大和版【12月6日(金)号】
市庁舎に掲げられている「健康都市」の看板

新総合計画基本構想 健康から「健幸(けんこう)」へ 古谷田カラー、色濃く

 古谷田力市長はこのほど、新たな総合計画案の概要を発表した。将来の都市像とその実現に向けた考え方を示す基本構想では「みんながつながる健幸都市」を掲げた。

 市総合計画は10年間を計画期間とし、市政運営の指針として最上位の計画に位置付けられる。大和市ではこれまでに9回策定され、現在は「健康都市やまと総合計画」の6年目にあたる。

 2007年に初当選した大木哲前市長は、第8次市総合計画の基本構想で「健康創造都市やまと」をスローガンに、「人の健康」「まちの健康」「社会の健康」からなる「3つの健康領域」を設定。19年度から始まり現在も続く第9次総合計画では「健康都市やまと」を掲げ、10年間でこれら健康領域を推進する方針が記されている。

 来年度から始まる第10次総合計画の基本構想では、従来の健康都市から「みんながつながる健幸都市」に方針転換する。

 「みんながつながる」について、市総合計画担当は「幸福度と人間関係は密接である上、これまでの市政運営で十分とは言い切れなかった『市民とのつながり』を増やしていくという思いが込められた」と説明する。

 「健幸」には、古谷田市長が昨年4月の初当選から一貫して掲げてきた、心身に加え社会的にも幸せな状態「ウェルビーイング」が実感できる街づくりを目指す姿勢が反映された。

 会見で古谷田市長は「前市長はトップダウンだったが、私は(市民の声をすくい上げる)ボトムアップ型。その違いが新たな基本構想に反映されたと思う」と話した。

 基本構想の策定にあたり、開会中の市議会定例会に上程され、総合計画基本構想審査特別委員会に付託された。12月20日に採決がある。

大和市消防 歳末の火災に注意喚起 家庭でできる対策を

 空気が乾燥していく一方、火を扱う機会は増えていくこれからの季節。大和市消防本部では、歳末に懸念される火災に警戒を強めている。市消防に火災の傾向や注意点などを聞いた。

 同本部予防課によると、2020年〜23年までの年間の火災件数は、38件、27件、23件、49件だった。今年は11月末までに34件発生しており、どの年も住宅火災が多くを占める。昨年はおよそ3割が住宅火災だった。

 主な出火原因は、放火や放火の疑い。20年〜23年に発生した住宅火災では9件、7件、4件、9件が放火または放火の疑いが原因だった。

 放火を未然に防ぐために「(自治会など)地域ぐるみの見回りなどが有効」と同本部予防課の担当者は話し、「各家庭でも自宅まわりにごみなどを溜めない、整理整頓を心がけることが被害防止につながる」と話す。

 住宅火災で亡くなった人は21年に3人、昨年は1人、今年も1人報告されている。担当者は、「死傷者を伴う住宅火災の原因で多いのが『寝たばこ』。油断をしないこと、灰皿に水を入れるなど各家庭でできる対策と心がけが重要になる」と説明する。

電子機器が火元に

 さらに、家庭における出火の要因として近年多いのが、スマートフォンやモバイルバッテリー、加熱式の電子たばこなど、リチウムイオン電池を使った機器という。

 家庭に多く普及しているこれら充電式の機器は、過度な力が加わると発熱や発火の危険があることから、市消防では現在、啓発チラシを作成し警戒を促している。

 市消防では、住宅用火災警報器の取り付けも呼びかける。同課によると2023年時点の市内設置率は88・0%。11年に設置が義務化され10年以上が経過する中、「電池の確認や機器が故障していないか点検することも、各家庭でお願いしたい」と話している。

一石署長から賞状を受け取る高橋さん

相模中3年高橋さん 国税庁長官賞を受賞 税の作文コンクールで

 国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が主催する2024年度の中学生「税についての作文」コンクールで、座間市立相模中学校3年の高橋遼馬さんの作品が国税庁長官賞に選ばれた。レンブラントホテル海老名でこのほど開かれた表彰式に臨み、「学校で知らされた時は驚いた。本当に自分で良いのかなという感じ」と感想を話した。

 このコンクールは、税についての関心や理解を深めてもらおうと毎年行われている。今年度は全国6489校から43万5572編の作品が寄せられ、同賞に46人が選出された。

