大和版【12月27日(金)号】
道幅が広くなった病院前の道路

南大和病院 道路ひろげ安全に 10年越しの悲願結実

 南大和病院(茅野修史院長/下和田)は12月7日、同院西側を南北に走る「久田山谷線」の道路拡幅工事が完了したことを受けて「拡幅開通式」を開催した。古谷田力市長をはじめ地域の自治体関係者や地域住民らが参列した。

 今回工事が行われたのは、同院入口前から藤沢街道(国道467号)に続く約200mの道路。ここは道路幅が約4mで車のすれ違いが難しく、救急車両が足止めされることもあった。通勤、通学時間帯は近隣の児童生徒らも多く通り、車の交通量も多い道で、交通事故のリスクが懸念されていた。

 こうした背景から、同院が10年ほど前から、市や地主らと協議を重ねて独自に拡幅工事の準備を進めてきた。2024年3月には土地の売買契約や農地転用許可の取得などが完了。同年7月から工事を開始した。11月末に完了し道路幅は約6mとなった。歩行者エリアは1・5mほど確保され、色分けと反射材付ポールも設置。歩行者と車双方の安全を図ったという。車道幅は4・5mほどあり、車両のすれ違いもスムーズになった。

 工事が行われた道路そばの交差点で交通安全ボランティアを行う工藤直美さん(64)は「子どもたちが安全に学校に行けるようになって良かった」と話していた。

 茅野院長は「この道路拡幅工事は長年の悲願であり、地域の人たちの安全を守りながら、同院へのアクセスを向上させる重要なプロジェクトだった。これからも地域に根差した医療を提供していく」と語った。

利用者を笑顔で出迎える「たすけあい協議会」のメンバーたち(後列右が沓掛センター長)

南林間地区たすけあいセンター 利用者1.4万人突破 「次は2万の大台へ」

 南林間駅西口すぐにある「南林間地区たすけあいセンター」(沓掛大乗センター長)の利用者数が18日午後2時、累計1万4千人を突破したことが分かった。同センターは、地域に暮らす高齢者の支援を行う「大和市南林間地区たすけあい協議会」の拠点で、健康麻雀や健康測定などが行われ、高齢者の憩いの場となっている。

 南林間地区たすけあいセンターは、南林間駅西口から徒歩2分にある2階建ての建物を活用して運営されている。毎週月・水・金曜日の午前10時から午後3時、たすけあい協議会の会員らが常駐し、訪れた人たちを温かく迎える。建物の2階には麻雀卓が設置され、活動日は、早朝から対局を楽しむ高齢者たちでにぎわいをみせている。

 同センターは、介護保険事業の生活支援体制整備事業に位置付けられる施設として、2017年6月にオープンした。

 健康麻雀や健康測定のほか、これまで「スマホ教室」が開かれるなど、手や頭を使う趣向を凝らした企画で、高齢者の健康増進に寄与してきた。

 オープンから5年半後の22年12月、累計の利用者が1万人を突破した。それから丸2年が経った今月18日に1万4千人を超えた。

 同センターによると、年間の利用者数は微増傾向にある。「一人暮らしの方も増えていると聞く。地域に暮らす人たちが『ふと立ち寄りたい』と思えるような場所を目指して、これからもさらに盛り立てていきたい」と沓掛センター長。市内でも高齢化が進む中、「地域のニーズに応えながら、今度は2万人の大台を目標にメンバーたちと頑張っていきたい」と話す。

有志を募る

 同センターを拠点とするたすけあい協議会では、主に高齢者の生活支援を行うボランティアが今年11月末時点で175人登録されている。40〜50代の現役世代から70代のシニア層まで幅広く、高齢者支援の件数は17年6月から11月末までに7110件を数える。

 少子化・人口減少が進む中、高齢者が高齢者をサポートする必要性は高まる一方だ。沓掛センター長は「ぜひ20〜30代の世代の方たちにも生活支援ボランティアとして力を貸していただきたい」と呼びかけている。

 ボランティアに関する問い合わせは同協議会【電話】046・206・5310へ。

12月9日に行われた「クリスマス会」の開催にむけ尽力した 池田 十吾(そうご)さん 南林間在住 77歳

子どもに夢のきっかけを

 ○…「地域家族しんちゃんハウス」に通う子どもたちにクリスマスプレゼントになればと、コンサート開催に協力した。約60人の子どもたちが、プロの歌声や演奏を楽しそうに聴いていた。「地域に貢献することができたら」との思いから自身もサンタ姿で参加。「子どもたちの笑顔を間近で見ることができてうれしい」。イベントを機に「夢を持つきっかけになってもらえたら」と期待を寄せる。

 ○…熊本県五木村の出身。小学生のころから歴史が好きで偉人伝をよく読んでいた。特にジョージ・ワシントンや伊藤博文などに思いを馳せた。「時代を築いた人にとても憧れた」。部活動や生徒会、大学ではトップ成績を収めるなど文武両道を体現していた。大学卒業後は国際政治史の研究者の道に進んだ。日米首脳会談に同席することもあった。「夢のような体験だった」と振り返る。

