秦野版【2月21日(金)号】
マンホール内で点検作業を行う市職員=市上下水道局提供

秦野市 下水道管「異常なし」 埼玉の事故受け、緊急点検

 埼玉県八潮市で1月28日に発生した、下水道管の破損に起因すると考えられる道路陥没事故。同事故の発生を受け秦野市は1月31日から2月5日、公共下水道管の緊急点検を実施。点検の結果「直ちに補修が必要となる異常がない」ことが確認された。

 突如道路が陥没した埼玉県八潮市の事故。走行中のトラックが巻きこまれるとともに、周辺住民の避難、下水道使用の自粛の要請が発生するなど、大きな災害となっている。

 この状況を受け国は、都道府県に対し下水道管の緊急点検の指示を行った。点検の対象となったのは晴天時1日最大処理量30万㎥以上の下水処理施設に接続する、管口径2m以上の下水道管。秦野市内には対象の設備はないが、市は独自に緊急点検を実施した。

 室川橋から浄水管理センターまでの管口径2mの下水道管(約0・5Km)では、路面状況のほか、マンホール内から目視で内面状況や堆積物・汚水状況を点検。平沢西交差点から室川橋までの管口径1m以上2m未満の下水道管(約5・6Km)については路面状況の目視点検が行われ、いずれも直ちに補修が必要となる異常がないことが確認された。市上下水道局下水道施設課の担当者は「腐食環境下となるマンホールポンプなどは、法令に基づき5年に1回点検を実施しています。また、小さい管に関しては、管の中に管を造る更生工事を施すなど、必要な箇所の設備の更新に努めています」と話す。

完成した貯水タンクの前で記念撮影をする関係者ら

秦野中RC・名水RC 貯水タンクで"未来"つなぐ フィリピンで完成式

 秦野中ロータリークラブ(小巻慎吾会長)と秦野名水ロータリークラブ(大屋富茂会長・以下RC)が昨年から実施してきたフィリピン・カダヤカン村での水支援事業。このほど貯水タンクが完成し、2月9日には完成式が現地で行われた。

 この水支援事業は、2018年に中RCが現地のメトロバギューRCと合同で貯水タンクを設置したことが始まり。村から約6Km離れた場所にある水源から水を引き、貯水タンク2基を設置したほか、継続できるよう設置後の運営体制の仕組み作りなども行った。その成果もあり、現在に至るまで同村では水が安定的に供給されているという。

 しかし、隣接する地域では非衛生的な水での生活が続いていたため、今回、貯水タンクを1基増設することに。日本からは中RCに加え、名水RCが参加したほか、現地からはクリエイティブバギューRCとメトロバギューRCが協力し、4RC合同で支援を実施した。

 このほど、貯水タンクが完成したため、中RCから小巻会長ら6人と名水RCから大屋会長が2月8日から10日にかけてフィリピンを訪問。完成式には現地の市長も参加した。また、式典後には子どもたちへ折り畳み傘、ボールペン、歯ブラシの贈呈も行った。子どもたちの中には、前回の支援のことを覚えている子もいたほか、現地のテレビのニュースに取り上げられるなど大歓迎を受けたという。

 前回の支援から6年経ち、中RCの小巻会長は、「この6年間、村の住民が自ら力を合わせて貯水タンクを維持し、自然災害も乗り越えてきた。安全な水で暮らすことで、生活の質の向上、地域経済も豊かになった事実を今回自分たちの目で、肌で実感しました」とコメント。「子どもたちの瞳の中に、未来が見えたと確信しました。世界の中で人種、信条、文化の壁をこえて、奉仕することの大切さを、この秦野の地から発信できたことが嬉しい」と話した。

 また、「マニラから8時間かけ、初めて現地に行くことができました。完成式で村の人や子どもたちの笑顔に接し、この水支援事業に参加させていただき大きな感銘を受けました」と名水RCの大屋会長は語っていた。

2024年度神奈川県優秀授業実践教員表彰・文部科学大臣優秀教職員表彰を受賞した 岩本 光司さん 東中学校勤務 41歳

新聞活用で深い学びを

 ○…東中学校に勤務する社会科教諭。新聞を教材として活用するNIEに2021年度から取り組み、社会科の授業を中心に新聞を活用。生徒の興味・関心を引き出し、主体的・対話的で深い学びを目指す姿勢が評価された。「NIEから新聞の面白さを知りました。生徒にも魅力や良さが伝わればという気持ちで取り組んでいます」。自身が感じる楽しさが、生徒にも伝わっているのかもしれない。