 大和市、海老名市、座間市、綾瀬市では4市を管轄する大和税務署(一石欽哉署長)が各市の教育委員会に協力を求め、生徒らは夏休みの課題として作文を提出した。

 高橋さんの作文タイトルは「『悪いインフレ』の突破口」。相次ぐ物価高騰に対し、企業側の賃上げが進まない状況下を「悪いインフレ」と位置づけ、政府が打ち出した定額減税のメリットとデメリットを調べて作文にまとめた。

 中学生の視点で給付金との比較や国民一人ひとりの役割にも触れ、「少しが集まれば経済回復の大きな原動力になる」と悪いインフレの突破口を結論づけた。

 高橋さんがインフレをテーマに選んだのは、大好物の商品を販売する菓子メーカーの値上げ。食卓を囲みながら普段から見ているニュース番組の報道がきっかけだった。社会情勢で気になるニュースは両親に質問するのが日常で、母親の京さん(39)によると「息子は探求心が強く、興味を持つと突き詰める性格」だという。

堂々とはっきり

 表彰式には、佐藤弥斗座間市長や大和間税会の竹村和子会長、大和法人会の長嶺博之会長ら多くの来賓が出席。高橋さんは代読した一石署長から賞状を受け取り、作文をはっきりとした口調で朗読して多くの聴衆をひきつけた。税金について高橋さんは「皆で納めたものだから、平等に利益を還元する使い方を」と考えを話した。

 その他の主な受賞者は以下の通り。敬称略。

▽東京国税局管内納税貯蓄組合連合会優秀賞/若林紗功(綾瀬中3年)▽神奈川県納税貯蓄組合連合会長賞/皆川裕規(座間中3年)▽大和税務署長賞/河合美空(大和中3年)・石原美咲(座間市・西中3年)▽厚木県税事務所長賞/村田八雲(座間市・西中3年)▽大和市長賞/大島さと(下福田中3年)▽海老名市長賞/瀬戸美羽(海西中3年)▽座間市長賞/今井優花(座間市・西中3年)▽綾瀬市長賞/森田夏暉(綾瀬中3年)

海老名市柏ヶ谷にある「県央東部消防指令センター」

消防通信指令業務 「市境ロス」解消に期待 4市一元化まで2年

 119番通報による消防通信指令システムが、2026年10月から大和・海老名・座間・綾瀬の4市で一元化される。これまで通信指令業務を単独で行ってきた大和市消防本部にそのメリットなどを聞いた。

 119番通報による通信指令業務を巡っては、海老名・座間・綾瀬の3市が2015年4月から共同運用してきた一方、大和市は長らく単独で運用してきた。

 転機は2023年7月。同年4月に初当選した大和市の古谷田力市長が旗振り役となり、4市長による「首長懇談会」がスタート。各市で共通する課題を連携により解決しようというのが狙いで、法律上の婚姻が難しいカップルを行政が認定する「パートナーシップ制度」の連携協定が結ばれるなど、これまで一定の成果がみられた。

 消防通信指令システムの共同運用もその一環だ。昨年12月、長期的な経費削減や高齢化を見据えた応援体制の充実などを目的に4市長が一元化に合意した。

 これを受け、海老名市柏ヶ谷にある「海老名市・座間市・綾瀬市消防指令センター」が今年7月「県央東部消防指令センター」に改称した。

 大和市消防本部によると、26年10月までに大和市の119番回線が東部消防指令センターに移されるほか、大和市から職員の異動もあわせて行われる。

20〜30秒短縮

 通信指令業務の一元化により、市境からの119番通報で生じてきた課題が解消されそうだ。

 大和市消防本部の関口正美指令課長(51)によると、「他市における通報であっても携帯電話の場合、市境だと大和市に入電されることがある」。この場合、他市に確認を取る間に「20〜30秒のロス」が生じるが、119番通報に4市が相互に対応するため、こうした事態は避けられるという。

 同本部によると、119番通報の6割強が携帯電話から。関口課長は「一刻を争う119番通報に対し、これまで同様にしっかりと対応していきたい」と話している。

自然教室を開催した「内山自治会」の自治会長を務める 山崎 起世和(きよかず)さん 中央林間在住 75歳

自然の大切さを伝える

 ○…子どもたちが地元の緑に触れその大切さを学んでほしいと先月末、つるま自然の森で教室を開いた。親子およそ60人が参加し「多くの方でにぎわった。運営も熱が入っていただけに、うれしかった」と手ごたえを感じている。楽しそうに駆け回る子どもたちを眺めながら「森の中だからこその姿が見られて良かった。親子の会話の『タネ』になってくれたら」と期待する。

