八王子版【11月28日(木)号】
内閣総理大臣賞を受賞した山本周矢さん

八王子高校 山本さんが総理大臣賞 デザイン・イラスト展で

 八王子学園八王子高等学校の総合コース美術系に通う山本周矢さん(2年)が、11月16日に三鷹市芸術文化センターで表彰式が開かれた「第36回全日本高校デザイン・イラスト展」で最優秀賞にあたる内閣総理大臣賞を受賞した。同校生徒の受賞は3年連続。同校は団体でも文部科学大臣賞を受賞している。

 高校生の創造力や表現力の育成などを目的に開かれている同展。今回は全国から829点の応募があった。

 山本さんが同展に応募したのは、1年生だった昨年に続き2回目。前回は、先輩がテニスにかける情熱を表現したアクリル画で東日本地区賞を受賞している。

心臓を可視化

 今回出展した作品のタイトルは『もしも鼓動が視えたなら』。生まれた時から一緒で、楽しい時も辛い時も1秒たりとも離れたことがない自分の心臓をテーマに、その複雑で美しくも不気味な鼓動を表現した。密度にこだわり、0・05mm前後という極細のフェルトペンを使って、A3用紙の隅々まで描き込んだ力作。「中心の心臓を主役に、周りは雑然としているが、雑には見えないように意識した」という。

 夏休み中に学園祭で展示するアーチ作りと並行しながら1カ月かけて仕上げたが、「細かい絵を描くことが好きなので、苦ではなかった。楽しんで描けた」と山本さん。受賞時は友人や親も喜び、祝ってくれたという。

 受賞に際し「今回は自分の得意分野で描いた作品が評価されたが、技術的な面ではまだまだと思っている。一般にも通用するような力を身につけて、来年も上位入賞したい」と抱負を語る山本さん。建築家の隈研吾氏にあこがれ、将来は建築デザインの道に進みたいという。同校で美術を指導する中野浩明教諭は「何事にも全力投球で、ブレることなく最後までやり切る性格。期待の生徒の一人です」と称賛した。

 同校では山本さんの他にも優秀賞などに6人が入賞、9人が入選。次いで各地区賞の東日本地区賞に7人が選ばれた。

絵本で入賞の生徒も

 同校美術系の生徒は、11月1日に審査結果が発表された「おおしま国際手づくり絵本コンクール」の2024年ジュニア部門でも活躍。804点の応募作品の中から嘉藤友里さん(2年)の作品『菌色の星』が奨励賞のNHK富山放送局長賞に選ばれ、さらに4人の作品が入選している。

(左から)市民栄誉章を授与された澤井さんと高市さん、初宿市長。高市さんが首にかけているのは、授与者への記念品・多摩織のストール

八王子市 市民栄誉章を授与 高市さんと澤井さんに

 八王子市は11月21日、パリ2024オリンピックの柔道混合団体で銀メダルを獲得した高市未来(たかいちみく)さん(30)と、多摩織の伝統工芸士である澤井伸さん(74)に市民栄誉章を授与した。

 市民栄誉章は、市民のふるさと意識醸成を目的に、市民生活に明るい希望を与え、八王子市の名を高めた人に贈られるもの。今回は2016年以来8年ぶりに、2人に授与された。

パリで銀に貢献

 高市さんは、八王子市出身。小学2年生のときに高尾警察署で柔道を始め、リオ・東京・パリと3大会連続でオリンピックに出場。今夏行われたパリ大会では、混合団体銀メダル獲得に貢献した。先月、現役引退を発表しており、今後は所属先であるコマツで女子柔道コーチに就任し、後輩の指導にあたる予定だという。

多摩織の伝道師

 澤井さんは、八王子などに伝わる技法「多摩織」の伝統工芸士。貴重な文化の伝承とともに、新たな織物の創作に取り組んでいる。八王子在住。10月1日には東京都から「名誉都民」の称号が贈られており、市によると「八王子市民で初めて」という。有限会社澤井織物工場の代表取締役社長を務めており、多摩織伝統工芸士会会長、八王子織物工業組合副理事長も務めている。

