横須賀・三浦版【10月18日(金)号】
最高賞を受賞した若槻氏(右)

新事業オーディション 横須賀を「釣り特区」に ネット予約プランが最高賞

 横須賀を拠点に新しいビジネスを展開する事業者を応援する「スタートアップオーディションinYOKOSUKA」の最終審査が10月9日、ヴェルクよこすかで催され、釣り船予約システムで市内への集客促進を図る(株)アングラーズ(東京都町田市)の事業プランが最高評価で入賞した。奨励金100万円のほか、協賛企業5社からも協賛賞を獲得した。

 同社は釣り人に向けた釣果情報の共有サービス「アングラーズ」を2013年から展開。釣った魚の写真をアプリから投稿すると位置情報からその日の天気・気温・風速を記録、ユーザーは投稿から「いつ、どこで、どんな種類の魚が釣れたか」を一目で確認できる仕組みだ。現在ウェブ上で月間約130万ユーザーが利用している。

 同社が今後拡大を目論むのは、今年6月から展開している釣り船予約システム。CEOの若槻嘉亮氏は「飲食業や美容業でウェブ予約が取り入れられている中、釣り業界はまだ電話予約が中心。予約の敷居を低くすることでより多くの釣り人を呼び込める」と導入の意図を話した。10月現在で全国158、横須賀市内6の釣り船業者が同システムを利用している。

消費単価の底上げに

 「横須賀は釣りのメッカなんです」

 最終審査で若槻氏が声を大にして叫んだのは、「海釣りではトップクラスに多い」累計3万件以上の釣果情報が市内の釣り場から投稿されていることから。続けて経済効果についても言及。市内130の釣り船が予約システムを導入し、月間で満席になると約7・5億円の売り上げが見込まれる(同社調べ)ほか、横須賀市の日帰り消費単価が3428円に対し、釣り船は約1・2万円である点からも「来訪者により多くの消費を促せるのでは」と釣りの優位性をアピールした。

 さらなる展開として、釣った魚を飲食店が調理してくれるプランや早朝の釣り需要に対応した前泊プランなど、地元事業者と連携した施策も構想中。「横須賀を釣りのメッカから特区へ」を合言葉に、初心者層からコア層まで幅広く釣りを楽しめる仕組みを構築していくとしている。

 17回目を迎えた同オーディション。今回は過去最多33件の応募から7組のファイナリストが選ばれ、10分間のプレゼンを実施。アングラーズのほか3社が入賞した。

横振り刺しゅうで生地に柄を起こす山上さん

横振り刺しゅう 止めるな伝統、託す技術 弟子公募で職人技継承へ

 ドブ板通りの一角にある刺しゅうとスカジャンの専門店「ドブ板コーバスタジオ」を営む山上大輔さん(34)が、減少の一途をたどる「横振り刺しゅう」の技術を継承しようと、10月1日から弟子の一般公募を始めた。職人の世界では珍しいといい、今年12月頃から2年間をかけて、次代の職人候補を育てたい考えだ。

 群馬県桐生市にルーツを持つといわれる横振り刺しゅうは、左右に針が振れるミシンを使って、職人の手で直接生地に柄を起こしていく日本独自の手法。重ね縫いによる立体感などが特徴で、唯一無二の品が出来上がるという。横須賀では戦後、米兵向けのスカジャンが人気を博したことに伴い、隆盛を見せた。

 しかし現在では職人の高齢化や機械式ミシンの台頭などにより、その技術は途絶えかけているという。ドブ板通りにもその波は押し寄せており、山上さんを含め職人は数人しか残っていない。「巧拙は関係なく、横振り刺しゅうは機械には出せない”人間臭さ”がある。その魅力を残していきたい」と山上さんは決意をにじませる。

職人減、需要は過多

 職人の減少の一方、横振り刺しゅうによる味わいのあるデザインは根強い人気がある。公募に至った理由の一つは、需要に応えるため。生地によっては、通常の2〜3倍の時間を要するといい、オーダーが入っても手が回らず、断らざるを得ない状況が続いていたという。