 ○…和歌山県田辺市の出身。田んぼや川などに囲まれた土地で育った。小川での魚釣りや山に蛍をとりに行くなど、幼少の頃から自然に親しんだ。工業高校の機械科に進学してからは、自動車部に所属した。好奇心と探求心からゴーカートを組み立てたこともあったという。こうした経験が「自治会の備品などを修理する時に役立っている」と笑う。卒業後は、就職を機に上京。工作機械のメーカーに就職し、定年まで勤め上げた。

 ○…自治会活動を始めたのは、今から15年ほど前。同居していた家族が参加していたのを見て、自身も加わるように。現在は交通安全ボランティアや地区社協などにも関わり、地域での活動は多岐にわたる。そんな毎日の中にあって欠かせない楽しみの一つが、息子夫婦と孫二人との夕食の時間だという。「孫たちに『じいじ、ご飯だよ』と呼ばれてね。笑顔の絶えない大切なひと時になっている」と目を細める。

 ○…自然に恵まれた地域にある自治会の長として「これからも緑を守っていきたい」。そのために「地域の人たちに自然の大切さを感じてもらう必要がある」として教室を続けていく考えだ。「最初は参加者として関わってもらい、その後は教室の運営にも力を貸していただきたい」。自治会活動の輪を広げ、皆で地域を盛り上げていく。

掲載された社協だより

やまと社協だより 11月29日発行

 大和市社会福祉協議会が発行している「やまと社協だより」の258号が発行され、タウンニュース大和版11月29日号に掲載された。

 今回のやまと社協だよりでは、12月に行われる交通事故撲滅運動への参加や交通遺児援護事業、成年後見支援センター、やまとボランティアセンター、赤い羽根共同募金の年末たすけあい募金など様々な同会の事業について紹介している。

大和市 伊藤氏、三浦氏を任命 教育委員 任期は4年

 市教育委員会委員の青蔭文雄氏、及川紀子氏が12月8日に任期満了となるのに伴い、市は伊藤健司氏(57)、三浦里美氏(40)を新たに任命する。11月26日の市議会定例会で同意された。

 伊藤氏は大和東在住。日本大学商学部卒。株式会社浜屋百貨店などに勤務。市社会を明るくする運動推進委員会委員、市協働推進会議委員、市国際化協会理事、市子ども・子育て会議委員などを歴任した。

 三浦氏は中央在住。横浜市立瀬谷中学校卒。社会福祉法人徳寿会に勤務。中央六丁目自治会副会長、民生委員・児童委員、市青少年相談員などを務めた。

 両氏の任期は2024年12月9日から4年間。

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相続・困りごと一気に解決
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5人の専門家が集結
「お金と未来安心相談 相模原市 相続にまつわる士業合同相談会」が12月20日(金)と22日(日)、ユニコムプラザさがみはら(ボーノ相模大野)で開催される。主催は... (続きを読む)
植物を探す子どもたち

地元の自然と触れ合う 子ども教室に60人

 内山自治会(山崎起世和会長=人物風土記で紹介)は11月30日、つるま自然の森で第5回「内山こども自然教室」を開催した。地域住民らおよそ60人が参加し、緑の中で静かなひと時を楽しんだ。

 この教室は同会と「つるまの森保全協力会」が協力し、年1回行われている。子どもたちに地元の自然を知ってもらい、大切さを学んでもらうことが目的だ。今年は「つるまの森とのふれあいと保全」をテーマに、植物を採集する「森の宝さがし」や、持参した牛乳パックを活用したどんぐりの育成などを行った。

 山崎会長は「自然の中だからこその子どもたちの姿が見られて良かった」と話していた。

ふるさと納税 PayPay商品券導入 「現地決済型」第2弾

 大和市のふるさと納税の返礼品に11月20日、二次元コード決済サービス「PayPay」の電子商品券が加わった。

 市では2021年1月からふるさと納税の返礼品を開始した。今年の11月2日には、電子クーポンを返礼品として即時で受け取れる「現地決済型」のふるさと納税を初めて導入した。

 今回、新たに導入された「PayPay商品券」は、スマートフォンなどで寄付をすると即時に返礼品の電子商品券が取得できるというもの。事前に寄付をするほか、会計時に寄付することも可能だ。

 券面金額は1500円(寄付額5千円)から15万円(同50万円)までの13種類が用意されている。支払後の残金は、有効期限内であれば次回支払いに持ち越せる。利用できる協力店舗は16店(11月20日時点)。

