五輪で金メダルを取れたのは、東京五輪からの3年間を充実して過ごせたから」と話し、親としての暮らしぶりも披露した。

 同じく山梨県出身の平野選手は東京五輪の半年後、22年春に川崎を拠点とする卓球Tリーグ「木下アビエル神奈川」(川崎区)に加入。張本選手は仙台市から川崎に転居し、川中島中学校(同区藤崎)を卒業後、通信制高校に通いながら「木下アビエル神奈川」で活動中だ。

 平野選手は東京五輪では団体のみの出場だったが、移籍後に臨んだパリ五輪の選考レースでは個人・団体とも出場権を獲得した。「決断は間違っていなかったと思えた。これから始まるTリーグも一日一日、大切に取り組みたい」。張本選手は「川崎で卓球と学業を両立でき、学校生活の思い出もたくさんできた。銀メダルを取れてうれしいが、金メダルが取れず悔しかった」と、4年後の雪辱を誓った。

サイエンスショーを楽しむ参加者=昨年

にぎわいフェス 9月27、28日 川崎西口で

 川崎駅⻄口で「さいわいにぎわいフェス」が9月27日(金)と28日(土)に開かれる。雨天決行。会場周辺の企業や団体、幸区役所が力をあわせて地域を盛り上げる。

 JR川崎タワー2階のデルタプラザと西口通り歩道には地域の飲食店がブースや屋台を構え、台湾料理やイタリアン、天ぷら、中国料理、和菓子、クラフトビールを販売。ミューザ川崎では簡単な体力測定、フィンランド発祥のモルックの体験会やeスポーツ体験が楽しめる(27日=大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL、28日=リングフィットアドベンチャー)。このほか、子どもたちが駅員や医者、警察官の制服を着ての写真撮影できるキッズコーナーやJAZZライブ、花手水の展示、フォトスポットコーナーなども設けられる。

 開催時間は初日が正午から午後10時、2日目が午前10時から午後8時。イベント翌日には「Afterフェス清掃活動」を午前9時から10時までの1時間程度実施。参加者を募集している。

 詳細はウェブサイト(さいわいにぎわいフェス2024 検索)で確認できる。

二次元コードから申し込み可能

地域でスキル生かす講座 みらくRuスクール

 地域で子育て支援やイベントを企画したい、自分のスキルを生かしたい人を対象にした「みらくRuスクール」が10月9日(水)から開講する。(株)EMISORA主催。川崎区役所共催。

 コミュニティづくりの秘訣や地域活性のアイデアなどを2月22日までの全6回学ぶ。会場はカルッツかわさきとオンライン。第1回はオリエンテーションで午後9時30分から。費用は7500円税込。定員は先着20人。詳細、申し込みはウェブサイト)から。締め切りは10月3日。

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「子育て」を学ぼう 日吉分館で連続講座

 1歳半〜3歳(就園前)の子を持つ保護者を対象とした「ゆめみ学級〜幼児と親の学級〜」が、10月から幸市民館日吉分館で開かれる。

 子育ての悩みやより良いパートナーシップの構築方法、パパ向けの料理教室など講師を招いて学ぶ全10回の講座。子どもは原則保護者と離れて別室で保育ボランティアと過ごす。

 日程は10月4日(金)・11日(金)・13日(日)・20日(日)・25日(金)、11月8日(金)・15日(金)・22日(金)・29日(金)、12月6日(金)で午前10時〜正午(10月13日はパパ向け料理教室のためママと子どもは別室で待機、10月20日は夫婦で参加)。10月25日は弁当持参で夢見ヶ崎動物公園へ遠足を予定している。

 参加無料(保険料500円、料理は一家族につき実費千円〜1500円)。定員15人(先着順)。プログラムの詳細、申し込みは日吉分館【電話】044・587・1491へ。

ブラジル音楽、身近に 今井亮太郎さん

 ブラジル音楽専門のピアニストで幅広く活動する。今年2月には藤子・F・不二雄生誕90周年を記念したアルバムを発売し、現在、藤子・F不二雄ミュージアム3階にあるカフェでBGMとして使用されている。初出演となるかわさきジャズのステージでは、ボサノバにアレンジされた「ドラえもん」や「はじめてのチュウ」なども演奏予定だ。「ブラジル音楽というと遠い感じがするけど、ボサノバはカフェやスーパーでも流れていて、よく耳にする音楽。ドラえもんの曲がどんな風にアレンジされるのか楽しんでもらえれば」と笑顔を見せる。

