高津区版【10月4日(金)号】
区内の商業地で最高価格となった溝口1丁目280番外地点付近

高津区基準地価 住宅地、商業地ともに堅調 市平均を超える上昇ぶり

 神奈川県は、土地取引の指標とされる「県内基準地価」(7月1日時点)を発表した。高津区の調査対象は住宅地15地点と商業地4地点で、1平方メートルあたりの全用途の平均価格は51万9100円。平均変動率はプラス5・6%と、前年(同3・5%)を上回る上昇傾向をみせており、住宅地、商業地ともに概ね堅調に推移している。

 住宅地では、川崎市の平均変動率がプラス4・4%(前年同2・4%)に対し、高津区はプラス4・6%(前年同2・8%)。区内の調査地点では「下作延2丁目340番4外」(住所表記:下作延2の13の10)がプラス6・6%で最高上昇率となり、価格のトップは「諏訪1丁目391番4」(住所表記:諏訪1の6の3」の48万3000円だった。

 一方、商業地は川崎市の平均変動率がプラス8・4%(前年同5・6%)だったのに対し、高津区はプラス10・6%(前年同7・3%)。新規の調査地点となった「溝口1丁目280番外」(住所表記:溝口1の11の3)が240万円で価格のトップ。「下作延2丁目252番2」(住所表記:下作延2の7の2)のプラス11・8%が最も高い上昇率となっている。

県内上位に2地点

 今回の調査地点となった高津区内の計19地点でマイナスの変動率となった箇所はゼロ。区内住宅地で価格が最も高かった「諏訪1丁目391番4」と、次いで価格が高かった「溝口3丁目596番5」(住所表記:溝口3の21の31=47万8000円)は、県内価格上位10地点入り(7位、10位)となっている。

 市内の住宅地の概況について県は「都内との価格差や人口増加を背景に、交通利便性が高い住宅地を中心に需要が堅調」とし、商業地については「再開発エリアにおいては投資需要が見られた」と分析している。

自転車マナーアップ指導員の巡回の様子(川崎市提供)

自転車の危険運転に罰則 改正道路法、11月施行へ

 自転車事故の防止を目的とする改正道路交通法が11月1日から施行される。酒気帯び運転やスマホを利用しながらの「ながら運転」などが取り締まりの対象になるが、自転車事故の多い川崎市でも、安全な自転車走行に関する啓発活動に力を入れている。

 改正道路交通法では、自転車走行時の危険行為を罰則付きで禁止する。運転中に通話したり、画面を見たりするスマホの「ながら運転」の違反者には6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科され、事故などを起こした場合は1年以下の懲役か30万以下の罰金が科される。

 また、酒気帯び運転についても違反者は3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられ、酒を提供した飲食店や同乗者にも懲役や罰金が科せられる。

 川崎市で2023年に発生した交通事故(2753件)のうち、自転車関係の事故は34・2%を占める。神奈川県内でも自転車事故が多い傾向があり、市内7区のうち宮前区をのぞく6区が神奈川県交通安全対策協議会による「自転車事故多発地域」に指定されている。市の担当者によれば、平たんな場所と、生活道路での事故が多いという。

「ルール守り安全走行を」

 市では12年度から「自転車マナーアップ指導員」が自転車事故の多いエリアを巡回し、二人乗りや「ながら運転」などの危険な走行者に是正を促し、「マナーアップカード」を配布する活動を続けている。23年度のカード発行枚数は6015枚で、このうち一時不停止が1436件と最も多く、イヤフォン使用が1259件、信号無視が952件だった。

 11月からは、これまで「是正指導」で済んでいた行為が取り締まりの対象になる。市の担当者は「啓発を続けるが、自転車に乗る人自身が意識しなくては違反も事故も減らない。ルールを守り安全な走行を心がけてほしい」と市民に呼び掛けている。

かわさきジャズ2024で「BRIDGEアーティスト」を務めるサックス奏者の 渡邉 瑠菜さん 川崎市内在学 21歳

音楽で未来を照らす

 ○…今年10周年を迎える「かわさきジャズ」。音楽の祭典を盛り上げる今年の顔に選ばれた。「多様なカルチャーが交わる川崎とジャズはマッチしている。このまちにしかできないフェスに携われて光栄」とはつらつとした表情を見せる。サックス奏者として、出演する著名な演奏家たちと肩を並べられる機会に心を躍らす。「ジャズはお客さんのパワーがあってこそ。一緒にステージを作りたい」

