高津区版【11月1日(金)号】
写真は過去のクラフトマーケットの様子

溝の口駅前「ポレポレ通り」 「商店街の魅力発信」今年も 11/10「クラフトマーケット」 賑わい創出図る

 「溝ノ口駅前商店街振興組合」(持田知介理事長)が主催する「ポレポレウィンターフェスタ2024」が開幕した。商店街に愛着を持ってもらい、まちの魅力を地域住民に広く発信しようと企画されたもので、クラフトマーケットの開催などで賑わい創出を図る。

10日クラフトマーケット

 今月10日(日)に行われる「クラフト・マーケット」は10時30分から16時まで。雨天の場合は11月17日(日)に順延となる。当日は、ポレポレ通り全域(約250m)を歩行者天国にし、90店ほどが出店。洋服や小物、雑貨などのハンドメイド品がずらりと並ぶ。溝の口駅前とあり多くの通行量があるため地元の注目度も高く、例年大勢の人でにぎわいを見せていた人気企画。今回も神奈川県が取り組んでいる「ともに生きる社会かながわ憲章」の普及活動の一環として、障がい者の販売ブースが設けられる。関係者は「楽しい溝口での休日を満喫してほしい」と話している。

「溝口わくわくマルシェ」など共催イベントも充実

 クラフトマーケット当日、中央広場では恒例の共催イベント「ベンツ認定中古車展示会」を実施。運転席に座っての写真撮影もできるので、子どもにも大人気の企画となっており「ぜひご家族でお越しください」と来場を呼び掛けている。

 また会場近隣でも共催イベント「地域と商店街を結ぶ『溝口わくわくマルシェ』」が行われる。

 これは「買って応援、食べて応援」をキャッチフレーズに、地元で話題を集める人気店が一堂に集結する1日限定企画。普段購入できない特別なセットの販売なども予定されており、人気となる事が予想されている。

8日から来年1月までイルミネーションも点灯

 「暮らしに役立ち、見て楽しい、来て楽しい街ポレポレタウンの魅力」を発信しようと企画されたウィンターフェスタ。11月8日(金)から来年1月末までは「イルミネーション」が点灯し、街並みに花を添える。イベントの問合せは同組合事務局【電話】044・822・6277(午前10時〜午後4時受付)へ。

花束を受け取り、初当選を喜ぶ宗野氏

神奈川18区 立民・宗野氏が初当選 西岡氏、山際氏が比例復活

 第50回衆議院議員総選挙の投開票が10月27日に行われ、神奈川18区(中原区・高津区)は立憲民主党の新人・宗野創氏(31)が初当選を果たした。国民民主党の新人・西岡義高氏(47)、自由民主党の前職・山際大志郎氏(56)が比例代表で復活当選を決めた。

 「一票の格差」是正に伴う新しい区割で中原区内の分割が解消され、高津区と「神奈川18区」となって初めて行われた今回の衆院選。終盤には自民党が非公認とした候補の党支部に活動費2千万円を支出した問題が報じられるなど、政治とカネ、物価高対策や政治改革などが争点となる中、小選挙区で宗野氏が6万8632票を獲得し、西岡氏、山際氏と1万6千票以上の差をつけ、初当選を決めた。

 宗野氏は、中原区内木月に構えた事務所で、多くの支援者らと共にテレビで開票速報を見守る中、午後11時50分ごろに当選確実が報じられると、事務所は大きな歓声に包まれた。宗野氏は「『今の政治を何とかしないといけない』。皆さんのそうした思いが今回の結果になった。これからが新しい政治のスタート。これまでの不誠実な政治ではなく、クリーンな政治をつくっていきたい」と選挙戦を振り返り、今後の抱負を語った。本紙の取材に対し「今度は自分が監視される立場。生活者目線での政治をどこまで実行できるか。暮らしを立て直すサービスにしっかりと取り組んでいきたい」と気持ちを新たにした。