 川崎は「自身のターニングポイントの地」という。高校生のときには、所属する吹奏楽部が、川崎市教育文化会館で行われた東関東大会で金賞を受賞。2020年にはカルッツかわさきでボサノバ歌手・小野リサさんとの共演も果たした。「今でもあのあたりに行くと、当時の感情が沸き上がります」。思い出の地・川崎で、エネルギーに満ちたブラジルの音楽を届ける。

スタジオ前に並ぶ清水暁さん(右から3人目)成美さん(同4人目)、パーソナリティーら

FM大師 30日に開局 初日は特番放送

 コミュニティーFM「FM大師」(94・9MHz)が9月30日(月)に開局する。初日は午後1時から開局特番の放送を予定している。

 同局は「川崎区を元気にしたい」と大師地区で福祉事業を営む清水暁さんが、運営会社となる「(株)FM大師」を2023年11月に設立。開局に向けて妻で局長の成美さんと準備を進めてきた。スタジオは京急大師線の東門前駅前商店街の一角に構え、川崎区全域が放送エリア。午前7時から午後10時まで365日生放送で行う。地元店やセールのお知らせ、災害・防犯情報などをリアルタイムで発信する。

地元のパーソナリティー

 パーソナリティーは災害時にすぐ駆け付けられることを考え、「川崎区在住・在勤」を条件にした。集まったのは20歳〜65歳の10人で全くの未経験だったが、2カ月の研修を経て発声方法から話術、ミキサーの使い方までを習得したという。成美さんは「スタジオで話すだけでなく、リポートにも出かけるし、営業活動も行う。まちに入り込むことで、一体となって盛り上げたい」と話す。

 総務省から交付される予備免許取得の遅れにより開局日が延期になるなど紆余曲折もあったが、いよいよ開局を迎える。清水さんは「地域の皆さんから『頑張ってるな』と思われるような局にしたい。そのために必死にやってきた。ぜひ毎日聞いてほしい」と思いを語った。

 10月19日に開幕する全国都市緑化かわさきフェアでは富士見公園会場からサテライト放送を行う。会場内をリポートするボランティアも募集している。同局はスマートフォンアプリ「FMプラプラ」からも聞くことができる。

川崎市役所

感染症「リンゴ病」流行 市、6年ぶりに警報発令

 「リンゴ病」の通称で呼ばれる発疹性感染症「伝染性紅斑」が川崎市内で流行している。6月に感染者が増え始めて8月下旬から急増し、市内の患者発生状況を定点調査する「感染症発生動向調査」で基準値を超えたため、市は9月10日に流行発生警報を発令した。伝染性紅斑の警報発令は6年ぶり。

 伝染性紅斑は「ヒトパルボウイルスB19」というウイルスが引き起こす感染症で、主に就学前後の子どもを中心に流行する。接触で感染するほか咳やくしゃみなどの飛沫でも感染するため、市はこまめな手洗いや咳エチケットを呼び掛ける。

 感染初期には微熱やくしゃみなど風邪に似た症状がみられ、感染後10日から20日で両方の頬に赤い発疹が現れる。発疹が出てから1週間前後で感染力は消えるが、妊婦が感染すると胎児の心機能低下につながり、胸や腹部に水がたまる「胎児水腫」を引き起こすこともあるため、注意が必要。

 「感染症発生動向調査」は複数の医療施設で感染症の発生状況を定点調査し、1週間ごとの患者数の平均値から流行の度合いを判断するもの。今回は小児科37施設で、伝染性紅斑の患者が9月2日から8日の間に警報の基準値「2人」を超える2・19人となったため、警報発令となった。

現在売れ筋の高井選手のユニフォームを持つ谷口さん(写真上)、話題を集めた2(木)行アクリルキーホルダー

アンテナ張って新作続々 グッズ企画・谷口さん

 試合の応援グッズだけでなく、生活雑貨や川崎の名店とのコラボグッズなどさまざまな商品が並ぶ公式グッズショップ「アズーロ・ネロ」(中原区)。店内には毎週のように新作が登場し、サポーターを楽しませている。この発表ペースと品数は、他クラブからも一目置かれる存在だ。