 ○…前任校の西中学校で、県のNIE推進協議会への参加打診を受けたことがきっかけで新聞を活用した授業を開始。「正直私で良いのかなと思いました」と振り返る。しかし、最初の授業で生徒に新聞を渡すと、予想以上の好感触を得られた。「新聞離れが叫ばれていますが、教科書から離れた授業に確かな可能性を感じました」

 ○…小田原市出身。「勉強は好きではなかった」と苦笑いするが、大学で出会った教授から学ぶ楽しさを教わり教職を志した。秦野市で採用されて、現在10年目。「先輩方の助けがあり、ここまで来れている。秦野に教育で恩返ししたい」。柔和な笑顔の中に、確かな情熱を感じさせる。趣味は各地への旅行。「日本の歴史の要所など実際に行くことで勉強にもなる」。プライベートでも”先生”としての一面は忘れない。

 ○…授業の導入で新聞を活用するだけでなく、新聞の一部を壁に貼って生徒が記事を見られるようにするなどの工夫もしている。昨年から持ち上がりで、現在は2年3組の担任。年々、生徒が新聞への興味を深めていると実感している。「このまま3年生も担当できたら、メディアリテラシーなど発展的な内容もやりたい」。NIEでどこまでできるか、挑戦は尽きない。

文化・スポーツ活躍者を称え 24年度教育長表彰

 2024年度秦野市教育委員会教育長表彰式がこのほど、メタックス体育館はだの(総合体育館)で行われた=写真。文化・スポーツなど、特定の分野で活躍した小中学生や高校生などを表彰するもの。今年度は33人、7団体が表彰された。表彰者・団体は次の通り。

 ■個人の部(敬称略・一部非公開)

 諸田和真(南中1年)、川瀬大志(本町中2年)、井上和奏(秦野高1年)、熊澤巧(本町中2年)、諸星友紀(西小6年)、森川涼陽(末広小3年)、飯塚梨希(上小2年)、宇佐美朝子(堀川小1年)、工藤颯太(本町中2年)、安藤一(本町小6年)、崎山小雪(南が丘小3年)、藤村友(堀川小5年)、柴崎心希(大根中2年)、滝口晴之(北小5年)、金園陽太(本町小6年)、露木結心(東小3年)、栗山亮政(南小3年)、持田葵美(南小2年)、嶋中心優(相洋中3年)、広田優汰(南中3年)、矢野仁太(南が丘中2年)、矢野葵花(南が丘小6年)、藤野穣生(南中2年)、小池空碧(東中1年)、綴木勇太(南が丘小6年)、渡邉心葉(鶴巻小6年)、関野琴梨(南小6年)、岩本八曇(渋沢小5年)、宮内琴羽(鶴巻小6年)、小川織羽(南小4年)

 ■団体の部

 西湘Future(女子硬式野球)、みかさやまフレンず(競技かるた)、秦野フレンドリークラブ女子チーム・男子チーム(ソフトテニス)、KJr.(バスケットボール)、HADANO EARTH男子チーム・女子チーム(バスケットボール)

古墳で楽しむヨガ 3月1日から参加募集

 桜土手古墳公園(秦野市堀山下380の3)で3月29日(土)、ヨガ教室が行われる。

 古代の息吹を感じながら、心身ともにリラックスできるようにと企画された教室。開催時間は午前10時から11時半。雨天中止。講師は理学療法士ヨガインストラクターの山内葵氏が務める。参加費無料。ヨガマット(レンタル可)・タオル・飲み物持参。申し込み受け付けは3月1日(土)から。定員15人(先着順)。

 問い合わせは、はだの歴史博物館【電話】0463・87・5542へ。

展示会のチラシ

八重桜祭り&学習展 3月1日 渋沢公民館

 渋沢小・中学校区「八重桜祭り&学習展」が3月1日(土)、渋沢公民館(渋沢上2の9の1)で行われる。主催は渋沢小・中学校運営協議会。時間は午前10時から午後3時、入場無料。