 次点の西岡氏が5万2596票、山際氏が5万2593票とわずか3票差で、ともに比例代表で復活当選。西岡氏は初、山際氏は7回目。西岡氏は、本紙の取材に対し「ほぼワンイシューで訴えた『手取りを増やす政策』が求められた結果。これに全力で取り組むと共に、地元の声を当事者の目線で国政に届けていきたい」と話した。当日はメディア対応を行わなかった山際氏は、後日、本紙の取材に「多くの支援に対し深く感謝申し上げると共に、有権者の皆様からの厳しい声に対しても真摯に受け止め、初心に戻って仕事をさせていただきたい」とコメントを寄せた。日本維新の会の新人・横田光弘氏(66)、日本共産党の新人・君嶋千佳子氏(74)は及ばなかった。

 小選挙区の投票率は55・99%、中原区57・37%、高津区54・42%だった。

元JUDY AND MARY(ジュディ・アンド・マリー)のドラマーで、溝口駅前でのステージ設置プロジェクトに奔走する 五十嵐 公太さん 高津区在住 61歳

誰もが音楽、楽しめる場へ

 ○...「仮にたった5cmの高さでも、上がればそこは特別な場所。ものすごい興奮やドキドキ、楽しさ、責任を体験できる」。"ステージ"という場所が生み出す特別な体験を皆にしてもらい音楽や自分の存在を肌で感じてほしいと熱く語る。約1年前から溝口駅前のステージ設置を地元関係者らと構想。準備会会長として奔走し完成イベントは目前に。「色んな人が発信する場になれば」

 ○...『そばかす』などの名曲を生み、絶頂の人気で解散まで駆け抜けたJUDY AND MARY(ジュディ・アンド・マリー)のドラマー。東高津小、高津中を卒業し、高校生活で憧れたバンド活動はまさかの校内禁止だったが「ダメと言われたらやりたくなる」。学外バンドでドラムと出合い熱中した。プロのバンドの厳しさも経験しジュディマリは自身3度目のメジャーデビュー。人気の中も実力を上げるためバンドは「少しずつ」舞台を広げる道を選び次第にその勢い、実力は最高潮に。「毎日が楽しみでしょうがなかった」。武道館やスタジアムいっぱいに人が広がる光景も「広さを感じない」。ステージは培った自信を反映した。

 ○... 地域活動の契機は5年前の台風。区内での浸水被害で黙々と片付ける人々に「手伝いたいのに繋がりがなく声をかけられなかった」。もどかしさを感じていた頃、社会奉仕団体の川崎西RC(ロータリークラブ)への加入が分岐点に。地域と繋がりが広がり「すごく面白い。自分が何に満足するか見つけるきっかけにもなった」

 ○...現在はドラムとバイオリンのデュオにも邁進し、能登の被災地へのチャリティーライブも開催。音楽を通じ社会や誰かに貢献することが今の活動であり目標だ。「川崎は人と人が近くエネルギーがある。音楽のまち・かわさきを溝口から盛り上げていけたら」

LINDBERGがライブ 11月10日、洗足学園・前田ホールで

 デビュー35周年のLINDBERGによるライブ「かわさきでもっと愛しあいましょ」が11月10日(日)、洗足学園音楽大学の前田ホールで開催される。

 溝口駅前のキラリデッキにステージを設置し、"音楽のまち・かわさき"の活動促進を目指す「ここから未来プロジェクト」の応援ライブとして実施されるもの。主催は同プロジェクト推進協議会準備会で、かわさきジャズ実行員会・学校法人洗足学園協力。

 開演は午後7時(開場6時30分)で、チケットは3千円(全席自由)。チケット購入の詳細は同プロジェクトWEBサイト(【URL】https://kokokaramirai.jp/event)から確認を。

 問い合わせは同準備会(【メール】kokokaramiraipj@gmail.com)へ。
夢パーク構内で人気のウォータースライダー

グッドデザイン賞 子ども夢パークが受賞 長年の「場づくり」を評価

 多様な子どもたちの居場所として川崎市が設置した社会教育施設「川崎市子ども夢パーク」(高津区下作延)が10月16日、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞2024」に選ばれた。

 グッドデザイン賞は、日本デザイン振興会が1957年に始めた評価制度。すぐれた製品や建築、システムやサービスなど、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとを「デザイン」ととらえ、その質を評価、表彰している。