 「サポーターの皆さんから『おもしろい』と思ってもらえることを意識しています」と話すのはグッズ企画担当の谷口洋勝さん。企画会議は毎週行われ、谷口さんを含めたスタッフ3人で意見を出し合うところから始まる。「SNSや選手の一言などをチェックして、良し悪し決めずにアイデアを出します。ネタ探しも楽しみになっています」と常にアンテナを張っているようだ。

最速1カ月で商品化

 通常商品化するには2〜3カ月かかるというが、旬な話題の時は1カ月ほどで商品化することも。今年1月には、小林悠選手が目標として掲げた「二桁ゴール」を「二行」と書き間違えてしまったことがSNSで話題になると、企画スタッフはそこを逆手に取り、「2(木)行アクリルキーホルダー」として商品化。小林選手を「いじった」商品は話題となり、すぐに完売となった。

「フロンターレらしく」

 新作の数が少ないと「フロンターレらしくない」と言われてしまうこともあり、サポーターからの期待値も高くなっている。谷口さんは「もっと喜んでもらえるようなグッズを考えていきたい。グッズを通してプライベートでもフロンターレを身近に感じてもらえれば」と思いを込めた。

選手のサイン入りシャツを手に、エールを送る森山さん

12 COFFEEAND BAKE 瀬古選手の先輩が営む サポーターらも来店

 川崎フロンターレのサポーター歴10年以上の森山泰宏さん(42)が、夫婦で営むカフェ「12 COFFEE AND BAKE」(中原区上丸子山王町)。GK・早坂勇希選手らをはじめチームスタッフ、等々力への観戦前に多くのサポーターが通う店として知られる。

 オープンから1年。店名にある「12」は、もちろんサポーター番号だ。「地域の人々をサポートし、ほっとできる空間を提供できる店になりたい」と思いを込めた。カウンター10席のコンパクトな店内ではハンドドリップコーヒーや自家製チャイのほか、パンケーキやビスケット、パスタなどを盛り付けたワンプレート料理も楽しめる。

 森山さんは大学までサッカーを続け、今年の8月にフロンターレからイングランドのストーク・シティFCに移籍した瀬古樹選手と同じ地域クラブの三菱養和SCユースに所属していたことも。「瀬古選手はずいぶん年下の後輩になるけど、同じ指導者から教わり、監督やコーチからはすごく真面目で良い選手と聞いた。激励会で会ったときに『オフになったらお店に行きます』と言ってくれたので楽しみにしています」と来店を期待する。

 森山さんは「この店もフロンターレのように地域に根付いていきたい。チームには、いつまでも僕らの希望であってほしい」とエールを送る。

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小倉神社で例大祭 28・29日

 小倉神社(幸区小倉)の例大祭が9月28日(土)・29日(日)に開かれる。例年8月に行われているが酷暑のため、9月に延期となっていた。

 28日の宵宮祭は午後4時30分からで、縁日やカラオケ・演芸、舞姫演舞、歌謡ショーなどが行われる。

 例大祭の29日は午前9時20分から神輿・山車巡行があり、午後5時から前日同様に縁日や演芸などを予定。氏子会会長の土倉護曜さんは「暑さが心配だが、子どもたちに元気に神輿を担いでほしい」と話した。

 同区南加瀬の天照皇大神では10月5日(土)・6日(日)に例祭を行う。宵宮祭は5日午後4時〜、例祭6日午前10時〜。

エピソードを語り合い、笑顔の2人

愛する地域へ「結果で返す」 GK早坂選手、MF山内選手が決意

 川崎から世界へ――。「川崎フロンターレ」を背負っていく選手として期待されるGK・早坂勇希選手(25)と、MF・山内日向汰選手(23)。ともに、若手育成に定評があるフロンターレアカデミー出身で、桐蔭横浜大学サッカー部の先輩後輩として汗を流してきた間柄だ。川崎市制100周年を現役で迎える今、さらなる飛躍を誓うとともに、チームが地域と歩んできた軌跡を新時代へとつなぐ覚悟も示した。

