多摩区・麻生区版【12月13日(金)号】
グループに分かれて討議する3校の中学生

生田地区社協 50回目の「語る会」 地域の課題 中学生が議論

 生田地区社会福祉協議会(社協/西尾信会長)の青少年福祉部が毎年主催してきた「中学生が語る会」が、12月6日の開催で50回の節目を迎えた。中学生が学校の枠を超え、社会福祉や青少年問題をテーマに真剣に話し合う場として地域の福祉教育の推進という大きな役割を果たしてきた。

 語る会は1976年にスタート。第1回は、生田中学と西生田中学の生徒14人が「中学生は何を考え行動するか」をテーマに主張を交わした。以来、地域の中学生を対象に毎年実施し、第13回からは枡形、生田、南生田の市立3中学の生徒が参加する現在の形で定着。コロナ禍のためオンラインで開催した2020年12月には、参加生徒の発案で、中学生によるメッセージ動画や横断幕、ポスターなどを医療関係者に贈るという派生的なプロジェクトも生まれ、翌年度には第2弾として介護や薬局、救急隊などにも対象を拡大。エールの輪を広げた。

放課後、どう過ごす

 今年度も3校の生徒が参加。生徒会や学級委員など各校の代表生徒約40人が多摩区役所生田出張所に集まった。今回のテーマは「『放課後の居場所UP!(アップデート)』地域見守りネットワーク」。国が進める部活動改革に伴い、放課後を有意義に活用して自分自身や社会をアップデートしようというねらいのもと、生徒は各校4、5人ずつ3グループ(以下G)に分かれた。第1Gは「居場所としての学校」、第2Gは「居場所としての地域!」、第3Gは「自分を高める居場所」について議論し、大矢浩司部長ら青少年福祉部のメンバーや校長、教員、PTA関係者らもアドバイザーとして話し合いの様子を見守った。

 1時間の討議を経て、生徒は各Gの意見を集約し全員の前で発表した。第1Gは4つの観点から考察。複数の部活に参加できる仕組みづくり、授業の一環で他校の生徒や地域と交流を持つなどのアイデアを出した。第2Gは雨の日でも遊べる場所やコミュニケーションが苦手な子が相談しやすい環境づくりを提唱。安全な地域にするため、街路灯の設置や遊具の確認を求める声もあがった。第3Gは、子ども食堂などでのボランティア活動を通じて人と関わりコミュニケーション能力を高める、3校合同でリーダー研修会を開く、といった意見を披露した。

 第1Gでは野口透弥(とうや)さん(枡形中2年)、第2Gでは山浦暉弓(てるゆみ)さん(生田中2年)が発表の司会を務め、それぞれ「学校によって視点が違って自分の視野が広がった」「他校の人の意見が参考になった」と振り返った。第2Gで書記を担った津島光来(ここ)さん(南生田中2年)は「他の地域について知る機会になり、自分の学校の生徒にも発信したいと思った」と感想を述べた。第3Gの司会をした秋庭百花(もか)さん(南生田中2年)は「好きなことや特技を授業で発表するという学校があり、自分の学校でもやってみたいと思った」と語った。

優良活動で全国表彰

 「語る会」による中学校と協働した地域での福祉教育の推進が評価され、同地区社協はこのほど、全国社協による「社会福祉協議会優良活動」に選ばれた。西尾会長は「学校が協力的に継続してきてくれたことが大きい。参加した中学生が『勉強になった』と感想を記してくれているのを見ると、地域の青少年の健全育成に貢献できていると感じる。これからもぜひ続けていきたい」と話した。また、10年以上にわたり事業を担当してきた大矢部長は「生徒たちが意見を言ってくれることが頼もしい。話し合うことで、社会に対して自分たちも何かができるんだ、という自信を生徒は持てている」と取り組みの意義を述べた。
写真奥左から、児童と歌う丸山さんと平本さん、丸山さんの夫の哲郎さん

麻生の歴史絵本に音楽を 金程小で児童参加型授業

 麻生区のまちづくりの歴史が描かれた絵本に音楽や踊りを付けるという授業が12月9日、金程小学校(芦刈竜哉校長)1、2年生を対象に行われた。提案者は絵本を作った平本一雄さんと、同校で音楽専科講師として勤務していた丸山博子さん。低学年にも絵本の内容に親しんでもらおうと企画された。

 題材になったのは、麻生区の歴史をまとめた絵本『丘のまちの物語〜知っておきたい麻生の歴史〜』。今春出版され、区内全小学5年生に配布されたり、書店にも並んだりと、広がりを見せている。

