中原区版【2月21日(金)号】
作品を持つ上井さん、下の絵は急行とバスの停留所の表示板

障害者アート上井さん 「バスと電車で笑顔届け」 3月1日から初の作品展

 大好きなバスと電車の絵で笑顔を届けたい――。上小田中のボールペンアーティスト・上井(うわい)淳さん(48)が3月1日(土)から、ららテラス武蔵小杉で初めての作品展を開く。知的障害者でもある上井さんは、絵を通して人々と交流できることを楽しみにしている。

 ボールペン1本で描かれる作品は、自らが出掛けた先で見た大好きな乗り物たち。写真のように映像が記憶に残り、下描きなしのフリーハンドで描き上げる。一つの作品を仕上げるのにかかる時間は10分ほど。まるでコピーしたかのように見える同じ絵であっても、すべて手描きしたものだ。

 上井さんは、知的障害と先天的な脳の機能異常により引き起こされるという自閉スペクトラム症を合わせ持つ。2歳を過ぎたころ、会話が上手にできないことを周囲に指摘された。母・さえ子さん(73)は「乗り物図鑑が好きで、数字に強く、就学前から計算ドリルやそろばんが得意な子だった」と振り返る。大戸小、西中原中と普通学級に通い、高校は高津区の特別支援学校へ。卒業後は工場や美容室で働き、現在も週5日、クリーニング店に勤務している。

 上井さんは「休みの日には乗り物に乗って、横浜の遊園地や野毛山動物園、町田リス園などへ一人で出掛けるのが楽しみ」と話す。自分のペースが乱されることを嫌い、ときに大きな声を出すこともあるが、性格は穏やかで人の話にも耳を傾ける。

 乗り物の絵を本格的に描き始めたのは成人してから。見たままを繊細なタッチで描き、ラッピングバスなどは色鉛筆でカラフルに仕上げる。バスの行先の表示板なども細い線で丁寧に再現する。作品はほぼ毎日描き、すべてスマホで撮影して保存。現物は人にあげてしまうことも多いが、残された画像は1000枚を超える。

1日は塗り絵体験も

 上井さんの作品展は、ファミリースマイルプロジェクト主催のイベント「SDGsはぐくみじかん」の企画の一つとして実施。上井さんは「自分の絵を人前で披露するのは初めて。楽しんで、笑顔になってもらいたい」と呼び掛ける。3月1日の午前中は現地に行く予定で、その場で絵を描く姿を見せたいと意気込む。また、作品に自由に色を付ける塗り絵体験も行う。幼い子にも体験してもらいたいと、ネコなどの動物の絵も用意するという。「僕もみんなと一緒に塗りたい」と当日を心待ちにしている。

 作品展は5月11日(日)まで。4階HIS横の通路に作品が並べられる。

ホームドア内側の「発車メロディー放送ボタン」を操作する車掌

JR南武線 「ご当地メロディー」廃止へ 武蔵中原、小杉駅も

 JR東日本が3月15日(土)から南武線の「ワンマン運転」を実施する。今後は運転士が車掌を兼務し、これまで車掌が行っていた駅側からの「発車メロディー」のボタン操作ができなくなることから、武蔵小杉駅など市内7つの駅で親しまれている「ご当地メロディー」が聞けなくなるという。

 南武線はこれまで、車両先頭に運転士、車両最後尾に車掌が乗務する「ツーマン運転」を行ってきた。だがJR東日本では近年の人手不足などを背景に、より効率的な輸送を図るため、運転士がドアの開閉や発車メロディーの操作、車内放送等をすべて担当する「ワンマン運転」を導入。今後も首都圏の主要な線区で順次、採り入れる方針を打ち出している。

 これに伴い南武線では車両最後尾のホームドア内側に備え付けられた駅側からの「発車メロディー」の放送ボタンを操作できなくなる。ワンマン運転開始後は、車両の側面にあるスピーカーから乗車を促す同一のメロディーを、すべての駅で流す予定だという。