◆ ◆ ◆

 早坂選手がサッカーを始めたのは小1の頃。友人に誘われ夢中になり、当時から身体が大きくパワーとスピードを備えていたこともあり才能を開花。そんな息子の姿をみたスポーツ好きの父がサッカーを始めたことも大きな後押しになった。「親と意見がぶつかったこともあったけど、同じ目線に立ってくれたことは本当にありがたかった」と感謝を口にする。

 山内選手は幼稚園でサッカーと出合った。「日韓W杯の余韻が残っていた頃かな」。それからサッカーにのめり込み、良き指導者にも恵まれたという。「学生の頃はよくコーチとぶつかって態度に出していた。でも今思うと、言われた通りだったなって思うことばかり」と振り返る。

 2人とも口にするのは地域への愛着と感謝だ。今年初めて商店街へのあいさつ回りをしたという山内選手。「地元の方の温かい応援や、アカデミー時代から試合に足を運んでくれる方もいて、嬉しかったですね」。早坂選手も「まるで親戚のように気さくに接してくれるのが川崎の魅力。地域に支えていただいている分、結果で還元するしかない」と力を込める。

 海外移籍や日本代表も数多く輩出しているフロンターレ。2人も刺激を受けながら日々練習に励む。早坂選手は「自分も川崎育ちの誇りがある。まずはデビューして活躍し、日本代表になって地域に恩返ししたい」と強調(※取材3日後の8月17日横浜FM戦でプロデビューを果たした)。山内選手も「フロンターレが強いと、まちも盛り上がると思う。個人としてはJリーグでゴールを獲りたい」と意気込む。

「初めて褒められた(笑)」

 アカデミー・大学時代から切磋琢磨してきた2人だからこそ、互いに尊重もし合う。「ひなたは自分自身に対する厳しさがチームトップクラスだと思う。試合に勝ってもプレーに納得できなければ、とことん結果と向き合い自分を追い込む。それはプロになっても変わっていない。尊敬するところですね」。先輩からの思わぬ言葉に、「初めて褒められました!」と照れた表情を見せた山内選手。その早坂選手に対しては「ゆうきさんは普段の生活習慣から隙がない。人への接し方や、グラウンドを離れた仕事にも真摯に向き合う人格者。大学時代はよくお説教をもらって反省していました」とも。「それは期待の表れだから」と早坂選手も笑い、良き信頼関係をみせた2人。

 100周年を迎えた川崎市の将来にも思いを巡らす。公園でサッカーを楽しんでいる子をよく目にするという山内選手。「僕も『いつかプロになるぞ』と思って公園で練習していた。挫折も経験したし、つらい事もあったけど、続けていれば達成できるという姿を見せたい。みんなと一緒に喜べるように、サッカーでまちに貢献できるように、もっとトレーニングを重ねたい」。早坂選手は「市制100周年という節目にフロンターレでプレーできる喜びを感じている。まずは応援してくれる皆さんに結果で恩返しすること。そして、僕たちが達成できなかったことを、未来を担う子どもたちが塗り替え、より良い川崎を作っていけるような環境を作ること」と思いを込める。

 「プロスポーツ不毛の地」で、市民との絆を深め成長を遂げた川崎フロンターレ。その若き2人が新たな歴史を刻む。

反ヘイト団体が出版記念会 10月12日 川崎区東田町で

 在日コリアンへの『祖国へ帰れ』表現が、差別で違法となった判決が出されてから1周年となるのを機に刊行される「『帰れ』ではなく『ともに』」(大月出版)の出版記念会が10月12日(土)、川崎市労連会館5階ホール(川崎区東田町)で開催される。主催は、市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」。

 当日は同書を執筆した石橋学神奈川新聞記者、板垣竜太同志社大学教授、神原元弁護士、原告の崔江以子さん、師岡康子弁護士、森幸子大月書店編集担当が登壇。差別判決の意義やその先についてそれぞれ思いを語る。開催時間は午後2時から4時。

 参加費は 書籍代・判決資料込みで2000円。申し込みは、外国人人権法連絡会へメール(action@gjhr.net)で受付。

熊本地震でも受け入れた災害廃棄物(川崎市提供)