 ○…「なんて綺麗な楽器なんだろう」。キラキラとしたサックスに一瞬で心を奪われ中学のビッグバンド部に入部して以来、音楽の道を歩み続けてきた。現在は昭和音楽大学で学びを深める傍ら、年間60本近いステージをこなす。思い通りの演奏ができず楽器を嫌いになったこともあったが、「目指しているところに挑戦している証拠」という父の言葉に励まされ、前を向けた。今では「スランプは内心ワクワクする」と力強く語る。

 ○…神社仏閣を散歩するのが癒しの時間。小学5年生の時から集めていた御朱印は6冊分にのぼる。「1ページ1ページを大事にするという気持ちでいただきに行っている」。仏教系の高校だったこともあり、本番前には深い呼吸と瞑想で心を落ち着かせる。

 ○…山梨県山中湖村出身で昨年末に「富士五湖観光大使」に就任した。母校の後輩たちとのコラボや地域のイベントでの演奏など、地元を音楽で明るく照らす。「頑張っているね」「上手になったね」と、見守り続けてくれるまちの人からの声は心強いものだ。今は、かつて富士山の麓で行われていたジャズフェスの復活を夢見る。「地元を誇りに思った。地域と一体となりながら大使の活動を通して再開を目指したい」とバイタリティを遺憾なく発揮する。

表彰式で賞状を手にする丸山さん(前列中央)ら

多摩川カレーグランプリ 二子の「珈琲丸」が2連覇 5500人が催し楽しむ

 高津大山街道周辺の飲食店が腕を競う「多摩川カレーグランプリ」が9月29日、多摩川の河川敷BBQ広場横で開催された。9回目の今回、1119票の投票の結果、グランプリに輝いたのは、高津駅そばのコーヒー専門店「珈琲丸」(二子)。昨年に続く2連覇となった。

 催しでは、地元店舗が工夫を凝らした自慢の逸品を提供し、カレーを食した来場者が味を比べながら投票する。当日は地域住民ら約5500人が参加し、レジャーシートを敷いてカレーを味わうなど催しを楽しんだ。区の担当者は「今年はスイーツ店の出店もあり、1日楽しめるイベントとして多くの方に来場してもらった」と話す。

 珈琲丸の丸山康太さんが提供したのは「シン・キイロイチキンカレー」。初めてグランプリを獲得した昨年とは異なるメニューで、今回はココナッツミルクとヨーグルトを使用した、濃厚だが爽やかな一品で勝負。丸山さんによるとターメリックを生かした黄色のカレーで、8種のスパイスを調合し、香りを引き立たせるように作ったという。

 2連覇を受けて丸山さんは「評価して頂き嬉しい。普段は不定期でテイクアウト販売しているのでインスタグラムを見て食べに来てもらえたら」と喜びを語っていた。

2位はコロココデリ

 準グランプリは「フライド&バターのダブルチキンカレー」を販売した高津駅そばの総菜・弁当専門店「コロココデリ」が獲得。3位は「出汁キーマカレー(ポーク)」を提供した溝の口駅そばのカフェ「CUR(クル)CUMA(クマ)」だった。

写真は過去の様子

みぞのくちハロウィン パレードに参加しよう 申込み締切り迫る

 区内溝口にある大型商業施設「ノクティプラザ」では、10月27日(日)に「みぞのくちハロウィン キッズ&ファミリーパレード」を開催。現在、小学生以下の子どもと、同伴者の参加を呼び掛けている。

 当日はノクティ2(マルイ側)の1階店頭に集合後、ポレポレ広場からスタートして商店街を1周、およそ500メートルのコースを練り歩くこの企画。コスプレ衣装を身にまとった子ども達の元気な姿が評判を呼び、過去の開催でも大きな賑わいをみせるなど、地元の人気イベントのひとつにも数えられている(雨天の場合は中止)。

 応募できるのは小学生以下の子どもと同伴者で、共に仮装して参加できる人。スタート時間は午後1時〜と、午後2時半〜の2回で、それぞれ200人限定。応募者多数の場合は抽選となる。