地域ゆかりの曲

 川崎市内の南武線では、この発車メロディーに地域ゆかりの曲を採用している駅が7つあり、それぞれ地元の魅力発信の一翼を担ってきた。

 武蔵中原駅では、2013年1月から、上り線で『FRONTALE2000』、下り線で『FRONTALE20000』が使用されている。この曲は、サッカーJ1・川崎フロンターレのサポーターが試合時に応援歌として歌っているもの。『FRONTALE2000』は00年に制作され、『FRONTALE20000』は01年に制作された。同駅周辺の自治会や住民からの地域活性化の声を受け、実現した。

 また、武蔵小杉駅では14年2月から、人気ロックバンドのザ・クロマニヨンズの『ナンバーワン野郎!』を使用。この曲の替え歌が、川崎フロンターレの応援歌になっており、サポーターからも親しまれている。使用が開始された日には、記念セレモニーも行われ、区役所や川崎F、JR、サポーターら関係者が出席し応援歌が披露された。

 武蔵中原駅を利用している20代男性は「毎日のように聞いていたので、これから聞けなくなるのは寂しい」と話す。

 JR東日本の広報担当者は「(今後)沿線地域の活性化につながるような、様々な取り組みを行っていければ」と話し、利用客や関係者らに理解を求めた。

#かわさき推しメシでグランプリを受賞した「ブラッスリーほっぺ」のオーナー 大森 達也さん 市ノ坪出身 60歳

「味は真心」から作る

 ○…「ほっぺたが落ちるほどおいしい洋食」「心地よい音楽」の提供を心掛ける「ブラッスリーほっぺ」(幸区)。「お腹いっぱい食べて、楽しい音楽を聴いて、また来たいと思ってほしい。盛りすぎちゃうのが玉にきずだけどね」と笑う。名物の「よくばりベーコンナポリタン」は今年、#かわさき推しメシのグランプリを受賞。「以前準グランプリだったので、結果を求めた」と語るように見事栄冠に輝いた。

 ○…店名の「ブラッスリー」はフランスの「レストラン・ビストロ・ブラッスリー・カフェ」の等級の中の一つ。かしこまらずに気軽に来てほしいという願いが込められている。2010年にオープンし、今年で15年目。「ありきたりな言い方になるけど、やっぱり料理を作っておいしいと言ってもらえるのが一番かな」。奇抜なモヒカンと強面な見た目とは裏腹に、笑顔が印象的だ。

 ○…市ノ坪出身。母が開いた定食屋の手伝いや弟の食事の面倒を見るうちに、いつしか料理の道へ。料理学校を卒業後、先輩のつてをたどって六本木のフレンチレストランに入ったのは20歳の時だった。その後いくつかのレストランを経て、地元川崎へ。地元に根差し、地域の人に喜ばれる料理を提供したいとの思いから洋食店を開いた。

 ○…クレイジーケンバンドの大ファンで、歴は20年以上。メンバーとの親交も深く、演奏をしに来てくれたり、ランチを食べに来ることもあるという。「でも(横山)剣さんはまだだから、来てくれたら壁にでっかくサインを書いてもらうつもり」と冗談めかす。その壁には「味は真心」というモットーが掲げられている。フレンチで鍛えた料理の腕をふるって、今日も真心を込めた一皿を作る。

福田市長(左)と写真に納まる生徒ら

文科大臣賞受賞を報告 上丸子小・橘高

 上丸子小学校(上丸子八幡町)と市立橘高等学校(中丸子)の生徒4人らが2月13日、福田紀彦市長を表敬訪問し、「第17回キャリア教育優良学校 文部科学大臣表彰」の受賞報告を行った。

 上丸子小は6年生の総合的学習で、「デザイン『Me』」と名付けた授業を実施。新丸子東栄会と連携して、整骨院のポスター作成やイベントの企画を行い、地域の人々と関わりながら、「なりたい自分」について考えを深めた。