 21日に八王子市役所で行われた顕彰式では、初宿和夫市長が「スポーツと伝統文化の分野で八王子市を広く知らしめてくれた。市民を代表して感謝したい」と2人をたたえた。

 高市さんは「個人戦ではメダルを獲得することができなかったが、挑戦した道のりが私にとって素晴らしい経験だった」とあいさつ。澤井さんは自社製品の技術を海外の企業に提供したことにも触れ、「これからも織物を頑張っていきたい」と志を語った。

 2人には、多摩産材でつくられた顕彰状が手渡された。また記念品として、高市さんは、澤井さんが手がけたシルク100%の風通織ストールが、澤井さんには八王子産材の杉でつくられた椅子が贈られた。

高市さん、母校にも

 高市さんは顕彰式に先立ち、母校の市立上壱分方小学校を訪問。パリ五輪の報告や児童らと交流を深め、校歌も斉唱した。

 八王子市では2016年に、市出身でリオ五輪・女子柔道銅メダリストの中村美里選手に初めて市民栄誉章を授与している。

赤ちゃんや家族と地域をつなぐイベントを初開催する 上島 浩子さん 上川町在住 43歳

現代の育児、皆で支えを

 ○…「赤ちゃんは生命力に溢れる、すごい力をもって生まれてくる。赤ちゃんとパパとママがつながる、通訳のようなお手伝いをしたい」。そんな強い思いで初めてのイベントを企画した。ベビーマッサージや寝かしつけ、トイレトレーニングなどを専門的に指導する個人事業主の母親たちを中心に声をかけた。「現代の育児に必要なサービスを提供している人がいることを知ってほしい」

 ○…長房町出身。高3の進路で「なんとなく」福祉系の大学を選んだ。大学で幼稚園教諭と保育士の資格を取り、新宿区の幼稚園に就職。結婚し、産育休を経て復帰するも第2子妊娠を機に退職。憧れの専業主婦になったが「自分には向いていない」と市内の子育てひろばのスタッフに。そこでベビーマッサージの需要を実感。資格を取り、自ら教室を主宰したのが31歳のころだ。

 ○…昔は伝承されていた抱き方やふれあい方など育児のコツを現代でも伝えたいと、ベビーマッサージを通してたくさんの子育ての悩みや不安に寄り添ってきた。活動を通じて「性格が変わった」と振り返る。20代は真面目で考えすぎる性格だったが、今では心地良さや感覚・感情を大切にできるようになった。触れることを意識すると、親子や人間関係の適切な距離を意識するようになるという。2人の愛娘が多感な時期にも、ベビーマッサージで学んだことが生かされた。

 ○…仕事で出会う赤ちゃんとの時間が癒しになり多くの人と交流する一方、1人の時間も大切にしている。お気に入りのカフェで過ごす時間はリラックスタイムだ。現在は一般社団法人を設立し、指導者の育成に力を入れる。「地域で子育て支援をリードできる人を増やしていきたい」

啓発グッズを配る職員ら

税の啓発 駅前で 税務署と関係6団体

 国税庁などが定める「税を考える週間」(11月11日〜17日)に合わせ、八王子税務署(澤井勝美署長)と市内税務関係6団体による街頭啓発活動が、11月11日にJR八王子駅構内などで行われた。

 税務署のほか、東京税理士会八王子支部、八王子納税貯蓄組合連合会、(一財)八王子青色申告会、(公社)八王子法人会、八王子間税会、東京小売酒販組合八南支部の6団体・約40人が参加。午後2時頃から行き交う通行人らにリーフレットや啓発グッズを配布し、納税や租税に関する啓発活動を行った。

 国税指導官の柳沼康二さん(立川税務署)は、「駅前ということもあり、多くの通行人に直接リーフレットを手渡すことができた。税について少しでも考えるきっかけになってくれれば」と話した。