 希望者は左記メールアドレスに必要事項を記載の上、応募する。締切は10月6日(日)。参加者にはチケットが送付される。

またスタート時間ごとに応募先のメールアドレスが異なるので要注意。

多彩なプログラムを用意

坂戸御嶽神社 皆に「例大祭の楽しさ」を 子どもイベント、12日開催

 地域の風物詩「例祭」「例大祭」が高津区内の神社でも行われている。

 神輿の担ぎ手による威勢の良い掛け声が響き渡り、各所で大きな賑わいをみせる中「坂戸御嶽神社」(前島幸雄 責任役員)の例大祭では、10月12日(土)の宵宮の中で「こどもまつり」を開催する。

 「少しでも多くの人に例大祭を楽しんでもらおう」という趣旨の下、行われるこの催し。射的やヨーヨー釣り、綿菓子などの出店が並ぶ会場では、地元ゆかりの演歌歌手・松阪ゆうきさんや、津吹みゆさんによる歌謡ショーをはじめ、バルーンアートのマジックショーなどが行われる。

 また洗足学園協力の下、バンド演奏が行われるほか、東京大学の「サイエンス体験」などもプログラムを飾っており、楽しい一日を演出する。前島さんは「(今回は)カラオケは行いませんが、ぜひ沢山の方々にお越し頂ければ」と来場を呼び掛けている。詳細問合せは【電話】044・822・6580。

熊本地震の際にも受け入れた災害廃棄物(川崎市提供)

川崎市 「災害廃棄物」受け入れへ 月250トン超の処理めざす

 川崎市は能登半島地震の被災地で発生した災害廃棄物の処理に関し、東京都と横浜市と連携して支援することを決定。9月27日から市内での焼却処理が始まった。

 今年元旦に発生した能登半島地震の被災地では、被災家屋などの解体が進むにつれ災害廃棄物が増加しており、8月時点の推計で約330万トンの廃棄物が発生すると見込まれる。被災地内では処理が追い付かないため、川崎市は8月16日に環境省から、同19日には石川県から広域処理に関する支援要請を受け、9月13日には東京都と横浜市と連携して広域処理にあたることを決定した。

コンテナ輸送の経験生かし

 熊本地震などで実施した広域処理と同様、市が所有する鉄道輸送コンテナを活用。輪島市や珠洲市で発生した災害廃棄物を都内の貨物駅まで運び、これを「浮島処理センター」(川崎区)で焼却、埋め立て処分している。1日あたりの処理量はコンテナ1〜2基分相当の4〜8トン。復興スピードに応じて月250トン以上を処理できるようコンテナを増やすなどして体制を整えていく。

 福田紀彦市長は17日の記者会見で「復興を進める上で災害廃棄物の速やかな撤去は必須。コンテナ輸送などの経験をいかし、復興に貢献していきたい」と述べている。

インタビューに応じる田中保行理事長

求められる「伸ばす力」とは 県私塾協同組合 田中保行理事長に聞く

 「入学金や授業料の学費補助金制度の認知がここ数年でかなり浸透しており、私学受験への垣根はより低くなっています」。県内各地で私学と連携した進学フェアや相談会などを主催している神奈川県私塾協同組合=事務局・茅ヶ崎市=の田中保行理事長は現在の高校受験の傾向を語る。

 個人塾も今や独自のネットワークで大手に対抗する受験対策を展開。同組合では公立と私立にまたがる各校の現状を相互共有することで、幅広い情報を受験生やその保護者らにフィードバックしている。

 公立高校は2〜3年で校長が代わり、方針が大きく変わることも多い。その一方で「私学はトップや教師が長期間在籍することが多く、校風などが確立されています。また独自の教育方針が打ち出せるのも私学の特徴で、外部アプリといった新教材の活用や予備校的な学習指導の機会を提供することで進学実績を向上させている学校も昨今増えています」と田中理事長。

 講師と生徒の丁寧なコミュニケーションによる指導で特色を打ち出す個人塾、進学に加えてスポーツや芸術など独自の強みを持つ私学。「どちらも競争力や情報力が重要。生徒自身が合うと実感できれば、その子はどんどん伸びていきますよ」と話す。

パリ五輪金の文田選手ら 4選手にスポーツ特別賞

 パリ五輪でメダルを獲得した川崎市ゆかりの4選手の健闘をたたえ、川崎市は9月20日、福田紀彦市長よりスポーツ特別賞を贈呈した=写真。賞が贈られたのは、ブレイキン女子金メダルのAMI(湯浅亜実)選手▽レスリング男子グレコローマンスタイル60kg金メダルの文田健一郎選手▽卓球女子団体銀メダルの平野美宇選手と張本美和選手。海外遠征中のAMI選手を除く3選手が市役所での贈呈式に臨んだ。