 橘高校は自己の可能性を広げるカリキュラム・マネジメントを推進。2・3年生の授業で市や企業とタッグを組み、寺子屋などでの活動を通じて社会課題の解決策を探究した。

 上丸子小6年の堀内怜さんは「商店街の会長さんなどと話し合ってイベントを企画した。地域の役に立っていると実感できてよかった」と話した。橘高校3年の山田ももかさんは「寺子屋で先生を体験することで現場の課題に触れ、教員になりたい気持ちがますます高まった」と力強く語った。福田市長は「考えを共有することで社会は良い方向に進むはずだ」と期待を込めた。

写真左から平和公園の野外彫刻をヤーンボミングした作品、街路樹、かぎ編みを楽しむ参加者

平和公園で、街ナカアート かぎ編みで彫刻を彩る

 芸術と文化に触れ、平和を願う市民参加型アートフェスティバル「街ナカアート2025冬」が2月15・16日、川崎市平和館と中原平和公園で開催された。主催はコスギアート ラ・ファブリカ実行委員会(横井史恵実行委員長)。

 カラフルなかぎ編みのモチーフで平和公園の野外彫刻を包み込んだヤーンボミングが、「写真映えする」と多くの来場者の関心を集めた。編み物を通じて仲間づくりを行う「シルク・ドゥ・フィル(糸のサーカス)」(高橋三千子代表)が、町内会や老人会、民生委員のメンバーらと半年かけて作品を製作。綱島街道沿いの街路樹15本にもワンポイントで彩られ、通行人の目を引いていた。

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商店街活性化フォーラム
3月10日川崎商議所
商店街活性化フォーラム
専門家がヒント指南
個店や商店街の活性に役立つヒントや集客につながるアイデアを10の事例から学ぶ「商店街活性化フォーラム」が3月10日(月)午後2時から、川崎商工会議所2階第3・4... (続きを読む)
左上から時計回りに宮内自治会の避難所運営体験、田村会長、上平間第一町内会の防災フェア、田口会長

地域ぐるみで防災学ぶ 宮内と上平間の住民ら

 災害時に地域で助け合う仕組みづくりや地域防災力強化を目的に、各地で防災訓練が行われた。

宮内自治会

 宮内自治会として初となる避難所運営体験イベントが2月15日、宮内小学校で行われた。同自治会が主催し、地域住民ら150人が参加した。

 体育館では仮設トイレなどを組み立て、簡易担架やAEDの取り扱いを練習。校庭では炊き出しや起震車を体験した。田村二三夫会長は「有事を想定し、地域で集まることで顔の見えるつながりをつくることが大切。二次災害を防ぐためにも、訓練を通して学んでほしい」と呼び掛けた。起震車を体験した小林松子さん(87)は「立つことができないほど恐ろしかった。経験できてよかった」と話した。

上平間第一町内会

 シールラリーや工作を楽しみながら災害時の行動を体験する防災フェアが2月16日、法田寺で初開催された。同町内会が主催し、住民ら200人が参加した。

 田口ひろ子会長は「能登地震のようにいつやってくるかわからない災害に向けて、何をするべきかを体験しておくことが大切になる」と訴えた。会場として同寺を提供した住職の岸顕崇氏は「実際には想定通りにいかないこともあるが、できないことを知ることも必要」と話した。消火器体験を行った小4・女児は「本物の火は簡単には消えないと思うので、もしものときは今日の体験を生かしたい」と答えた。

アイデアを出し合う参加者

中原区地域デザイン会議 マナー向上へ意見交換 自転車事故防止の啓発に

 中原区地域デザイン会議が2月13日、中原区役所で開かれ、自転車のマナーについて、学生からシニアまでの31人が意見交換を行った。

 区民が参加し、市民意見を集約して地域課題の解決につなげていくことを目的に開かれている同会議。今年度初となった今回、中原区は自転車に関係する交通事故が県内でも多く、「自転車事故多発地域」に指定されていることから、自転車のマナー向上について区民の意見交換を企画した。