 今年で3年目となる同展。渋沢小・中学校の児童・生徒の活動発表のほか、地元の商店や団体なども展示・販売を行う。

 内容は次の通り(カッコ内は発表者など)。

 【八重桜祭り】

 ▽八重桜をテーマにした展示(しぶさわこども園)▽夏休み絵画・作文作品(渋沢小)▽夏休みレポート「八重桜」(渋沢中)▽八重桜マカロン販売(クラベリーナ)▽八重桜漬け販売(千村若竹会)▽八重桜手芸品販売(卒業生)▽アイシングクッキー教室(FFC・千村若竹会)▽ジョイント八重桜模型展示(FFC)▽八重桜・昔の渋沢の町並み写真コンテスト

 【学習展】

 ▽八重桜すきすき大作戦(渋沢小5年1組)▽八重桜について(同5年2組)▽秦野について(同5年4組)▽ふれあいの里について(同6年2組)▽短歌(渋沢中2年国語)▽レポート(同3年社会)▽POP(同3年国語)▽生徒作品(同なでしこ級)▽美術作品(同美術部)

金メダリストに学ぶ柔道 3月15日 参加募集

 オリンピック柔道男子メダリストであるウルフ・アロン氏による「ミズノビクトリークリニック」が3月15日(土)、メタックス体育館はだの(総合体育館)第二武道場で行われる。

 同体育館の指定管理者であるミズノグループが主催するこのクリニック。今回は柔道男子100kg級で東京五輪では金メダル、パリ五輪では銀メダルを獲得したウルフ氏を講師に招く。

 対象は、小学1〜5年生が午前9時半〜10時半、小学6年生〜中学生が午前10時50分〜11時50分の2回開催。参加費は1人1100円で、各回定員は先着20人。

 クリニックでは、日頃は聞くことができない練習方法や試合でのエピソードなどが聞けるほか、ウルフ氏と一緒に練習することで、トップアスリートの技術を肌で感じる体験ができる。

 申し込みは同体育館ホームページの申し込みフォームから、または【電話】0463・84・3333へ。

WEB特設ページのトップ画面

秦野市 WEBで桜情報を発信 4月30日まで

 秦野市は2月1日から市内の桜情報を発信するWEB特設ページ「秦野さくら2025」(ご近所情報サイトRareA内)を公開した。

 特設ページでは「桜のまち秦野」の情報を市内外に広く発信。毎年人気の定点観測(平和橋のおかめ桜・カルチャーパークのソメイヨシノ・蓑毛の淡墨桜)のほか、絶景&穴場スポットや徒歩・車でめぐる桜コースなどを紹介している。花見時に役立つ駐車場情報や、2月の河津桜から始まり10月の十月桜・冬桜までほぼ1年を通してみられる秦野の桜を紹介した「桜カレンダー」も必見。市内の桜イベント情報も、順次公開予定だ。

SNS企画も

 また、写真共有SNS『インスタグラム』を活用した企画も実施。『#秦野桜日和』のタグをつけて投稿すると特設ページ内で画像がシェアされる(投稿詳細は特設ページ内規約を参照)。公開は4月30日(水)まで。特設ページは「秦野 桜」で検索。

高橋市長(左)に質問する日本郵便社員

地域密着の視点で意見を 市長と日本郵便社員懇談

 日本郵便(株)の社員と高橋昌和市長の懇談会が、2月13日に秦野市役所で開催された。懇談会には市内郵便局に勤務する若手含む7人が参加し、市長と意見を交わした。

 2021年に包括連携協定を締結し、市民の安全安心の暮らしの実現と、魅力溢れるまちづくりに協働で取り組む両者。この一環として、日頃から地域密着で働く日本郵便社員から勤務中に気になったことなどを聞きまちづくりに生かすための懇談会で、2023年にも実施している。

 当日は南関東支社地方創生担当部長や、市内郵便局長らもオブザーバーとして出席。若手社員らからは、「外国人サポートセンターのようなものはあるのか」「全国的にも問題になっている空き家の対策で自分たちにできることはあるか」「市制70周年のイベントで自分たちにできることはあるか」などの質問・意見が上がった。

 これらに一つ一つ丁寧に答えていった高橋市長は、最後に「秦野をさらに良くするため、これからも気づいたことを教えて欲しい」と話した。

野鳥を観察 3月9日、くずはの広場

 くずはの家(秦野市曽屋1137)が、3月9日(日)に行う「ミニ野鳥観察会」の参加者を募集している。

 くずはの広場を回り野鳥を観察するイベント。午前9時半から10時半。対象は小学生以上20人(小学2年生以下は保護者同伴)。持ち物は双眼鏡(貸し出しもあり)。申し込み・問い合わせは、くずはの家【電話】0463・84・7874へ。