 式では福田市長が3選手に賞状と副賞を渡し、「皆さんの活躍に五輪後も喜びの声が届く。今後も川崎として応援していく」と感謝を伝えた。

 「いま1歳半の娘がいるが、川崎はとても子育てがしやすい素敵な街」と語ったのは、結婚を機に宮前区に転居したという文田選手。また、東京五輪の半年後、22年に川崎を拠点とする木下アビエル神奈川に加入した平野選手は「これから始まるTリーグも一日一日、大切に取り組みたい」。川崎に転居し、川中島中(川崎区)を卒業後、通信制高校に通いながら木下アビエル神奈川で活動中の張本選手は「川崎で卓球と学業を両立でき、学校生活の思い出も沢山できた。銀メダルを取れて嬉しいが、金メダルが取れず悔しかった」と4年後の雪辱を誓った。

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手ぶらで参加できるグラウンド・ゴルフ

GO!GO!!フロンターレ

フロンタウンさぎぬま健康長寿フェスタ

 フロンタウンさぎぬま(宮前区)で10月14日(月・祝)、シニア向け健康促進イベント「健康長寿フェスタ2024 人生100年時代〜こころも体もハッピーライフ〜」が開催される。

 「人生100年時代」―。いくつになってもこころも体も健康でワクワク・ドキドキした毎日を過ごしてもらおうと、さまざまな健康プログラムを用意。フロンタウンさぎぬまで開催されている人気のグラウンド・ゴルフやポールウォーキング、日本舞踊とJ―POPや現代フィットネスを掛け合わせた「日本舞踊deエクササイズ」、青空ヨガなど楽しく体を動かす企画が多数。

 鷺沼エリアに店舗を構えるフロンターレのサポートショップ協力による健康講義や足首のむくみケア、AIを使った姿勢の分析などもある。

 参加無料(出入自由)。午前10時〜午後0時30分。小雨決行。各プログラムの時間などはフロンタウンさぎぬまウェブサイトへ。問い合わせは同所【電話】044・854・0210(午前10時〜午後8時)。

画像はいずれも川崎フロンターレ

不定期連載 市民健康の森だより 第155回 「臨時炭焼」について

 私たちの活動の柱の一つは「竹炭焼き」です。活動のメインは里山保全とその延長上の公園整備ですが、竹炭焼きは里山保全の一環での竹林整備で間伐する竹材の有効活用の観点から会発足直後から続いています。ここ数年は年間に4回計画して実施しています。

 今年度も4回の計画ですが5月の今年度1回目の炭焼き実施後、上手く焼けた嬉しさから直後に臨時の炭焼きを行いました。この2回は気温が高い時期にやった所為でしょうか、竹炭焼きの過程で発生する竹酢液が思ったほど採取できませんでした。

 そこで9月に竹酢液採取を主目的に再度、臨時炭焼を実施することとなりました。竹細工の過程で出た端材を活用したので、通常の竹炭焼きで行う竹切は行わずに窯詰まで終わっていました。他の作業との兼ね合いで何度か延期となりましたが9月26日に無事実施できました。

主な目的は「竹酢液採取」

 今回は竹酢液採取が主目的なのでそのための工夫がありました。竹酢液は炭焼き実施中に出る煙が煙突通過中に冷えて液化するものです。そこで炭焼き中の煙突を少しでも冷やす方法を工夫しました。いくつかアイデアがあったのですが今回は濡れタオルを煙突に巻き、タオルを濡れ続けさせる装置を手作りしました。

 工夫を凝らしたのですが竹酢液の採取量は1リットル程度と期待には全く届きませんでした。竹の形状や量の違い、気温など色々な要素がありますから原因特定は難しいでしょう。少し残念ですが、この後、10月27日に高津区民祭、11月2日にプラザ橘祭りと続くイベントに出店しますので、そこで出品することになるでしょう。

 竹酢液は色々な用途があります。出品すると竹酢液を知っている方は喜んでお買い求め頂けます。私たちは200倍に薄めて野菜に噴霧し、防虫剤として使っています。効果抜群です。