2年で一人前に

 山上さんによると、退職後のセカンドキャリアやデザインの仕事の幅を広げたい人などから、10月14日現在までに計7人の応募があった。今後、面接を通して6人に絞っていくという。

 初回の講座は12月頃を想定。虎の牙や水玉模様、松の実など比較的簡単なデザインをこなしていき、1カ月に1度山上さんが直接指導する。これを約2年続け、最終的にプロとして仕事を任せられるレベルを目指していく予定だ。

 「伝統ある横振り刺繍という文化で、一緒に横須賀を盛り上げていけるメンバーが見つかれば」と願いを込める。

横須賀の文化を紡ぐ 

 山上さんは2019年から22年まで、ドブ板通りの「ファースト商会」店主で刺しゅう職人の松坂良一さんや桐生市の職人に教えを請い、技術を習得した。その後、コーバスタジオを開店。オーダーメイドのスカジャンを手掛けている。「横振り刺しゅうは横須賀の伝統文化。ぜひ地元の人にも興味を持ってもらいたい」と話している。

 応募は11月1日(金)まで。年齢性別国籍等不問。詳細は同店【電話】046・890・6041。

10月1日付けで東京科学大学の理事長に就任した 大竹 尚登さん 横須賀市根岸町出身 60歳

最高峰の科学 社会に還元

 ○…東京工業大学、東京医科歯科大学という理系・医系最高峰の大学が今年10月に統合。「二つの頂点をつなげ、科学で社会課題の解決に挑む大学づくり」が新理事長自身に課すミッションだ。異なる歴史・文化を持つ両大学の背景を鑑み、活発な意見交換を促すなど時間をかけて学内の融和に取り組み、新たな制度構築を行っていく。

 ○…日本の国立大学に理事長職が置かれるのは異例。少子化による学生数の減少や国際競争の激化など、大学機関を取り巻く環境も変動を見せており、資金確保や金融機関との折衝など法人全般のマネジメントが期待される。組織として明確な成長目標を掲げ、数字を積み上げることで研究室予算や奨学金など教育環境への投資を増やしていく。その先にあるのは「世界に打ち出す大学」の青写真だ。

 ○…横須賀高校在学中は授業の進度を先取りして学ぶなど、理系分野の学習に没頭。その後進学した東京工業大学ではダイヤモンドの人工生成など機械材料学の研究を深めた。同分野では2005年に産学連携を促進する大学見本市で最優秀賞を受賞。同大発のベンチャー企業の設立にも関わった経験を持つ。そうした経営者としての実績も理事長に推薦された理由の一つだ。

 ○…世界に大きな影響を及ぼした新型コロナウイルス。当時は両学とも工学・医学さまざまな分野で成果を上げたが、「それでもワクチンを作ることはできなかった」。だからこそ「今日の命を守る医学」と「未来の産業を生む工学」の融合で、単独では成し得ない「新たな価値の創造」に可能性を感じている。「最先端の知識・技術を深め、どう社会課題を解決するか」。新世代の国立大学の試金石としてその手腕が問われる。

ド派手な技に熱視線 森崎小でパルクール訪問実演

 アーバンスポーツを通じた地域活性化を目指している横須賀市は10月7日、トップ選手らがパルクールを実演する訪問授業を森崎小学校の3〜6年生を対象に行った。東京都体操協会パルクール委員会(吉田宏委員長)の協力で市内初の取り組み。三笠公園で10月26日(土)に開かれる「パルクールトップオブジャパン」に先立ち実施された。

 この日登場したのは、今大会にも出場する大貫海斗選手や横須賀市在住の中村健人選手ら5人。安全な着地の仕方や、跳び箱を使用した派手な技などを披露すると児童らからは歓声が送られた。

貝山地下壕ガイド養成講座

 横須賀市認定ガイド団体「NPO法人アクションおっぱま」では、追浜地区にある貝山地下壕を案内するボランティアガイドの養成講座を開講する。講座は11月2日・16日・23日・30日の土曜日に実施(全4回)。時間は各日午後4時から6時。横須賀と戦争にまつわる歴史、貝山地下壕を含む地域に点在する戦争遺跡などを体系的に学ぶ。12月に現地を訪れてガイド実習も行う。