自己流の墨絵。楽しむが基本スタンス

俳優の石丸さん「ネバー・トゥー・レイト」の精神 好奇心に駆られるままに

 ウインドサーフィン、登山、スキー、自転車、ピアノ、墨絵...と多趣味で知られる俳優の石丸謙二郎さん。中にはプロ並みの腕前を誇るものもあり、多才ぶりに驚かされる。そんな石丸さんを突き動かすのは好奇心。「興味が湧いたらまずやってみる」のスタンスが人生をより豊かに、楽しくしてくれるのだとか。"石丸流"の人生100年時代を生きるヒントを聞いた。

 ――熱中できる楽しみをたくさんお持ちです。

 「ベースとなるのは『海と山』。風が吹いたらウインドサーフィンを楽しんでいるが、毎回コンディションが整うとは限らない。のんびり風待ちをして過ごす人もいるが、性格的にぼーっとできないのでそんな時は自転車を漕いだり、山に出向いてクライミングをしたり。欲張ってあれもこれも楽しんでいる。よく動いて、よく食べて、よく寝る。遊びが心身の健康維持に欠かせない」

 ――37歳まで趣味を封印していたそうですね。

 「役者という仕事柄、怪我をすることができない。日焼けもご法度。自分の立ち位置を確立しなければならないという思いもあり、あえて遠ざけていた。余裕を持てるようになって、一人で楽しめるものはと考えてウインドサーフィンにチャレンジしたが、簡単にはいかない。その悔しさがのめり込むきっかけとなった。上達の早道は実戦だと教えられ、レースにも参加。10年でアマチュアのトップレベルになり、61歳の時に73・71Kmという当時の日本第2位のスピード記録を出すことができた」

 ――スキーも60歳になってからです。

 「スノーシューを履いて雪山を歩いていた時、スキーならもっと楽に動けることに気付いて。これも夢中になって練習して1日にリフト80本乗った日もあった。上達すると世界が広がって、もっと楽しくなる。今シーズンはスノーボードにも初挑戦する。5年周期くらいで自分を突き動かす何かとの出会いがある。いつも心を開いているからこそ、新たな価値観を受け入れられる」

 ――ピアノもその一つですか?

 「ウインド仲間にジャズピアニストがいて、教えてもらった。1曲だけに絞って練習を重ね、駅にあるストリートピアノをこっそり弾いたことも。指先を通して身体と音が一体化する感覚が新鮮で、ピアノの魅力を理解できた。自分とは無縁の世界だと思っていたが、やってみることが大切。年齢は関係ない。『ネバー・トゥー・レイト』の言葉通りだ」

 ――登山家なら誰もが憧れるマッターホルン登攀(とうはん)に成功しました。

 「成功率は五分五分と言われていて、体力的にも厳しいものがあったが、挑戦してよかった。実は登山から派生した趣味に墨絵がある。訪れた先で感じたことを揮毫する野筆セットをアウトドアメーカーから渡されたが使い方を勘違いし、スケッチブックを山に持ち込んで絵を描いていた。恥ずかしい思いをしたが、それが今では個展を開くまでに。うん、これはこれで楽しい」

《石丸謙二郎(71)/俳優でナレーター。登山をテーマにしたラジオ番組『山カフェ』が人気》
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NPO法人The Village 弘法山で植樹イベント 3月2日開催

 弘法山(秦野市曽屋5890の123)で3月2日(日)、NPO法人The Village主催の植樹祭が行われる。時間は午前9時30分から11時。参加無料。

 同NPO法人が、旧めんようの里の整備の一環として企画したイベント。八重桜の植樹を市民に楽しんでもらうために行われる。丹沢アルプホルンクラブの協力で当日は演奏も実施。秦野市観光振興課後援。

 草地で足元が滑りやすいため、当日はトレッキングシューズや長靴、軍手、汚れても良い服装で参加を。「美しく素晴らしい富士山を眺めながら、家族・友人で記念となる楽しい日曜日をお過ごしください」と主催者は話している。

 参加希望者は、2月20日(木)までに申込用紙を同NPO法人にメール(info@thevillage.or.jp)またはファクス(0463・20・8623)で送付する。申込用紙は、同NPO法人のホームページから入手できる。また、秦野市が2月22日(土)に弘法山公園で開催する桜の植樹祭でも参加者を募る。問い合わせは同NPO法人事務局【電話】0463・77・3880へ。