プレゼントのバッグを持つ上島さん

育児のコツ、皆で共有 11月30日に初イベント

 赤ちゃんと家族、地域がつながるイベント「つながるタッチ2024」が11月30日(土)、東京たま未来メッセで初めて開催される。入場無料。主催は同実行委員会(上島浩子委員長=人物風土記で紹介)。午前10時から午後3時まで。

 赤ちゃんと手話で会話するベビーサインやベビーマッサージ、夜泣きや寝かしつけ、おむつ外しなど、子育てに必要な知識やサービス情報を専門家に直接聞ける相談ブースが21出展。このほか、親子で楽しむワークショップやステージイベントが行われる。会場駐車場利用可。ベビーカー来場歓迎。授乳室あり。先着300組にオリジナルトートバッグをプレゼント。

 問い合わせは同実行委員会【メール】tsunagaru.touch@gmail.com

演劇で子育て考える 12月3日 ワークショップ

 鑓水小学校の保護者らが立ち上げた「こかげでひとやすみ〜繭の会〜」が12月3日(火)、子どもとの関係性を考える演劇ワークショップを行う。

 同会は、学校へ行きづらい子をもつ保護者同士が気軽に集える場として設立した会で、10月に活動1周年を迎えた。

 鑓水のコミュニティサロン「おかえり喫茶」を会場に、おおむね月1回実施している。普段は集まって情報交換などを行うが、今回は特別企画としてワークショップを開催。日本では珍しい演劇教育の専門家・石野由香里さんを招き、体を使いながら親子関係を見つめ直す。

 時間は午前10時から午後0時まで。参加費100円(子どもは無料)。申し込み不要で直接会場へ。詳細は、インスタグラム(kokage_mayu)で検索。

手作り作家9人展

 9人のクラフト作家による「2024年てづくり展」が12月6日(金)から9日(月)まで、白い画廊ポラン(長房町1562の33)で開かれる。

 草木染のスカーフ、ニット、正月飾り、とんぼ玉、和服をリメイクしたドレスなどの見ているだけでも楽しい気持ちになれる作品の数々が出品される。

 午前10時から午後4時まで。駐車場なし。問い合わせはポラン【電話】042・663・8683。

医科大で公開講座 知って消化器がん Xmasコンサートも

 館町の東京医科大学八王子医療センターで、12月7日(土)に「第69回市民公開講座&クリスマスコンサート」が開催される。入場無料。

 消化器外科・移植外科の河地茂行医師の講座「消化器がんを知る」の後、河地氏率いるコーラスグループ「Dr・Shige&MID Singers」が心温まるクリスマスの名曲の数々を披露。講座は午後1時開場、1時30分開演。コンサートは2時30分開演。事前申し込み不要。問合せは同センター【電話】042・667・5900。

オリジナルの凧を作って揚げる

八王子BBS会 親子で凧を作ろう 12月1日 横山第一小

 お正月を前に凧づくりと凧揚げを楽しむ「第27回親子ふれあい工作教室」が、12月1日(日)に横山第一小学校(館町74)を会場に催される。午前9時45分から午後3時まで。参加無料。

 青年ボランティア団体・八王子BBS会の主催で、約30年にわたり開催されている人気の工作教室。日本の凧の会会員の指導のもと手漉き和紙を使った本格的な六角凧を作り、昼食(弁当持参)後に、完成した凧の凧揚げを行う。また連凧や大凧などの珍しい凧の展示やデモンストレーション(雨天時は体育館で)も実施する。

交流深めて

 対象は中学生以下の子ども(原則として小学生以上)とその保護者、定員100組。児童1人につき1つの凧を作る。材料は用意されているので上履き、絵具セット、鉛筆、はさみ、新聞紙、30cm定規(あれば)、凧に描く絵の下絵、弁当を持参。「凧づくりを通して、親子や地域の人同士の交流を深めてもらうことが目的。親や祖父母、近所の人などの保護者がどうしても参加できない場合はご相談ください」と同会の中尾さん。申し込みは中尾さん【電話】042・663・0515。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
  毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)