 定員20人。参加費3千円。同法人のホームページ(「アクションおっぱま」検索)に詳細情報。

大会をPRする上地市長(中央)、吉田委員長(右から3番目)、池谷直樹さん(同5番目)ら

10月26日、三笠公園 パルクールで熱くなれ 国内最高峰、50選手が頂点狙う

 フランス発祥の新スポーツ「パルクール」の国内最高峰の大会「パルクールトップオブジャパン」が10月26日(土)、横須賀市稲岡町の三笠公園で開かれる。入場無料。主催する東京都体操協会などが来場を呼び掛けている。

 パルクールは軍事訓練に起源を持つ体操種目で、走る・跳ぶ・登るといった移動動作に加え、フィールドにある障害物や壁をアクロバティックな技とともに駆け回る。大会は6回目。昨年横須賀で初開催し、約6200人を動員した。

 今年開催されるのは、ゴールまでのタイムを競う「スピードラン」、技を自由に繰り出す「フリースタイル」、1対1の鬼ごっこ形式で競う「チェイスタグ」の3種目。各種目、16〜22人の男女(チェイスタグは男子のみ)計56人が出場し、持前のスピードや技で頂点を目指す。

 大会に先立つ10月10日には横須賀市役所で記者会見が行われ、上地克明市長は「競技に対する市民の関心も高まっている。この素晴らしい文化を育てていきたい」とあいさつ。同会の吉田宏パルクール委員会委員長は「2年連続の開催ができ、横須賀市に感謝している。イベントを根付かせ、10年、20年後と定番化させたい」と大会成功への意気込みを語った。

 当日は元体操選手でタレントの池谷直樹さんや横須賀出身のタレント、小泉孝太郎さんが登場するほか、大会テーマソングを作曲したSoala(ソアラ)さんによるライブも予定されている。大会は午前10時30分から。詳細は大会ホームページへ。

法人化45周年「支援に感謝」 観音崎自然博物館

 横須賀市鴨居の観音崎自然博物館で10月7日、創立70周年と法人化45周年を祝う記念式典が開かれ、関係者約70人が出席した=写真。

 同館は1953年に陸軍研究所を改築して民間会社が創設。併設する水産研究所では62年に世界で初めてマダイの養殖に成功した。運営会社の経営難から79年に前身の社団法人が運営を引継ぎ、その後も廃館の危機に見舞われたが、86年には存続を求める5万筆を超える請願署名が県議会で採択。現在は2012年に公益社団法人に認定された(公社)観音崎自然博物館が運営している。

 昨年は同館が主催する海の体験学習に年間約6千人の小中学生が参加。記念式典の実行委員長を務めた高橋民雄同館相談役は「存続してこれたのは県やボランティアの協力があってこそ。これからも自然の名に恥じない博物館として歩んで行く」と謝辞を述べた。

三浦市 児童扶養手当を過支給 5人に計201万円

 三浦市は10月10日、児童扶養手当の算定を誤ったため、5人に対して計約201万円の過支給があったと明らかにした。同日までに対象者全員に経緯を説明し、謝罪した上で過支給分の返還を求めているという。

 市子ども課によると、9月19日に障害基礎年金を受給する一部の児童の手当額が、他の手当額と異なっていることが判明。調べたところ計5人に1人当たり約2万4千円〜64万4千円の過支給があることが分かった。

 2021年3月の児童扶養手当法の改正では、障害基礎年金等の加算分が上回る場合には、差額分を児童扶養手当として支給すると定めている。担当した職員の理解不足で、加算額を算入せずに事務処理を行ったため全額が支給されていた。

 市は「所管課における制度理解を徹底するとともに支給決定の場合には必ず複数人で確認を徹底し、適正な事務処理の徹底を図る」としている。

口腔機能の衰えどう予防する 神歯大短大セミナー

 神奈川歯科大学短期大学部では11月18日(月)、口腔の健康状態の保ち方について理解を深める生涯学習セミナーを開く。

 「口は楽しい人生の源」と題して、同短期大学部歯科衛生学科特任教授で歯学博士の玉置勝司氏が、オーラルフレイル予防と全身の機能低下を食い止めて健康寿命を延ばすための秘訣をアドバイスする。