川崎市 災害廃棄物を受け入れへ 月250トン超の処理めざす

 川崎市は能登半島地震の被災地で発生した災害廃棄物の処理に関し、東京都と横浜市と連携して支援することを決めた。9月末から市内で焼却処理を始めるという。

 今年元日に発生した能登半島地震の被災地では、被災家屋などの解体が進むにつれ災害廃棄物が増加しており、8月時点の推計で約330万トンの廃棄物が発生すると見込まれる。被災地内では処理が追い付かないため、川崎市は8月16日に環境省から、同19日には石川県から広域処理に関する支援要請を受け、9月13日には東京都と横浜市と連携して広域処理にあたることを決定した。

 熊本地震などで実施した広域処理と同様、市が所有する鉄道輸送コンテナを活用し、輪島市や珠洲市で発生した災害廃棄物を都内の貨物駅まで運ぶ。これを浮島処理センター(川崎区浮島町)で焼却、埋め立て処分する。1日あたりコンテナ1〜2基分相当の4〜8トンを処理し、復興スピードに応じて月あたり250トン以上を処理できるよう、コンテナを増やすなどして体制を整えていく。

 福田紀彦市長は17日の記者会見で「復興を進めるうえで災害廃棄物のすみやかな撤去は必須。コンテナ輸送などの経験をいかし、復興に貢献していきたい」と述べた。

サポーターと一緒にごみ拾いをする高井選手(中央)

選手9人と清掃活動 サポーターら300人参加

 川崎フロンターレ選手会主催の「清掃、緑化・美化活動」が8月25日、等々力緑地周辺で行われた。選手やサポーター、市民ら約300人が参加し、多摩川河川名の標識の塗り替えや、全国都市緑化かわさきフェアに向けたパレット塗装、競技場周辺のごみ拾いを行った。

 毎年恒例となっている清掃活動。今年は川崎市市制100周年の記念事業の一つ「緑化フェア」を盛り上げようと、緑化・美化にも取り組むことに。当日は、家長昭博選手や高井幸大選手ら9人の選手が参加。選手と共にユニフォームを身にまとった子どもやサポーターらが複数のグループに分かれて、選手たちと会話をしながら、ごみを拾った。昨年も参加したしたという麻生区在住の丸林拓真さん(小3)は「選手と一緒に活動ができて楽しかった」と笑顔で話した。母親の典(つかさ)さんは「こうした地域貢献活動はフロンターレならでは。いつまでも続けてほしい」と期待を寄せた。

 最後には、参加選手が一堂に会し、私物をプレゼントする抽選会も行われ、盛り上がりを見せた。今回初めて参加した山田新選手は「サポーターと一緒に作業できて良かった。日頃からの感謝を伝えられる機会になったので楽しかったし、貴重な経験になった」と笑顔で活動を振り返った。

はつらつとプレーする参加者©川崎フロンターレ

Anker フロンタウン生田 「シニアサッカー」が好評 新たな交流も芽生え

 生田浄水場用地の活用のため、フロンターレと川崎市が地域住民や大学などと連携して整備し、昨年3月に開業した複合スポーツ施設「Anker フロンタウン生田」(多摩区生田)。アカデミーの拠点として若手選手の育成に取り組むとともに、市民向けの健康促進事業なども展開。市が整備した広場も隣接し、災害時の一時避難場所としての機能も併せ持つ。

 昨年11月には新たな試みとして、シニア向け個人参加サッカー「over60」をスタート。60歳以上の男女を対象に、毎週金曜日の午前10時から正午まで、同施設の青々とした人工芝グラウンドの上でサッカーが楽しめるという取り組みだ。

 集まった人数に応じてコートの広さを変え、約15〜20分のゲームを繰り返して汗を流す。プレー前には簡単なトレーニングや練習の時間もあり、スタッフが指導してくれるので初心者でも安心だ。基本は予約制だが、当日参加も可能。参加費は一人1回1100円。

 開始して約1年。市内外から参加者が集まっており、リピーターも多いという。「和やかな雰囲気で楽しんでいただいており、サッカーを通じて新たな交流も生まれている」と事業担当の出口陽介さんは話す。

 加えて、同施設では今年10月から金曜日に「スナッグゴルフ」のグラウンド開放を開始する。以前から取り組んでいる「ポールウォーキング教室」とあわせて、金曜日の午前中は中高年向けの事業が充実。「フロンタウンを皆さんの生活の一部にしていただけたら」と出口さんは呼びかけている。詳細は【電話】044・328・5771。

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