 今回は、低学年の児童にも、麻生区の歴史を知り、まちづくりに携わる意識を持ってもらおうと丸山さんが中心となり、企画を提案。内容を簡略化しながら歌やダンスを取り入れた参加型の授業を初めて行った。

 当日は1年生52人、2年生61人の前で絵本をスクリーンに映し、ピアノ演奏をバックに丸山さんが朗読。ストーリーに合わせて、子どもたちは当日教わったオリジナルソングやダンスを丸山さんらと共に披露した。児童は「昔とは変わったけれど、もっと良いまちができたと知った」「ダンスも歌も楽しく勉強になった」と笑顔を見せた。

 平本さんは「皆で緑を守って(麻生区の)まちづくりをしたことで、人が集まってきたことを理解してくれた。絵本を作った甲斐がある」と満足気。丸山さんは「児童参加型だったので、絵本の中に自らが入るような感覚だったと思う。これを機に、この絵本にもっと意識が向けばうれしい」と声を弾ませた。

本格運行から10周年を迎えた「あじさい号」の協議会会長を務める 坂尾 雅之さん 多摩区長尾在住 65歳

「私たちのバス」次代へ

 ○…丘陵地の長尾台地区で暮らす住民の足として走るコミュニティーバス「あじさい号」。今春、3代目の協議会会長に就き、運行主体の高橋商事、川崎市と連携しながら、利用者の声を拾いサービス向上に努める。本格運行から10周年を迎え「走り続けてこられたのは、バスを支えてくれた人たちがいるから」と感謝を述べる。「住民に使ってもらうのはもちろんだが、長尾の魅力を発信することで地域の外からも来てもらいたい」。利用者を増やすためにアイデアを練る。

 ○…長尾台自治会の理事として、あじさい号に関わり、協議会に入ったのは2019年。アンケート調査を行い、バスへの要望を聞いた。通勤や通学者も利用しやすいよう、早朝や夜間の増便も実現した。今夏は子どもの運賃を安くするキャンペーンを実施。「子どもと一緒に多くの人に出かけてもらう機会になった」と手応えを語る。

 ○…金融機関向けにATMなどの勘定系システムの構築から導入、維持保守まで、一貫したサポートをする仕事に長年従事している。自社だけでなく、他企業とも連携して粘り強く課題の解決に取り組んできた。「どうしたら、相手に喜んでもらえるか」。人のことを常に考え、行動していく。仕事で培った力は、協議会でも生きている。

 ○…結婚後、妻の実家を2世帯住宅とし長尾に移り住んだ。40年近く住む地の良さを聞けば「高台から都庁やスカイツリーなども見える。景色が本当に素晴らしい」と即答。「香港の100万ドルの夜景にだって、負けないよ」とにこり。「あとはやっぱり『私たちのバス』があることかな」。「今日はどこ行くの」と自然に会話が生まれるバスの車内。そんな地域住民主体の乗り物を次代へつないでいく。

ばら苑で行われた説明会

新ミュージアム基本計画 生田緑地に31年にも開設 12月27日まで意見募集中

 2019年の令和元年東日本台風で被災した「川崎市市民ミュージアム」の移転に関する「新たなミュージアムに関する基本計画案」がこのほどまとまり、開設地を生田緑地(多摩区)内に確定し、開設時期を最短で2031年としている。12月27日まで市民からの意見を募集している。

 基本計画案によれば、市がこれまで「候補地」としてきたミュージアムの移転先を、生田緑地を「開設地」として確定。その上で、ばら苑の駐車場への移転を想定した当初案から、老朽化が進むばら苑一帯をミュージアムと合わせて再整備する計画へと変更した。

 また開設時期は、管理運営に民間事業者のノウハウを活用する前提で算出した結果、事業者公募や事業設計を経て工事が始まる時期を最短でも29年度とし、施設が開館するのは最短で31年と想定している。

被災収蔵品の扱いは

 一方で19年の台風で被災した収蔵品約24万5千点のうち、修復が完了した作品は昨年12月末時点で約7万5千点。現在も修復作業が続いているが、これらの新たな施設での扱いについて、市の担当者は「展示が厳しいものは調査研究に生かしていく。まず修復を急ぎ、全ての収蔵品を安全に保管することが先決」とした。

 旧ミュージアムが残した課題の一つに「認知度不足」がある。被災翌年の20年に市が実施した市民アンケート(回答数1861人)では、「行ったことがある」の37・8%に対し、「知っているが行ったことがない」が32・7%、「知らない」は28・9%。6割以上が「行ったことがない」結果となった。