 「川崎市子ども夢パーク」は、2001年に川崎市が全国に先駆けて制定した「川崎市子どもの権利条例」を具現化する形で、川崎市が03年に約1万平方メートルの市有地に設置した。学校に行かない子どもたちが通える「フリースペースえん」も含めた様々な施設の運営を、認定NPO法人「フリースペースたまりば」と公益財団法人川崎市生涯学習財団による共同運営事業体が手掛けている。

 審査委員の評価コメントによれば、「子どもの権利を尊重し、禁止事項を極力排除し、子どもが自己責任でチャレンジできる場を長年にわたり提供してきたこと」や、「子どもの意見を取り入れ、大人や地域と共に20年以上、『場』を作り続けてきた姿勢」が高く評価され、「人間性を高める場づくりの好例の一つ」と称賛された。

 「夢パーク」所長の友兼大輔さんは、「子どもが遊び、何かを作ることが『人間の本質』と定義され、それを続けてきたことが評価された。夢パークの日常が社会的に認められてうれしい」と喜びを語る。評価コメントに盛り込まれた「さらに社会的意義を高めていくこと」への期待感については、「今後も夢パークの『日常』を大切に続けていく」と語った。

 11月4日(月・休)には、企画立案から露店の設営、売り上げ管理までを子どもたち自身で実行する恒例の「こどもゆめ横丁」が開催される。

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「かわさきグリーンボンド」販売
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個人向け 11月15日から
川崎市はCO2排出実質ゼロに向けた取り組みの一環として個人向け市債『かわさきグリーンボンド(個人向け)』を販売する。11月15日(金)から12月6日(金)まで申... (続きを読む)
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「商店街の魅力発信」今年も
溝の口駅前「ポレポレ通り」
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11/10「クラフトマーケット」 賑わい創出図る
「溝ノ口駅前商店街振興組合」(持田知介理事長)が主催する「ポレポレウィンターフェスタ2024」が開幕した。商店街に愛着を持ってもらい、まちの魅力を地域住民に広く... (続きを読む)
緊張のスタート直後の様子

中学校駅伝競走大会 男女120チーム、健脚競う 東橘(男子)、県大会へ

 地元中学生にとって毎年、運動系部活動の集大成ともなる「川崎市中学校総合体育大会」(市総体)。その最後を飾る「駅伝競走大会」が、10月25日に等々力陸上競技場および等々力緑地公園周回コースで行われた。

 男子77回、女子39回の歴史を誇るこの大会。今年も川崎市内中学校から計120チーム(男子59校、女子61校)が参加。大会に向け、陸上部を中心に、他の部活に所属する生徒を加えたスペシャルチームを編成する学校も多く、この駅伝はいわば「総力戦」。各校での選抜を勝ち抜いた精鋭たちが女子5区間、男子6区間でタスキをつなぎ、健脚を競い合った。

県大会はあす2日

 男子は上位9チーム、女子は上位6チームに県大会への出場権が与えられるとあってレースは熾烈な展開。そんな中、東橘中(男子)が5位入賞を果たし、あす11月2日(土)に横浜市で行われる県大会へと駒を進めた。

ステージのイメージ=同準備会提供

溝口駅前ステージ完成へ 11月9日・10日にイベント

 溝口駅前のキラリデッキに、地域の人や団体らが利用できるステージを設置し”音楽のまち・かわさき”の活動促進を目指す「ここから未来プロジェクト」が始動する。ステージは間もなく完成予定で11月9日(土)・10日(日)には、川崎市市制100周年とステージ設置を記念した音楽&ダンスイベント「ここから未来フェスタinみぞのくち〜あなたも街の音楽家」が開催される。

 ステージ設置に賛同する地元企業・団体などで構成される「ここから未来プロジェクト推進協議会準備会」の会長として準備にあたってきたのは、高津区出身で元JUDY AND MARY(ジュディ・アンド・マリー)のドラマー、五十嵐公太さん=人物風土記で紹介。取り組みは、五十嵐さんが地元の関係者らと地域や音楽について話し合うなかで、溝口駅前でのステージ設置の構想が膨らんでいったことがきっかけ。100周年となる川崎市や、元々キラリデッキの美化等を計画していた区と相談し、「いろんな人の思いが重なった」ことで、本格始動。かつてのように若い世代が駅前で音楽活動する場がない現状に対し、ルール作り等で何かできないかという思いや、慣れ親しんだ地元への思いを胸に、7月に有志らと同準備会を発足させ、実現に向け動いてきた。