 会議冒頭で、中原警察署の担当者が区内の自転車関係の交通事故の発生状況を説明し、区役所や地域で実施している交通安全の啓発活動の紹介が行われた。

 その後、「交差点」「交差点以外の危険な場所」「駅前」と交通事故が多発しているエリアごとに参加者が分かれて、各エリアで発生する危険な状況、原因を普段の生活の中で感じたことや見たことをもとに意見を出し、啓発方法を話し合った。参加者からは「小学校でプリントを配布」「自転車購入時にチラシを配布」「シェアサイクルステーションへの看板設置」「子どもと一緒に啓発する」「子どもの声を録音して音声を流す」「ブレーキの効果音を流す」などの意見が挙がった。

 意見を聞いた板橋茂夫区長は「地域の皆さんの特徴的で今まで取り組んできたことのなかった視点のアイデアが出てきた」と話し、区の担当者は「今回出たアイデアを今後の取り組みの中に生かしていきたい」と展望を語った。

新版画、風景画の変遷 浮世絵ギャラリー

 川崎浮世絵ギャラリー(川崎区)では、4月20日(日)まで、「新版画―風景画の変遷 松亭・巴水・紫浪・光逸・江逸」展を開催する。

 新版画は、大正時代に浮世絵の伝統を受け継ぎながら、新たな技法で制作された木版画。同展では、新版画を代表する作家・川瀬巴水(はすい)をはじめ、高橋松亭、笠松紫浪、土屋光逸、石渡江逸らの作品約140点を前後期で展示する。

 歌川広重や小林清親らの作品も展示し、新版画の風景画との比較を通して、その魅力に迫る。近年注目される笠松紫浪、土屋光逸、石渡江逸の未公開作品を展示する。横浜市子安町に住み、付近の日常風景を描いた江逸の作品群は必見。

 ギャラリートークは、前期が2月26日(水)と3月9日(日)、後期が4月3日(木)と4月6日(日)に開催。各日午後2時から30分程度で、参加費無料。

 同ギャラリーの蛭田裕紀子さんは「大正期のノスタルジックな風景を楽しんで」と呼び掛ける。前期/〜3月16日(日)、後期/3月20日(木・祝)〜4月20日(日)。

抱負を語る井土市議

賀詞交歓会 vol.5

■井土清貴市議

 出身会社の富士通(株)や同社労働組合、川崎地域連合の代表者らが激励に訪れる中、初当選から3年目を迎え、「あっという間だった。政策で恩返しできるように頑張っていきたい」と抱負を語った井土氏。市民のウェルビーイング(幸福度)を議会にアピールし政策に反映していくことを訴え、民間施設へのAED設置と共に、使用できる人を増やすために学校教育に取り入れていくことを要望していると報告。産後ケア事業の拡充にも注力していくとし、「川崎市の土台をつくっていきたい」と誓った。(2月14日、ユニオンビル)

70年前の味を再現した中村さん

記者まちかど探訪 祖父母の味を中原で 下小田中「ラーメンまるみ」

 「宮城ラーメン 創業70年」―。そう記された赤い看板が目印の「ラーメンまるみ」。ラーメン激戦区として雑誌でも注目される中原区で、下小田中の道路沿いに、2月3日にオープンしたばかりの店舗だ。

 店主の中村直志さん(53)は、会社員だったが体調を崩して退職。区内の店舗で修業をした後、同店を開いた。

 なぜラーメン店だったのか。もともと祖父母が宮城県栗原で食堂を経営。そこで人気メニューだったのがラーメンだった。「店は50年前に閉店したけど、店を手伝っていた母がレシピを覚えていて、家でよく作ってくれていたのが美味しくて」と中村さん。母親にレシピを聞き、当時の味を再現。1年かけて今風にアレンジして今の味にたどり着いたという。