 生田緑地には、岡本太郎美術館や「かわさき宙と緑の科学館」などの人気施設がある。そのため基本計画案策定に向けた議論でも、ミュージアム開設に伴う「緑地全体の魅力向上」や「施設間の回遊性の向上」などの意見が集まった。

 市の担当者は「まず新たなミュージアムができることを知ってほしい。そして意見や要望を寄せてほしい」と訴える。基本計画案は各区役所や支所、出張所、各市民館、各図書館などで閲覧できる。意見(文書)の提出は、【1】電子メール【2】ファクス【3】郵送【4】市の市民文化振興室「新たなミュージアム準備担当」に持参のいずれか。詳細は市のサイトへ。問い合わせは市民文化振興室【電話】044・200・0918。

 12月14日(土)には川崎市総合自治会館(中原区)で説明会も開かれる。

生田小学校の下にある新広場

生田出張所 新広場の愛称募集 児童の5案を投票で

 生田出張所は、今年6月1日にオープンした「生田出張所新広場」の愛称を募集している。

 愛称は、多摩区内在住・在勤・在学の人の投票で決定する。候補は【1】生田っ子広場【2】生田緑いっぱい広場【3】HAPPY 生田っ子広場【4】緑と笑顔あふれる広場【5】緑いっぱいわくわく広場-の5つで、生田小学校の児童が考案した。

 投票は1月31日(金)午後5時までに専用フォーム(【URL】https://logoform.jp/f/NfE2C)か、同出張所、多摩区役所、多摩図書館、生田緑地、市緑化センター、多摩スポーツセンターに設置されている投票箱、郵送(〒214-0038多摩区生田7の16の1)、ファクス【FAX】044・934・8319で。愛称は2025年2月中旬以降に決定し、公表される予定。

 詳細は同出張所【電話】044・933・7111。

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ひきこもり一歩踏み出してみたら
ひきこもり一歩踏み出してみたら
1月11日 無料市民講演会
市民講演会「ひきこもりと社会をつなぐ 一歩踏み出してみたら見えてきた景色」が1月11日(土)、川崎市総合自治会館ホール(中原区小杉町3の600コスギサードアヴェ... (続きを読む)
ポスターを持つ富山実行委員長(中央)と実行委員ら=事務局提供

川崎・しんゆり芸術祭 芸術でつなぐ「昭和」の彩り 記者会見で意義語る

 新百合ヶ丘駅周辺を会場に、毎春開催されている「川崎・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)」の記者発表会が11月27日、川崎市役所で行われた。

 多くの芸術系大学・団体が拠点を構える麻生区の立地を生かし、2009年から行われてきた芸術の祭典。来年は、4月6日(日)から5月11日(日)までの約1カ月間、各拠点で30演目40公演が行われる予定だ。

 「昭和100年」となる来年のテーマは「今、生きる昭和」。新たに加わるフラメンコをはじめ、昭和歌謡や、映画『東京オリンピック』の上映など、さまざまなプログラムが用意される。

 記者会見では、同祭実行委員や出演者の古海行子さんが登壇。富山省吾同祭実行委員会委員長は概要や見どころに加え、「昭和」という、「破壊と創造の時代」を振り返ることの意義を語った。

物価高で人気上昇中の「コアレックス」のトイレットペーパー

今年度のふるさと納税 川崎市 寄付受け入れ好調 市税減収は止まらず

 ふるさと納税の寄付増額にむけた川崎市の取り組みが、成果を出しつつある。今年4月以降、加入ポータルサイトや返礼品を増やした結果、寄付受け入れ額が順調に伸びている。一方でふるさと納税制度による市税の減収に歯止めがかからず、2024年度は136億円が見込まれるという。

 今年4月、記者会見で福田紀彦市長は「市政への影響は深刻。本格的に取り組み、流出分を少しでも取り返したい」と述べ、「税収奪還」に向けた決意表明をした。あれから約8カ月。全庁的な取り組みの結果、寄付受け入れ額は順調に伸びているという。

 市は今年度の寄付受け入れ額を17億円と見込んでいる。今年4月から10月末までの受け入れ額は約5億4千万円。昨年同時期比で1億円増だが、市の担当者は「去年の特殊事情を差し引けば、増え幅はもっと大きい可能性がある」と語る。昨年10月に制度改正があり、「返礼品が値上がりするのでは」との憶測から「駆け込み需要」が膨らんだ経緯がある。