 会場は神奈川歯科大学附属病院12階講堂(横須賀市小川町1の23)。午後2時から4時まで。定員80人で参加無料。オンライン視聴も可。11月8日(金)締切り。同大ホームページ(【URL】https://www.kdu.ac.jp/)に詳細。

 問い合わせは同大生涯学習セミナー係【電話】046・822・8781。

協定書を交わす上地市長と石見社長(右)

横須賀市エレコム 避難所へバッテリー優先提供 電源確保へ防災協定

 横須賀市とパソコン周辺機器大手のエレコム(大阪府)は10月10日、災害時にスマートフォンのモバイルバッテリーなどを優先的に提供する協定を結んだ。市と同社の協定は初。避難所や防災活動拠点の電源を確保し、災害時の通信インフラを維持することで市民の不安解消につなげる。

 協定の柱は▽バッテリーやモバイルソーラー充電器などの優先提供▽提供物品の輸送▽端末使用のための指導員の派遣―など。協議の上決定した災害に必要な事項として▽避難所への防犯カメラ設置▽避難者の健康維持のための健康管理製品の提供―も盛り込んだ。

 同社は横須賀市と葉山町にまたがる湘南国際村に研修施設を所有する。協定はNTT東日本の澁谷直樹CEOを通じ、エレコムの葉田順治会長が地域貢献の一環で協力を快諾。同社は能登半島地震や熊本地震の被災地へも提供実績があり、協定の締結が実現した。

 締結式で上地市長は「端末は災害時に情報を取得する重要なツール。事業者の力を借りながら市民の安心、安全の確保に取り組んでいく」とあいさつ。石見浩一社長は「避難所生活の不安を取り除く一助になれば」とコメントした。

三浦の海の幸満喫 20日、「三崎港町まつり」

 マグロを中心とした三浦の海の幸が味わえる「三崎港町まつり」が10月20日(日)、複合施設「うらり」で開かれる。午前7時から午後3時(一部6時まで)。入場自由。

 マグロの希少部位や加工品が販売される即売会や人気の「マグロ丼」などを味わえる多彩な催しを用意。海の生き物に触れて学ぶタッチングプールや水中観光船「にじいろさかな号」の特別運航、城ヶ島渡船「さんしろ」(三崎港〜城ヶ島間)の無料運航のほか、三崎下町商店街や城ヶ島を巡るスタンプラリーも行われるなど目白押し。

新名物発表、花火も

 また三崎の新名物「まぐろの血合」のネーミング発表と血合を使った試食会も。午後6時30分からは2千発が秋の夜空を彩る花火の打ち上げでイベントを締めくくる。

 問い合わせは同まつり実行委員会事務局(三浦商工会議所内)【電話】046・881・5111。

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リメイクデザインを考案し合った異世代ペア

昭和×令和 服交換で世代つなぐ 路上を舞台に闊歩

 若者支援などを行う(一社)NELDは横須賀市上町で10月12日に実施された「うわまつり」で、路上をランウェイに見立てたファッションショーを開催した。老若男女20人のモデルが個性的な衣装に身を包んだ。

 昨年に引き続き2回目の開催。「本格ショーを地域で」という理念のもと、プロのウォーキング講師による歩行指導も事前に実施した。

 今回は新たな取り組みとして、「昭和・令和の世代を超えた交流」をメインテーマに据えた。10代の若者と70代以上の高齢者がペアを組み、互いにコーディネートを担当。近隣古着店からの提供のほか、地域内に設けた回収ボックスに寄せられた和服・洋服をワークショップで各自でリメイクし世界に一つだけの作品に仕上げた。

 16歳の高校生とペアを組んだ佐藤郁子さん(80)は「和と洋の組み合わせは自分の時代では考えられなかった。素敵なデザインにしてくれてうれしい」と笑顔を見せた。
第三砲台跡で撮影するコスプレイヤー