 ステージは今回イベント後も常設され、催しの際はステージ利用、平常時は木の温もりを感じる憩いの空間に変化する公共スペースとなる予定。来年度以降もステージ屋根設置に向けた取り組み等を行っていくという。

地域の団体ら出演

 催しは同ステージで9日午前10時45分〜、10日10時50分〜で両日午後5時30分前後終了予定。初日には、オープニングセレモニーも実施する。プロ・アマチュアの垣根なく出演し、地域で活動する音楽グループや地元ダンススクールの生徒、洗足学園音楽大学の学生など、様々なジャンルの発表が予定されている。

 「次世代を引っ張る若手ミュージシャンも出演するのでぜひ見に来て応援してほしい」と五十嵐さん。詳細はイベントHP(ホームページ)を。

右から石川さん、半井さん、湯浅さん、福田市長

ブレイキン市長表敬 パリ五輪の活躍を報告 金メダル・AMIさんら

 パリ五輪のブレイキン女子で金メダルを獲得した湯浅亜実さん(ダンサーネーム・AMI)と同競技男子で4位に入賞した半井重幸さん(同・Shigekix)が10月22日、川崎市役所を訪れ、福田紀彦市長を表敬訪問した。当日は日本代表コーチの石川勝之さんも出席し、3人がパリ大会での競技を振り返り報告。福田市長を交えて歓談も行われた。

 市内で活動する両選手らを応援しようと、パリ大会の競技の際は市内でパブリックビューイングも開催した川崎市。福田市長は「パリ五輪のブレイキンの位置づけは国民的にも大きく、2人がすごい活躍をしてくれたことに心から感動しているし感謝もしている」と語った。

 湯浅さんは「嬉しい結果と一緒に帰って来れて良かった。いろんな人のサポートでここまでこれた」とあいさつ。大会前は質を上げる練習が中心だったことから、しばらくは、ブレイキンの楽しみの一つである、自分の踊りの動きを作り出す期間として「より一歩成長できる機会にしたい」と語った。

 また、半井さんは川崎市がブレイキンやストリートカルチャーを支えてくれたことが推進につながったと感謝。大会に加え「ブレイキンやそのカルチャーを愛するものとして皆さんにその魅力を伝えていけたら」と話していた。

健康と脱炭素テーマに 関係企業・団体ら意見交換

 脱炭素社会の実現に向け、溝口周辺の企業・団体等が集まり、取り組みや広報等を連携して進める「脱炭素アクション みぞのくち推進会議」。取り組みの一環で10月17日、末長の(株)富士通ゼネラル本社でカフェ形式による意見交換を行う「未来を創るサステナブルライフ」が行われた。

 当日は推進会議に参加する会員企業や団体、行政などから約15人が出席。「健康と脱炭素の視点から探る持続可能な道」をテーマにグループに分かれて話し合った。最後には「私たちの考える未来の街」として各グループが「脱炭素のイメージタウン」「人と人のつながりがあって自然と新技術が融合した街」などとまとめ、発表=写真。参加した(株)JTB川崎支店の岡本将司さんは「こういう風に大人同士語り合うことはなかったので、楽しく過ごせた。色んな意見が出て面白かった」と話していた。

アトピーを学ぶ講演会 「皮膚の日」記念イベント

 「皮膚の日」を記念したイベントが11月3日(日)、横浜情報文化センター情文ホール(日本大通り駅直結)で行われる。午後2時から3時30分(開場1時)。無料。

 11(いい)月12(ひふ)日の皮膚の日を前に、神奈川県皮膚科医会や日本臨床皮膚科医会神奈川県支部他が共催する催し。当日は「正しく知りたい!アトピー性皮膚炎」と題した講演やQ&Aコーナー、肌トラブル相談コーナー、スキンケア製品展示・紹介・配布コーナーなど。定員239人。申込は二次元コードから。

作家の高橋秀実さんと対談する東さん(左)

書評家・東えりかさんに聞く 読書週間 川崎の今を知る本

 第78回読書週間では11月9日まで、各地で読書イベントなどが開かれる。宮前区在住の書評家・東えりかさんも、川崎市制100周年を記念したトークイベントを地元で開催する。東さんが薦める「川崎を知る本」の後編をお送りする。