 一見、見込み額達成は難しいように見えるが、ふるさと納税の利用は全体の約7割が10月から12月に集中する。控除の対象となるには年末までに寄付する必要があるためだ。市の担当者は「試算では、見込み額に近い金額を達成できるのでは」と期待感を口にする。

 市長の「決意表明」後、市はポータルサイトを3から11に増やし人気の「4大サイト」も網羅した。返礼品目も400から約700に急増。市内に拠点を置く多くの企業から「協力したい」との申し出があり、市としても、「1業者20品目まで、寄付上限200万円」としていた出品の枠を撤廃した。中国の家電メーカー「ハイセンス」の日本法人「ハイセンスジャパン」(幸区)は、テレビや冷蔵庫などの「白物家電」を新規に返礼品に。製造は中国だが企画や設計を日本で行うため、「地場産品」として返礼品にできる仕組みを利用した。充電関連製品が人気の「アンカー・ジャパン」(東京都)も、川崎フロンターレとのコラボ商品などが返礼品として採用された。

 一方で、ふるさと納税制度による市税の減収傾向は続き、24年度は136億円が見込まれる。この減収分は、ふるさと納税で市民が控除を受けることで生じる市税減収額。単純計算では、1人約9000円を市外に納税している状態だ。

 市は市民が寄付できる事業指定型のふるさと納税の選択肢を拡充し、公式サイトでも「あなたも川崎市をサポートできます!」とアピール。23年度は4万件以上、16億円を超える寄付があった。担当者はこう語る。「母校の改修や地域の福祉など、使い道を選べ、ちゃんと控除も受けられる。こちらの制度も、ぜひ知っていただきたい」

フナ2千匹を放流 親子ら60人 多摩川へ

 多摩区の二ヶ領宿河原堰近くの多摩川にヘラブナを放流する催しが11月30日に行われた=写真。

 かわさき水辺の楽校が川崎河川漁業組合の協力を得て実施した。当日は親子ら約60人が参加、約1千kg・2千匹を川へ。その後は、たき火でサツマイモを焼くなどの体験会もあった。

指導を受ける児童=麻生区提供

サッカーで社会を明るく 川崎Fが協力 選手も参加

 「社会を明るくする運動 フロンターレと築く明るい麻生区少年サッカー教室」が11月30日、川崎フロンターレ麻生グラウンドで開催された。

 犯罪や非行を防止し、更生を地域で支えようと法務省が進める運動。麻生区保護司会を中心に、民生委員・児童委員協議会などで構成される麻生区推進委員会が主催し、神奈川県推進委員会が共催した。

 当日は区内の小学1、2年生54人が参加。同チームのコーチから指導を受けた。途中、選手10人が飛び入りで加わると、子どもたちは驚きながらも共にミニゲームを満喫。その後、サイン会や、グッズがもらえるじゃんけん大会が行われ盛り上がりを見せた。

デュオM&M 盛り上げ続け20回 クリスマスソング披露

 多摩区で美容室杏里(長尾)を営む蓮見正道さんとギタリスト・高橋マコトさんのデュオ「M&M」が12月1日、宿河原の「ポトス」で恒例のライブを行った=写真。

 宿河原を盛り上げたいとの思いで始まったライブも20回目。ライブにはファンら約20人が集まった。「クリスマスバージョン」と銘打った今回は『ママがサンタにキスをした』『ジングルベル』『きよしこの夜』など16曲を披露した。

 川崎市が市制100周年であることを記念し、川崎市民の歌『好きです かわさき 愛の街』を来場者と合唱する場面もあり、盛り上がりを見せた。蓮見さんは「来年も音楽でまちを元気にしたい」と述べた。次回は来年4月を予定している。

消火栓に吸管を接続する団員=署提供

麻生消防団 「団員のみでの操作」目指し 消火栓訓練を初実施

 麻生消防団(碓井純団長)は11月24日、川崎市消防訓練センターで麻生消防署の指導のもと、消火栓を使用した訓練を初めて実施した。

 当日は約70人の団員が参加。消火栓への吸管の接続や放水訓練が行われた。担当者は「麻生区というまちを自分たちで守るという強い意識を感じとることができた。今後も継続して訓練を行い、団員の能力、組織力向上につなげていきたい」と意気込みを見せた。

 碓井団長は「大災害があった時には団員だけで活動しなくてはいけない。よい訓練だったが、今回全団員が参加できたわけではない。最低でも一人一回は訓練に参加できるよう、今後も継続的に行っていきたい」と展望を語った。