コスプレ×地域振興 観音崎に130人の集客

 横須賀市の活性化と経済発展も視野に入れた大規模コスプレイベント「すかコス2024@観音崎」が10月12・13日の両日、観音崎付近を会場に初めて催された。市内で映像制作やレンタルスタジオを手掛ける(株)エマ・ピクチャーズの江間信矢代表が旗振り役のよこすかコスプレ実行委員会の主催。2日間で全国から約130人が参加した。

 横須賀の歴史的遺構や自然が残る景観を背景に写真撮影を楽しんでもらい、市に親しみを持ってもらおうと昨年8月頃から構想を開始した。江間さんは「横須賀の魅力ある地をコスプレスポットとして確立させ、何度も足を運んでもらえるよう長期的な流入を図りたい」と狙いを話す。

 今回のイベントは観音崎付近に残る軍事遺構である砲台跡や観音崎灯台、たたら浜、スクラップ工場など江間さんが事前に選定した撮影スポットを自由に巡ってもらう仕立てで実施。参加者はコスプレの世界観とマッチする場で各々撮影を楽しみ、イベント後は市内の飲食店で食事をする姿も見られた。

 江間さんは「横須賀はコスプレを楽しめるまちとしての素質を持っている。今後も発信・企画を検討したい」と手応えを感じている。

イベントを告知するリーフレット

16店舗が出店 「よこすかカレー」に舌鼓 ヴェルニー公園で20日フェス

 横須賀を代表するご当地グルメ・カレーの魅力が存分に味わえる「秋のよこすかカレーFes.2024」が10月20日(日)、横須賀市汐入のヴェルニー公園・いこいの広場で開かれる。午前10時から午後3時。

 「よこすか海軍カレー」の提供店などで作るカレーの街よこすか事業者部会の主催。海上自衛隊横須賀地方総監部の開放イベント「オータムフェスタ」との同日開催で、横須賀のご当地メニューで来場者を歓迎し、横須賀の街を盛り上げる。

 当日はよこすか海軍カレーを始め、海上自衛隊の艦隊で食されている「海上自衛隊カレー」やバターチキンカレー、カレー風味の牛ホルモン、横須賀土産のオリジナルグッズなど同部会加盟の16店舗が出店する。

 問い合わせは同部会事務局(横須賀商工会議所内)【電話】046・823・0402。

BMXにいざ挑戦 プロ選手招き無料講座

 「アーバンスポーツのまち」を掲げる横須賀市は自転車BMXのプロライダーが講師を務める無料スクール「UMIKAZE BMX PARK SCHOOL」を11月から開校する。初級者〜中級者が対象で、子どもから大人まで未経験者でも応募できる。

 日程は11月10日(申込期間10月10〜27日)、12月1日(同11月1〜17日)、来年1月12日(同12月12〜29日)で会場は横須賀市平成町のうみかぜ公園BMXパーク(1回完結型・いずれも日曜)。来年3月16日には参加者による大会も予定されている(同来年2月1日〜3月2日)。

 当日はビギナーかチャレンジクラスごとに基本動作や個人練習を実施。自由参加のフリー走行時間も設ける。BMXの車体を持っていない人には無料のレンタルもある。

 講師は日本を代表するプロライダーの安達浩樹さんが務める。

 申し込みはスクールホームページの専用フォームから。

現在のレギュラーメンバー。写真前列左から2番目が主宰する山田さん、その隣が梶田さん

芸人集団 0468スタイル 「笑門来福」の精神 20年継続 10月26日に衣笠で記念ライブ

 横須賀・三浦半島出身のお笑い芸人による舞台「0468スタイル」が10月26日(土)、活動20周年の記念ライブを開く。

 「0468」は2000年代初頭、テレビのネタ見せ番組のヒットで巻き起こった”お笑いブーム”に歩調を合わるようにして誕生したご当地グループ。芸風や芸歴、所属事務所も異なる芸人がゆるやかに繋がりながら地域に笑いを届けてきた。

 今回で95回目を数える定期ライブのほか、商店街のイベントや祭り、パーティーなど約350ものステージを踏んできた。ここでの経験を足掛かりに全国進出を果たした芸人も少なくない。