 市は9つのサイトに返礼品を登録しているが、PayPay商品券を取り扱うのは、12月3日時点で「さとふる」のみ。

食品の寄付募る 17日イオンで

 大和市社会福祉協議会(石井敏英会長)は、12月17日(火)にイオンモール大和1階のライトコートで「フードドライブ」を開催する。午前10時〜午後4時。

 これは家庭などで未開封の食品を集め、支援を必要としている人や子ども食堂へ届ける取り組み。募集する食品は米、缶詰、レトルト食品、調味料、粉ミルク、カップ麺、菓子など。すべて賞味期限が1カ月以上あり、常温保存できるもの。生鮮食品や開封済みのもの、手作り品、アルコール類、常温保存ができないものは不可。

(問)社協総務課【電話】046・260・5633

地元出身の噺家が登場 12月10日 落語会

 「桜ヶ丘文化散歩道〜落語会2024inギャラリーおがわ」が12月10日(火)、ギャラリーおがわ(大和市上和田1777/旧笹倉鉄平版画ミュージアム)で開かれる。午後2時開演(1時30分開場)。

 当日は、大和市出身の落語家・三遊亭伊織さんが、古典落語を中心に初心者でも楽しめる落語を披露する。

 チケットは1500円(ワンドリンク付き・自由席/税込)。定員に達し次第販売終了となる。

 問い合わせはギャラリーおがわ【電話】046・267・0077(小川さん)へ。

説明を受ける生徒たち

仕事を現場で学ぶ 中学生が職場体験

 引地台中学校(木内正典校長)の2年生が11月28・29日、市内の事業所を訪れ、職場体験学習を行った。

 28日、大和徳洲会病院(中央)を5人の生徒が訪問した。生徒たちは、医療用のユニフォーム「スクラブ」を着用し、病院の担当者から検査に関する知識や病院の設備について説明を受けた。生徒たちは熱心な様子で医師らの話に耳を傾けていた。

 同院の担当者は「中学生の皆さんが将来の進路を考えるにあたり(病院で働くことも)選択肢の一つとして持ってもらえたら」と話した。

 職場体験に参加した井口綺音さん(14)は「色々な職種があって、それぞれ重要なことを知れて良かった」と振り返った。

にぎわうプロムナード

冬のフリマ2千人来場

 師走の訪れを告げる恒例イベント「冬のフリマフェスタ」(主催/大和駅周辺商店会会長会)が1日、大和駅前の東西プロムナードで開かれた。

 快晴に恵まれた今年はおよそ2千人(主催者発表)が来場した。会場では雑貨や衣類などのブースが軒を連ね、にぎわいを見せた。メインステージでは歌やビッグバンド演奏が満員の観客を盛り上げていた。

 次回、4月29日には「春のフリマフェスタ」が開催予定。

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点灯式の様子=2日・大和駅東側

「防犯イルミ」鮮やかに 1月末まで点灯

 大和駅東側に設置された色鮮やかな青色イルミネーションの点灯式が2日、行われた。

 このイルミネーションは、大和市電設協会(橋本吉宣会長)が地域貢献の一環として毎年設置している。青色には犯罪抑止の効果もあるとされることから「防犯イルミ」として親しまれている。  

 式には大和警察署(森田仁志署長)、地域で活動する防犯団体の関係者らおよそ50人が出席。「一日警察官」として大和商業高等専修学校の生徒2人も駆けつけた。

 式の冒頭であいさつに立った大和署の森田署長は「このイルミネーションは大和を安全・安心のまちにしようという純粋な使命感の輝き」と市電設協会の取り組みに謝意を述べた。

 同会の橋本会長は、「コロナ禍にあった地域に少しでも元気を届けようと始め、3年目を迎えた。このイルミネーションが防犯の一助になれば」と語った。

 イルミネーションの点灯は1月末まで。

投票の様子

大和商業が生徒会選挙 投票箱と記帳台使用して

 大和商業高等専修学校(窪田正仁校長・生徒数226人)は11月29日、「令和7年度新生徒会役員選挙」を実施した。

 同校の生徒会選挙では、実際に市議選などに使われている投票箱と記帳台を使用している。10月に衆議院議員総選挙も実施されたことを受け、有権者となる3年生を対象に、選挙についての学習も行われた。

 当日は市選挙管理委員会の職員や、大和市明るい選挙推進協議会の菊地慶子会長も訪れた。体育館で選挙に関する概要や市内の投票率についての説明のほか、各立候補者たちによる演説や応援演説なども行われ、生徒たちは熱心に耳を傾けていた。