 読書週間は1947年に始まった。敗戦の傷跡が残る中、「平和な文化国家を作ろう」という機運のもと、出版界や書店や新聞・放送業界が協力し、11月の「文化の日」を軸に指定したものだ。

 読書週間は戦争の歴史への反省から始まったが、東さんは「国や地域のつらい歴史を知ることも大切なこと」と語る。「川崎も『怖い』とか『危ない』とかいったイメージで語られがちだが、それも川崎の歴史なので」と挙げたのは、時代が異なる事件を追った2つのノンフィクション作品だった。

 2006年刊行の奥野修司さん著『心にナイフをしのばせて』(文春文庫)と、17年刊行の石井光太さん著『43回の殺意』(新潮文庫)だ。

川崎が憧れの街に

 『心に〜』は1969年、高校生が同級生を殺害した事件の「後日談」を追ったルポルタージュ作品。著者は被害者の遺族の苦悩と、更生して成人となった加害者の内面に迫る。一方の『43回〜』は15年2月、中学1年生の少年が川崎区の多摩川河川敷で殺害された事件の背景を追った。「どちらもつらい事件だが、時代の世相が背景にある。一読の価値はある」と東さんはいう。

 同じ15年の事件を扱いながら、『43回〜』とは趣が異なる1冊も挙げた。音楽ライター・磯部涼さんの『ルポ川崎』(新潮文庫)。「川崎のイメージを、若者の憧れの街へと変えた名著」と称賛する。『ルポ川崎』は、事件に関わった少年たちが生きる街を歩き、街から立ち上がる「路上文化」を描き出した。

 「工業地域特有の環境や、構造的な貧困と階層社会に負け続ける親たち。ヒップホップが生まれたアメリカのダウンタウンと重ね合わせ、川崎から世に出たヒップホップアーティストたちの群像を見事に描いている」と東さん。事実、作中の「BADHOP(バッド・ホップ)」はヒップホップ界のカリスマとなり、今年2月の解散コンサートは超満員だった。

 最後に東さんは、萩坂昇さんの『かわさきのむかし話』(北野書店)を推薦した。「日本中にある昔話が川崎でも語り継がれてきたことは、意義深い」。萩坂さんは、1950年代後半から市内の民話や昔話の聞き取りを続け、本を手作りし、70年に『かわさきの〜』を出版。学校を回って販売した。

 以後も昔話の本を書き続け、2003年に他界した。今年は萩坂さんの生誕100周年。甥の萩坂心一さん主宰の「かわさき民話を愛する会」では、9月に中原区で記念イベントを開催した。心一さんは「昇さんの『川崎をふるさとと呼べる街に』『昔話は心のごちそう』という思いを継承していく」と話している。

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ヤマト運輸のEV(同社公式サイトより)

ヤマト運輸 高津千年営業所 電力の地産地消を実現 川崎市「脱炭素戦略」の一環

 事業所内で消費する電力を再生可能エネルギーの「地産地消」方式で賄うヤマト運輸の高津千年営業所が10月16日、川崎未来エナジー(株)からの電力供給を開始した。川崎未来エナジーが民間企業に対して電力を供給するのは初めて。

 川崎市は2050年の脱炭素社会の実現に向け、脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」を策定し、22年には環境省が定める「脱炭素先行地域」に選定された。これを受けて市は高津区で集中的に脱炭素の取り組みを進めるため、民間企業と共に「脱炭素アクションみぞのくち」を推進。再生可能エネルギーの普及と地産地消の促進を目指し、民間事業所への太陽光発電設備の導入などに取り組んでいる。

 今回はこの「アクション」の一環として、川崎市と川崎未来エナジー(株)、ヤマト運輸(株)(本社・東京都中央区)の3者の官民連携により、電力の地産地消を実現させた。具体的には、高津千年営業所では屋根に設置した太陽光発電設備に加え、川崎未来エナジーから供給される再生可能エネルギーを活用することで、集配車両(EV)25台の電力と営業所内で使う電力の全てを、市内で発電した再生可能エネルギーで賄う。電力の「地産地消」の取り組みは、同社としても「初の試み」という。