 豚や鶏のガラをふんだんに使った出汁に、特製醤油を合わせた「中華そば」は、やや甘みを感じるこってり系。チャーシューの代わりに脂身の少ないロース肉が入っているのも特徴だ。「すっきり味が多かった70年前に、このこってりした味を出していたのは画期的で唯一無二。祖父母のスピリットがこのラーメンに詰まっている。この味を中原区で広めたい」と中村さんは話している。

通行人にチラシを配布したメンバーら

防犯、詐欺注意を呼び掛け 指導員ら16人が新丸子で

 増加する自転車盗や特殊詐欺への注意を呼び掛けようと、中原警察署、中原防犯協会、中原防犯指導員連絡会は2月17日、新丸子駅周辺でチラシ配布や声掛け運動を実施した。

 参加したのは各団体のメンバーら16人。自転車を盗まれないために有効とされる2個以上の鍵かけや、特殊詐欺に遭わないための注意事項を記したチラシ500枚と自転車の補助錠を配り、注意喚起しながら駅周辺を歩いた。区内では、電子マネーでの支払いを指示する詐欺が増えている。中原防犯指導員連絡会の守安經子会長は「こうした活動を通し、市民の方々に自分事として考えてもらい、少しでも防犯意識を高めていただきたい」と話した。

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家計も助かる太陽光セミナー 3月16日(日) 市役所本庁舎

 「太陽光で暮らしが変わる!家計も助かるエコライフセミナー」が3月16日(日)、市役所本庁舎復元棟3階301会議室で開かれる。午前11時〜正午。主催は川崎市環境局脱炭素戦略推進室。

 太陽光発電は、光熱費の抑制や停電などの災害時の備えにも最適。セミナーでは、導入検討時に抑えておきたいメリットや注意点、経済性や補助制度など太陽光発電の専門家が丁寧に解説する。

 参加無料。定員40人。事前申込制で3月10日(月)締切。問い合わせは同室【電話】044・200・2178へ。

初めての地域活動を 2月22日 報告・説明会

 地域でつながり、活動することも人生の楽しみ方の一つ。地域の活動を知りたい、やってみたい人を対象にしたイベント「つながたりカフェ」が2月22日(土)、かわさき市民活動センター・フリースペース(新丸子東)で開催される。午後3時15分から5時。参加無料。

 中原区市民提案型事業の報告会や中原区SDCの説明会、同センター理事の小倉敬子氏による地域活動のノウハウなどが聞けるトークタイム、交流会などもあり。オンライン参加可。詳細は中原区ウェブサイト。

電話で子どもの心の声を ボランティア養成講座

 楽しいときや悲しいときなど、18歳までの子どもなら誰でもかけることができる子ども専用フリーダイヤル「かわさきチャイルドライン」。同ボランティアの養成講座が2月24日(月・祝)から3月30日(日)まで開催される。会場は川崎市教育文化会館。受講無料。

 全8回の内容で、各回専門家が講師を務め、ヤングケアラーをめぐる状況と課題、電話相談に必要なことなどを紹介。時間は各日午後1時30分から。申込み、問い合わせは同事務局【電話】080・6756・7763。

子どものスマホ安全利用 保護者向け講座

 スマホやインターネットのトラブルから子どもを守るための保護者向け講座が3月2日(日)、9日(日)、中原市民館で開催される。ともに午前10時から正午。受講無料。

 ICTメディア研究会おきらくごきらくの春日有理沙氏が講師。ネットリテラシーやネットトラブルの事例などを学ぶ。定員20人。申込み、問い合わせは同館【電話】044・433・7773。