 投票した阿子嶋望美さん(3年)は「一番最初だったので緊張した。今年の衆院選は投票を行ったので、今後も投票に行きたい」と話した。

交通事故撲滅へ 自動車学校でイベント

 交通安全教室「交通事故撲滅大作戦」が、12月8日(日)に大和自動車学校で開催される。午前10時〜午後2時まで。

 当日は家族で「楽しむ、学ぶ、遊ぶ」をテーマに、スタントマンによる交通安全教室(11時〜11時40分)やパトカー、白バイの展示、写真撮影(0時30分〜0時50分)などが行われる。 

 市社会福祉協議会も参加し、賞味期限が1カ月以上ある食品の寄附を募るフードドライブやオリジナル缶バッジのワークショップも実施される(1個100円)。

 問い合わせは大和自動車学校【電話】046・262・1212へ。

公共工事やり直し 前市長ら督促に応じず 賠償求め提訴へ

 前市長らによる公共工事の不要なやり直しによる損害賠償金の支払いを巡り、市は大木哲前市長と井上昇前副市長に対し督促状を送付していたが、納付期限の11月18日までに両氏からの納付は確認されなかった。

 市では、第三者調査で無駄と認定された3件の公共工事に対する損害賠償金、遅延損害金などとして10月11日、大木氏に2602万1817円、大木氏と井上氏に連帯して303万1748円を請求した。

 しかし、納付期限までに支払いはなく、11月6日に督促状を送付していたが、期限を過ぎても納付は確認されなかった。

 市の担当者によると、裁判所へ法的措置をとるため開会中の市議会定例会に追加議案を上程する方針。担当者は「年内中に横浜地裁に提訴する」と話している。

    =11月29日起稿

 

乾燥シーズンへ注意喚起 火災発生4市で減少

 大和、海老名、座間、綾瀬市の今年1月1日から10月31日までに発生した火災件数の累計は、前年同期比で4市ともに減少している。

 昨年まで5年連続で出火原因が「放火」・「放火の疑い」がトップだった大和市は、今年10月31日までに発生した火災31件のうち、最も多かったのはコンロからの出火6件だった。大和市消防本部では「火災件数が減少に転じた明確な要因は不明だが、市民の方々の防火意識が高まっていることの表れでは」と話す。

 海老名市消防本部は、前年同期比で12件減少について「オール電化の普及や社会的な背景として喫煙率の低下などが影響しているのでは」と分析。同市は昨年1年間で発生した29件の火災のうち、34・5%を占めた「建物火災」が減少しているという。

 4市の中で火災発生件数が最も減少した座間市消防本部は「火災予防運動による呼びかけが奏功したのでは」と話し、綾瀬市消防本部は、「ご自宅にある火災警報器の定期的な作動チェックを」と引き続き注意を呼びかける。

予防の意識を

 4市の消防本部では、空気が乾燥する冬から春に向けて警戒を強めており、「乾燥する時期が進むので放火対策として、自宅周辺に燃えやすい物を置かずに火災予防に努めてほしい」と協力を呼びかけている。

当時の少年工たち

県央4市歴史巡り 「台湾少年工」とのつながり

 今から81年前、太平洋戦争後期の1943年に旧日本海軍の軍需工場「高座海軍工廠」が建設された。首都防衛拠点の一つだった厚木飛行場(大和市・綾瀬市)の北側、現在の座間市東原付近に建設され、そこにはまだあどけなさが残る「台湾少年工」たちが働いていた。そんな県央4市ゆかりの歴史をひも解く。

徒然想 連載321 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

 今月は、夫れ門に件あり、空あり。件に非らざれば以て門を標すこと無く、空に非ざれば以て通致(つうち)すること無く、空に非ざれば以て通致すること無し。件は灰燼(かいじん)すべくも、空は焼くべからず、です。

 出典は、中国隋代、天台智顗(てんだいちぎ)『法華文句(ほっけもんぐ)』。

 意は、すべて門には門の形があり、その空間がある。形がなければ門であることを表せず、空間がなければ門であることを表すことができないし、空間がなければ門を通り抜けることはできない。門の形が焼けても、空間の働きは焼けない、ということです。

 ここでは門に喩えているが、全ての物事にこの道理は通じる。形は使い道に応じて自在に変わり、工夫の如何によって空間の取り方も変わるのです。

 優れた趣向や発想も、それを実現する形がなければ成就しない。表現された形はある程度は鑑賞に堪えるものとなるが、それまでのもの。一定の形から離れれば、意匠は自由に働き、次々に新しい形を生んでいくでしょう。文言にある、形は焼けても、空間は焼けないというのは、そういうことなのです。

 来る年が読者各位にとって、より佳き年でありますようお祈り申し上げます。

桃蹊庵主 合掌