大型災害に備え

 かつては消防団員だけでも操作ができていたものの、濁水トラブルなどから中止に。市内でも操作が制限されている消防団が多いという。

 しかし、大地震の発災が危惧されている昨今、同署は公設消防だけでは有事の際に対応しきれないことを懸念。今回、消防団員だけでも消火活動に従事できる状態を目指し、訓練が行われた。同署の担当者は「地域の実情を熟知し、機動力の高い消防団が、現場に先に到着する可能性も高い。訓練は重要」と意図を語った。

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式典であいさつする坂尾会長

あじさい号 本格運行から10周年 記念式典に60人

 多摩区の長尾台地区を走るコミュニティーバス「あじさい号」が12月に本格運行から10周年を迎えた。記念式典が12月7日、長尾会館で行われ、関係者ら約60人が節目を祝った。

 丘陵地で公共交通の利用が不便だった同地区で約7年のバス導入を目指す住民運動を経て、2014年12月に本格運行を開始した。運行事業者である高橋商事と川崎市、あじさい号協議会(坂尾雅之会長)=人物風土記で紹介=の3者で運営し、同地区と登戸駅、久地駅を結んでいる。

 坂尾会長は「あじさい号をこれからますます、維持、向上、発展させていきたい」と話した。多摩区の佐藤直樹区長は「今後の高齢化社会を考えると、地域の皆さまが主体となるあじさい号は、支え合いの好事例。多摩区の他地域にも発展すると良い」と述べた。

 バスの運行を支える高橋商事と妙楽寺、ひばり保育園、小林設備工業に協議会から感謝状が贈られた。また川崎市は長年の運行への尽力を称え、表彰状を協議会に贈った。協議会の初代会長を務めた児井正臣さんが、あじさい号の歩みを紹介したほか、東海大学建築都市学部の梶田佳孝教授が近年のコミュニティー交通の動向を伝えた。

ゴジラと祝う市制100周年 麻生市民館 2月2日

 「あさおの川崎100周年祭」でゴジラとコラボした企画が行われる。

 川崎市内でロケが行われた『シン・ゴジラ』。また、平成『ゴジラ』シリーズの特技監督として知られる川北紘一さんは麻生区王禅寺に長く住んでいた。そんな縁を踏まえ、ゴジラをテーマに市制100周年を祝う。

 麻生市民館ホールで2月2日(日)、午後1時から2時は『SF交響ファンタジー(ゴジラのテーマあり)』などを披露するコンサート。4時からは映画『ゴジラVSビオランテ』上映など。12月20日(金)までに要申込み(定員あり)。申込みは新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアムウェブサイト【URL】https://inspire-hub-shinyuri.com/kawasaki100/13224.html。(問)麻生区企画課【電話】044・965・5112
表彰式に参加した児童ら

税の必要性、標語に 小中学生20人が表彰

 麻生区と多摩区の小中学生を対象にした「税の標語」の表彰式が12月5日、川崎西税務署で行われた。応募総数1636件の中から、入賞者25人が表彰された。

 主催は、消費税の適正申告をPRする川崎西間税会(伊藤久史会長)。次世代を担う子どもたちに、税金の在り方、納税の義務など、税を身近に感じてもらうための租税教育の一環として、毎年実施しており、今回で10回目。両区から作品を募った結果、今年は小学校から1023点、中学校から613点の応募があった。

 神奈川県間税会連合会神奈川県議会議長賞には、本多結葉さん(金程中3年)の「第一歩 身近な納税 消費税」が選出。設楽和馬さん(中野島小6年)は「当たり前 税のおかげで 出来ている」の作品で川崎西税務署長賞、はるひ野小6年の佐藤鈴さんが「税金で あかりがともる すてきなみらい」の作品で川崎市長賞を受賞した。

 伊藤会長は「今年は中学生の応募が増え、裾野が広がっていると感じた」と振り返り、「税の使い道や必要性について、短い言葉に詰め込んでくれた。普段の生活の中で感じた税の大切さを、普段の言葉を使って自由に表現してくれ、読み応えがあった」と喜びを語った。