自己流の墨絵。楽しむが基本スタンス

俳優の石丸さん「ネバー・トゥー・レイト」の精神 好奇心に駆られるままに

 ウインドサーフィン、登山、スキー、自転車、ピアノ、墨絵...と多趣味で知られる俳優の石丸謙二郎さん。中にはプロ並みの腕前を誇るものもあり、多才ぶりに驚かされる。そんな石丸さんを突き動かすのは好奇心。「興味が湧いたらまずやってみる」のスタンスが人生をより豊かに、楽しくしてくれるのだとか。"石丸流"の人生100年時代を生きるヒントを聞いた。

 ――熱中できる楽しみをたくさんお持ちです。

 「ベースとなるのは『海と山』。風が吹いたらウインドサーフィンを楽しんでいるが、毎回コンディションが整うとは限らない。のんびり風待ちをして過ごす人もいるが、性格的にぼーっとできないのでそんな時は自転車を漕いだり、山に出向いてクライミングをしたり。欲張ってあれもこれも楽しんでいる。よく動いて、よく食べて、よく寝る。遊びが心身の健康維持に欠かせない」

 ――37歳まで趣味を封印していたそうですね。

 「役者という仕事柄、怪我をすることができない。日焼けもご法度。自分の立ち位置を確立しなければならないという思いもあり、あえて遠ざけていた。余裕を持てるようになって、一人で楽しめるものはと考えてウインドサーフィンにチャレンジしたが、簡単にはいかない。その悔しさがのめり込むきっかけとなった。上達の早道は実戦だと教えられ、レースにも参加。10年でアマチュアのトップレベルになり、61歳の時に73・71Kmという当時の日本第2位のスピード記録を出すことができた」

 ――スキーも60歳になってからです。

 「スノーシューを履いて雪山を歩いていた時、スキーならもっと楽に動けることに気付いて。これも夢中になって練習して1日にリフト80本乗った日もあった。上達すると世界が広がって、もっと楽しくなる。今シーズンはスノーボードにも初挑戦する。5年周期くらいで自分を突き動かす何かとの出会いがある。いつも心を開いているからこそ、新たな価値観を受け入れられる」

 ――ピアノもその一つですか?

 「ウインド仲間にジャズピアニストがいて、教えてもらった。1曲だけに絞って練習を重ね、駅にあるストリートピアノをこっそり弾いたことも。指先を通して身体と音が一体化する感覚が新鮮で、ピアノの魅力を理解できた。自分とは無縁の世界だと思っていたが、やってみることが大切。年齢は関係ない。『ネバー・トゥー・レイト』の言葉通りだ」

 ――登山家なら誰もが憧れるマッターホルン登攀(とうはん)に成功しました。

 「成功率は五分五分と言われていて、体力的にも厳しいものがあったが、挑戦してよかった。実は登山から派生した趣味に墨絵がある。訪れた先で感じたことを揮毫する野筆セットをアウトドアメーカーから渡されたが使い方を勘違いし、スケッチブックを山に持ち込んで絵を描いていた。恥ずかしい思いをしたが、それが今では個展を開くまでに。うん、これはこれで楽しい」

《石丸謙二郎(71)/俳優でナレーター。登山をテーマにしたラジオ番組『山カフェ』が人気》
川崎市役所

川崎市教委が調査 中学7校で授業時間不足 約1900人に影響

 川崎市内の7校の市立中学校で3年生の年間授業時数が不足することが分かり、川崎市教委は生徒が卒業するまでに授業を追加するなどして補う方針を示した。今年1月に外部から指摘があり、市教委が調査のうえ、2月10日に公表した。

 市教委によると、今年1月、外部から「宮崎中の授業のコマ数が不足しているのでは」との指摘があり、市教委が同校を調査した結果、3年生の年間授業時数が19時数不足する見通しであることが分かった。そのため174校ある全市立学校の授業時数について調査した結果、新たに6校の市立中学で不足することが確認されたという。