 主宰者の山田聖志さん(メイクデビューやまだ)と盟友のピン芸人、梶田学志(ガクシ)さんは初期の舞台から立ち続けている。20年の歩みの中でそのほかのメンバーは大きく入れ替わっているが、新しい個性を加えながら継続してきた。今回はその節目の舞台。M-1準決勝進出の実績を持つ新進気鋭の若手芸人、オッパショ石にゲストとして三浦半島のご当地ヒーロー、コントラバスヒーローを迎える。

 会場は横須賀市はまゆう会館(衣笠栄町1の47)。午後1時30分開演。観覧チケットは一般2千円、高校生以下500円。ライブ終了後にCOOLCOOL食堂ほうらいで開かれる「ウチアゲParty.」にも参加可能。料金は大人3千円で予約制。

 問い合わせは「0468スタイル」【携帯電話】090・4069・6917。

ユーチューバー「MEGWIN」10年ぶりレジェンド降臨

 今回の記念ライブには、初期メンバーとして舞台を盛り上げてきた元お笑い芸人のYouTuber、MEGWINさん(47/MEGWINTV代表)が約10年ぶりに登場する。

 MEGWINさんは横須賀市佐野町出身。ブログサービスが全盛を迎えていた2005年頃、「次に来るのは動画では?」とお笑い芸人を引退、動画投稿者へと転身した。脱毛ワックスをヘアカラーと偽って髪の毛を除毛するドッキリ、数週間寝かした熟成肉を食す等々─。奇天烈な内容が人気を呼び、チャンネル登録者数は90万人を超える。

 現在は家族の日常系動画を中心に投稿を続けているほか、東京都八王子市に拠点を構え、動画配信代行やオンラインでカプセルトイを販売するサービスなど事業家としての顔も持つ。

暗転覚悟のネタ披露

 2018年、チャンネルメンバー間でのもめ事を機に「炎上」を経験、チャンネル登録者数が激減し、舞台などに上がる機会も減少した。久しぶりにあたるスポットライトに「与えられた時間は1分間。ダメそうな場合は暗転してほしい」と緊張した面持ちで笑みを浮かべる。披露するのは芸人時代の持ちネタ「開国か鎖国か」。ズボンのチャックの開閉状態を開国か鎖国かに例え、最後に決め台詞を放つ。「緊張するが地元横須賀に笑いを届けたい。楽しみにお待ちください」

「スイミー」を制作。目玉に黒いドミノピースを配置

集中力・達成感 ドミノ倒し

 ドミノピースを並べてつくった作品を倒していく「ドミノ倒し大会」が10月13日、野比地区で行われた。地域の子どもたちの健全育成を図る目的で野比青少年推進部が企画。会場の野比東小体育館に小中学生と保護者ら約100人が集まった。

 作品のテーマは「海にまつわるもの」。複数人でグループをつくり一致団結して大作に挑んだ。

 少年野球チームのメンバーと参加したグループは、国語の教科書に登場する「スイミー」をドミノピースで表現。「倒れないように並べる緊張感と完成した作品を押して崩れていく時の『カタカタ』というリズムカルな音が気持ちよかった」と話し、仲間たちと達成感を味わった

形状と環境配慮に評価 新造船がグッドデザイン賞

 猿島航路を運航する(株)トライアングルが今年4月に投入した新造船「NEW KUROFUNE」(全長20・90m、全幅7・10m)=写真=が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2024年グッドデザイン賞ベスト100に選ばれた。

 丸みを帯びたユニークな形状とペリーの黒船をモチーフにした船体カラーに加え、船尾に取り付けられたアップサイクルのオブジェにまつわるストーリーなどが評価された。オブジェは、観光客や横須賀市民の協力で集めたアルミ缶を再資源化して制作したもので、自然環境保護の取り組みを視覚化して発信している。

 グッドデザイン賞は、国内で唯一の総合的なデザイン評価と推奨の仕組み。社会課題の解決にデザインを生かす目的で毎年実施されている。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴とされている。

しょうぶ園で無料演奏会 音色の調和を堪能

 横須賀しょうぶ園(横須賀市阿部倉)では、12月1日(日)に「しょうぶ園クリスマスコンサート」を開く。毎年恒例となっている公演で、よこすかの音楽家を支援する会(YMSA)から松永知史さん(ソプラノ)、持齋寛匡(テノール)、石橋麻菜美さん(フルート)、高梨壮一郎さん(ピアノ)が出演。日本歌曲やクリスマスソングを演奏する。

 同園内の管理棟2階ホールで午後1時から。入場無料で定員90人。申し込みは往復はがきで【1】代表者の住所【2】参加者の氏名・年齢(5人まで)【3】代表者の連絡先を明記し、〒239・0033 横須賀市阿部倉18の1 横須賀しょうぶ園宛に郵送する。11月8日(金)締切。

わたしのまちでいきる 【31】職業体験の積み重ね「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

 この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。

 横須賀商工会議所と協同で開所した「one step」は、全国でも他に類を見ない職業体験をベースとした放課後等デイサービスです。

 商工会議所は障害者雇用促進事業の一環として子どもたちと職業体験先となる地域企業とをつなぐ、私たちは支援員として体験先の企業に同行しサポートしながらどんな働き方ができるか一緒に考える。それぞれの役割を明確化し、具体的な内容を詰めていきました。

 職業体験と一言で言っても、きちんと雇用につながる仕組みを作らなければ意味がありません。まず考えたのは、達成目標を3段階に分けて設定し、ステップアップを図ること。第1段階では基本的な社会のルール、マナーを身に着けることを目標にします。

 あいさつはもちろん、靴は脱いだら揃える、返事は「うん」じゃなくて「はい」、人の話を聞くときは相手を見る...など当たり前のことのようですが、決して簡単ではなく、習慣化するには積み重ねが必要です。企業側にもまずはこの最初の目標を大前提として受け入れてもらっています。

 色々な場所での体験を重ね、企業側からの評価を元にこれならどこへ行っても大丈夫と判断できたら、第1段階はクリア。段階をクリアすると、その証として商工会議所から子どもたちへ「認定証」が発行されるというイベントも。子どもにとって大きな自信となるだけでなく、後々大きな役割を果たします。

-次回に続く

訪米時に撮影された小栗(東善寺蔵)

OGURIをあるく 〜小栗上野介をめぐる旅〜第20回 アメリカ編【4】文・写真 藤野浩章

 ゴールドラッシュの余韻が残るサンフランシスコに上陸すると、ここで咸臨(かんりん)丸はハワイ経由で帰国し、残った使節団は米海軍の別の船に乗り換えて首都ワシントンへ向かうことになる。

 行く先々で一行は手厚い歓迎を受け群衆に囲まれるが、これはもちろん、未知の東洋からはるばるやって来た日本人が物珍しかったことも大きいだろう。同時に、各地で一行が目にするものは何もかも刺激的だった。

 とりわけパナマでは鉄道が敷かれているのを目の当たりにし、小栗はさっそく質問攻め。政府でなく民間からの出資による「コムペニー(カンパニー)」の形式だと知る。当時長崎や横浜では外国のコムペニーが取引を行っていたが、これは単に商品の売買を行うもの。パナマ鉄道のように巨大な社会インフラを整備するためのコムペニーがあれば、財政難の幕府であってもやれることが増えるはずだ。この形式は、帰国後に実現することになる。日本初の株式会社は、小栗によるものだったのだ。

 さてワシントンへ至ると、歓迎ぶりは最高潮に達する。小栗たちはその様子を「江戸の祭りのようだ」と語り合ったというから、相当なものだったのだろう。

 日本を発って4カ月。ついに一行はホワイトハウスでブキャナン大統領に条約批准(ひじゅん)書を手渡す。一連の様子を取材したロンドンのタイムズ紙は「国際社会へ出てきた日本人は、排他的ではない。落ち着きと知性がある」と報じたという。

 日本政府としてのミッションは終了したが、小栗にとってはこれからが本当の仕事。ついにワシントン海軍造船所の見学へ向かうのだ。