 川崎市が51%を出資する川崎未来エナジーは今年4月から営業を開始。市内の家庭ゴミなどを3カ所の廃棄物処理場で焼却することで、1時間あたり110ギガワットの電力を発電し、うち60ギガワットを市立学校や区役所に供給、余剰分はパートナー企業を経由して市内の個人宅などに供給している。

 市の担当課は「今後も民間企業と連携のうえ、脱炭素の取り組みを進めていく」としている。

口腔がんの早期発見へ 市歯科医師会が無料検診

 川崎市歯科医師会は来年2月2日(日)、早期発見へ向け専門医による口腔がん無料検診を行う。中原歯科保健センター(中原区小杉町2の288の4)で午前9時〜。30歳以上の市民45人対象。

 希望者ははがきに郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、生年月日、年齢、電話番号を記入し、〒211-0063中原区小杉町2の288の4「川崎市歯科医師会口腔がん検診係」へ。12月10日(火)必着。記入漏れがある場合選考外となることもあり。応募者多数は選考し郵送通知。(問)川崎市歯科医師会【電話】044・819・4494

選手のロッカールームを見学

GO!GO!!フロンターレ

11月10日あさお青玄まつり

 昨年4年ぶりに開催された「第12回あさお青玄まつり」が、今年も11月10日(日)に麻生グラウンドと青玄寮で開催される。川崎フロンターレ麻生アシストクラブ主催。

 普段は絶対に入ることができない麻生グラウンドの天然芝で、フロンターレが誇るスクール・普及コーチにサッカーを教えてもらう「こどもサッカー教室」や選手たちが過ごすクラブハウス見学ツアー、青玄寮見学ツアーを実施(いずれも事前予約制)。運がよければ選手に会えるかも...!?

 グラウンド会場では和太鼓演奏やフロントールズの演奏、選手のグッズが当たる抽選会を開催。また、選手のサイン会も実施されるので、憧れの選手とふれあうチャンス(午前11時から先着各回50人を予定)。ほかにも、アトラクションや飲食コーナーもあり、丸一日楽しめそうだ。

 入場無料。午前11時から午後3時(11時30分開会式)。小雨決行。事前募集受付期間は11月6日(水)午後8時まで(抽選結果は11月8日(金))。申し込み方法や、イベント詳細は川崎フロンターレ公式ウェブサイトへ。

画像はいずれも川崎フロンターレ

不定期連載 市民健康の森だより 第159回 助成を活用した「集雨装置」について

 私たちは今年度、川崎市市制100周年記念事業の一つ「公益財団法人高原環境財団助成事業」からの助成を活用して保育園や小学校の子ども達と一緒に春日台公園の花壇での花苗植込みや水やりを計画しています。

 花苗は購入する苗の費用を支援して頂くつもりです。水やりは春日台公園に水道はありますが花壇からは離れているので子ども達への負担を少なくするのと同時に自然を利用して水を手に入れるわかり易い方法として集雨装置を購入、設置しました。写真を見れば誰にでも原理は一目瞭然です。逆向きのパラソル内の雨水を集めてタンクに貯蔵、下についている蛇口からジョウロへ雨水を移せます。高原財団支援の条件が『自然環境の保全と改善について、地域の子供たちの意識向上を図ること』と謳われていますので、その観点からも水道の水を使うのではなく自然の恵みでもある雨の利用をわかり易い形で子ども達へ伝えられるだろうと考えてこの集雨装置を購入、設置しました。

景観を損ねないよう設置場所にも配慮

 原理はとても簡単ですが設置する際にはそれなりに苦労はありました。余り景観を損なわず、降雨を受けやすく、かつ子どもでも安全にアクセスできる場所は中々ありません。結局、入口花壇奥の傍にタンクを設置、集雨パラソルは公園フェンスの外になる位置に設置しました。

 集雨装置の水タンク、既に会員は水やりに利用を始めています。水の補給は楽になるのですが気になる所もあります。集雨パラソルの中やタンク上部に枯れ葉などのゴミが堆積し易く、油断すると詰まってしまいます。気に掛けて枯れ葉など取り除く必要があります。自然を利用するのはそれなりに苦労がありますが、それを含めて子ども達に伝えようと考えています。今後、近在の保育園や愛護園などに声を掛けて協力をお願いして行く積りです。