 学校教育法施行規則は、中学校の授業の1単位時間は50分、年間の授業回数にあたる総時数は1015時数と定めている。一方で学習指導要領では授業の1単位時間について、総授業時数を維持することを前提に、弾力的な編成を認めている。

 今年3月末までの年間総授業時数が不足するのは、宮崎中(宮前区)の19時数▽有馬中(同区)の15時数▽宮前平中(同区)の10時数▽西高津中(高津区)の10時数▽稲田中(多摩区)の7時数▽玉川中(中原区)の5時数▽菅中(多摩区)の4時数。

 各校は今後、短縮授業日に授業を実施したり、午前授業日の午後にも授業を設定するなどして、不足分を補うという。

 市教委の担当課は「再発防止策として、次年度以降は年度途中に調査を行い、定期的な学校訪問を実施して授業時数の確保を確認していく」としている。

ブランドメッセージとロゴ

川崎のイメージ調査 愛着や誇り、過去最高 市、速報公表「レガシーに」

 川崎市が毎年実施している「川崎市都市イメージ調査」の直近の調査で、川崎市のイメージを「よい」と答えた市民は昨年度比で10ポイント以上アップの74・2%に達したことが、市の速報で分かった。市制100周年に向けて市が向上を目指してきた市民の「シビックプライド」も、過去最高値となった。

 市は2014年度に「シティプロモーション戦略プラン」を策定し、イメージ戦略を続けてきた。その一環として毎年、「都市イメージ調査」を、川崎市民と近隣の1都3県の住民に実施。24年度は昨年11月12日〜28日、市民2800人と近隣都市の1200人を対象にインターネットで調査した。

 まず「市のイメージ」では、「よい」と答えた市民が前年度より10・9ポイント上昇して74・2%、近隣都市住民は13ポイントアップの58・5%と、いずれも過去最高だった。自身が居住する都市への愛着や誇りの指標「シビックプライド」では、「愛着がある」が前回より0・6ポイント高い6・3、「誇りが持てる」が0・8ポイント高い5・9と、こちらも過去最高を更新した。

 自身の居住地に住むことを勧めるか否かの指標では、市民が前年度より14ポイント増の21・7で、目標値の20を超えた。自身の居住地を「訪ねること」を勧めるか否かの指標も、14・8ポイント増の23・0と、目標値の7を大幅に超えた。

 また市制100周年に向けたブランドメッセージ「いろいろって、未来。」とロゴの認知度では、市民の91%が「見たことがある」と答え、初めて9割を超えた。

 毎年3月に結果を公表してきたが、主要な指標が過去最高だったため、市制100周年の機運を高めるうえで速報として発表した。担当者は「100周年のレガシーとして、市民と共有していきたい」と話している。詳細は3月末の発表予定。

防災クイズの正解の的めがけてシュートを放つアトラクション

GO!GO!!フロンターレ

防災フェス2025開催!

 富士通スタジアム川崎(川崎区)は2月24日(月・休)、「防災フェス2025 supported by アンカー・ジャパン」を開催する。午前10時〜午後2時まで。小雨決行。入場無料(一部有料ブースあり)。

 災害時に役立つ知識や適切な行動を、川崎フロンターレと一緒に楽しみながら学び、体験できる同イベント。会場には、防災かるたなど頭を使う「ブレイン・エリア」、体を使う「フィジカル・エリア」、コミュニケーション力が求められる「コミュニケーション・エリア」の3つのエリアが設置される。各エリアでは、防災に関する様々なアクティビティが楽しめる。

 参加者はスタンプラリー形式で各エリアを回り、すべてのスタンプを集めると、豪華景品が当たる抽選会に参加できる。景品は、災害時にも役立つAnkerグループ製品。他にもアンケート回答者にサントリーより天然水、ドールより「もったいないバナナ」、川崎区役所危機管理担当より「防災啓発品」を先着でプレゼント。詳細は同所公式ウェブサイトまで。

画像はいずれも川崎フロンターレ