 ○…結婚を機に34歳で大和市に移り住んだ。コロナ禍の前には50以上の国と地域を巡った。お気に入りは留学や仕事で訪れた米国ワシントン。「綺麗な街並みが広がり、秋には日本とは違った紅葉を楽しめる」とその魅力を語る。来年は車でアメリカ一周を計画している。長女が孫を連れて遊びに来るのも楽しみの一つで「何でも買ってあげてしまい、娘によく怒られる」と苦笑い。

 ○…子どもたちには「スポーツや音楽などたくさんの文化に触れて夢を持ってほしい」と考える。さらに夢を叶える機会を提供できるのが「自分の役目」と考える。厳しい時代の中、自分が進学し夢を叶えられたのは周りの人たちや制度のおかげと感謝を忘れない。「今の子どもたちにも、夢をつかんでもらうための協力をしていきたい」とこれからの活動にも前向きだ。

花粉を飛散する雄花の着花状況(南足柄市大雄町 令和6年11月11日撮影・県提供)

スギ花粉、例年より「多い」 県予測、ヒノキ「平年並み」

 神奈川県はこのほど、2025年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散量予測を発表した。これによると、スギ花粉は例年より多く、ヒノキは例年並みになる見通し。

 スギ花粉の調査は今回が28回目で、24年11月に県内30か所で実施された。ヒノキ花粉は13回目の調査で、12月に40か所の林で行われた。いずれも花粉が飛散する雄花の着花状況を調べて数値化し、過去のデータと比較して飛散量を予測した。

 県が発表した調査結果によると、スギは24年の数値と過去28年間の平均値をいずれも上回り、過去5番目に高い値だった。ヒノキは、24年の数値を下回り過去13年間の平均値に近い値だった。

 スギもヒノキも夏が猛暑だと雄花の着花量が多くなる傾向で、前年が多いと翌年は減る傾向。スギの着花量は24年の7月と8月の記録的な猛暑の影響と23年の着花量が少なかったことによるもので、ヒノキは23年に多く着花した影響を受けたとみられる。 

 スギ花粉は2月中旬から4月上旬まで、ヒノキ花粉は3月下旬から4月中旬ごろまで飛散する。スギ花粉症患者の7〜8割がヒノキ花粉にも陽性反応を示すといわれる。

 今春の飛散量は、1月以降、自然環境保全センター研究連携課のホームページで公開される。

 

 

クリスマス会の様子=提供

プロの音色を楽しむ コンサートに約60人

 NPO法人地域家族しんちゃんハウス(館合みち子理事長)で12月9日、クリスマス会が開かれた。同所に通う子どもたち約60人が、プロの音楽家による演奏に耳を傾けていた。

 これは南林間在住の池田十吾さん(=人物風土記で紹介)の寄付により実施された。池田さんは「笑顔が見られて良かった」と話していた。

公共工事やり直し 前市長らを年内に提訴 賛成多数で可決

 前市長らによる公共工事のやり直しによる損害賠償金の支払いを巡り大和市は13日、市議会の本会議に追加議案を上程、賛成多数で同日可決された。市は年内に横浜地裁に訴状を提出する。

 市は大木哲前市長、井上昇前副市長に対し損害賠償請求の督促状を送付していたが、期限までに支払いがなかった。

 市では訴状提出の準備を急ぐため、市議会の了承を得て同日、追加議案を上程。委員会付託を省略し、定例会最終日を待たずに採決が行われた。

 大木氏に対し、ポラリス(中央林間)に併設する星の子ひろば、大和ゆとりの森(福田)の工事やり直しに係る損害賠償金、これら2施設の外部調査費など2187万9118円を請求する。高座渋谷駅前複合ビルIKOZA(渋谷)の損害賠償金など266万511円は、大木氏と井上氏に連帯して求める。支払日までに発生する遅延損害金もあわせて請求する。

=12月20日起稿

シリウス2階にあるイベント観光協会事務局

イベント観光協会 事務局長を公募 15年ぶり民間から登用へ

 大和市は、18日から「市イベント観光協会」事務局長の公募を始めた。来年1月22日(水)まで。市イベント観光課によると公募は15年ぶり。

 任期は2025年4月1日〜26年3月31日までの1年間。勤務地は、シリウス2階の同協会事務局で、週5日午前8時30分〜午後5時15分。年収はおよそ400万円(社会保険あり)。

 応募資格に「新しい発想と熱意で大和の観光を盛り上げる意欲のある人」、「フィルムコミッション事業を推進できる人」を挙げ、普通自動車免許を取得していることが条件となる。年齢や性別、居住地は問わない。

 履歴書、職務経歴書に加え、「フィルムコミッションを活用したシティセールス」・「大和の特徴を活かした新しいイベント、観光企画」・「アニメやマンガ、ゲーム等のコンテンツを活用したイベント」の中から1題を選び、A4用紙2枚程度で企画書を提出する。

 大和市では01年に「市観光協会」が設立された。市職員OBらを事務局長に起用してきたが、10年に元女優の星野俊江さんを公募により起用。翌年には協会の名称も「市イベント観光協会」に改称した。

 民間人の起用は星野さん以来、3人目となる。同課担当者は「観光地が少ないと言われることもある大和をアイデアや発想力で盛り上げていただきたい」と話している。

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