同施設で以前行われた点字体験教室の様子

点字通じ障害理解深める 授産学園で連続講座

 障害者支援施設の川崎授産学園(麻生区細山)が主催する全6回の点字入門講座が、2月から同施設で行われる。

 視覚障害者に対する理解増進を目的に、点字の学習や当事者による講演会などを実施する。

 日時は2月3日から3月17日までの毎週月曜日、午前10時から正午(2月24日(祝)は除く)。参加費は無料(テキスト代、点字器代は実費)。

 定員は10人。申込みは「点字入門講座申込」と題し、氏名(ふりがな)、住所、電話番号、点字器の色(橙、ピンク、緑、青、グレー)を記載し、1月21日(火)までに【FAX】044・954・6463、【メール】entry@seiwa-gakuen.jp。駐車場がないため公共交通機関での来場を。(問)同施設【電話】044・954・5011
来場者に写真を紹介するメンバー=昨年

新年の幕開け写真で飾る 1月5日から 麻生市民館で

 市民サークル「あさお写遊会」による写真展が1月5日(日)から8日(水)まで、麻生市民館ギャラリーで開催される。入場無料。午前10時から午後5時まで(初日は午後1時から)。

 麻生区文化協会美術工芸部のメンバーを中心に発足し、「写真を気ままに楽しむ遊び心と好奇心のかたち」をモットーに活動する同会。

 期間中は同会のメンバー11人の作品が3点ずつ、計33点が展示される。同会の小田島寛代表は「今回も国内外でとらえた美しい季節の風景や街並みを写真で紹介するのでぜひ来場を」と呼びかけた。問い合わせは同サークル事務局【電話】044・951・2817。

七福神を巡る 多摩区観光協会ツアー

 多摩区観光協会は1月7日(火)、「新春の武州稲毛七福神めぐり」を行う。参加者を募集中。

 午前9時30分から午後3時30分頃。多摩区・麻生区の6寺に祀られている七福神を巡る。定員25人、申し込み先着順。参加費300円。小雨決行。申し込みは12月24日(火)午前10時以降、協会事務局(多摩区地域振興課)を訪れるか、【電話】044・935・3132、【FAX】044・935・3391。詳細は事務局。

地域デビューを応援 シニア講座 受講者募集

 麻生区が主催する「目指せ!アクティブシニア講座」が1月から、麻生市民交流館やまゆりで開催される。12月20日(金)まで受講生を募集中。

 仕事や子育てを終えた人や、地元での仲間探しをしている人達に向けて、地域での活動に取り組めるようサポートする同講座。グループワークや地域活動に勤しむ講師によるパネルディスカッションなどが行われる。

 開催は1月11日、18日、25日、2月1日、8日(全て土曜日)。午前10時から正午。定員は25人で応募者多数の場合は抽選。申込みは同館などにある受講応募用紙に必要事項を記入し同館【FAX】044・951・6467、もしくは直接。(問)【電話】044・951・6321
鐘楼堂と溝江住職

除夜の鐘、妙楽寺で 12月16日から整理券配布

 「あじさい寺」として知られる多摩区長尾の妙楽寺(溝江光運住職)は12月16日(月)から、大晦日「除夜の鐘」の整理券を事前配布する。先着108組(1組4人まで)。定員になり次第終了。

 例年鐘をつくための行列ができる同寺では、事前配布の整理券方式を導入。大晦日は午後11時30分から翌午前1時まで、鐘楼堂前で整理券を持った人のみ受け付け、番号に関係なく順次案内する。参加者には記念品として干支絵馬が贈られる。溝江住職は「ご家族や友人と、平穏無事を願って鐘をつきましょう」と話している。

 整理券配布は同寺で直接受付、午前10時から午後4時まで。電話での申し込みは不可。問い合わせは同寺【電話】044・922・3653。

第10回最優秀賞作品=区提供

麻生の魅力、パチリ 観光写真コン 作品募集

 麻生区と麻生観光協会は1月31日(金)まで、第11回「麻生区観光写真コンクール」の作品を募集している。

 「みつけよう 素敵な麻生」をコンセプトに、麻生区の魅力を写真を通じて再発見し、新たな観光スポットを発掘することを目的として、隔年で開催している。

 今回のテーマは「魅力いっぱい 麻生のまち」。自然や史跡、街並みや施設、伝統行事など魅力ある麻生区の多彩な顔を紹介したもので、2019年以降に撮影された未発表作品が対象。フィルム、デジタル、携帯電話・スマートフォンいずれも可。1人3点まで、組写真は不可。一般と児童・生徒の部があり、最優秀賞、優秀賞ほか市制100周年記念賞も。

 応募はメール、郵送、窓口。詳細はコンクールの公式ウェブサイトで確認を。2月に審査会を予定。問い合わせは麻生観光協会事務局(区地域振興課内)【電話】044・965・5113。