八王子版【4月10日(木)号】
穴水町での支援活動を報告する豆成さん(左)と質問する初宿市長=4月2日、市役所応接室

派遣職員が市長に報告 能登半島地震の支援終え

 能登半島地震の被災地に6カ月間派遣されていた市職員が4月2日、支援活動を終え初宿和夫市長に報告を行った。職員は水循環部に在籍し、現地では被災した下水道の復旧活動などに当たった豆成(まめなり)俊一さん(33)。「震災から1年と少し経つが、まだまだ(復興活動が)追い付いていないところもあった。今回経験させてもらったことを、八王子でも役立てていきたい」と支援活動で得た知見などを語った。

 派遣地は石川県穴水町で、期間は昨年10月から今年3月31日まで。豆成さんは、この春で同部に在籍して12年目を迎えたベテラン職員。昨年5月から先に派遣されていた同部の別職員とバトンタッチする形で現地入りした。

 現在も仮設住宅で暮らす住民がいる穴水町。全国の自治体から集まった職員らと共に復興業務に当たるなかで、豆成さんは専門である、下水道の復旧工事のための調査や工事発注などに従事した。

災害時の応急処置も

 報告会では、倒壊した建物がそのまま残っていたり、1階部分だけ潰れた家屋などもあったことを報告し、「地震が起こってから1年と少しだが、まだまだ手付かずの状況のところもあった」と話した。

 下水道の復旧活動に関しては、地下で水を運ぶ管路の約6割ほど(約23キロメートル)が被災していたことを説明。地盤の液状化が原因で、マンホールが浮き上がっている箇所が多数あったことや、一部で汚水がマンホール付近までせり上がっていたことから「応急処置としてポンプで汲み上げるなどして対応した」と報告した。

 また、印象に残ったことを初宿市長に聞かれ、宿泊した学生寮の提供などをしてくれた穴水町役場の職員たちのことを話した。基本的な炊事は個人で行っていたが、「被災されて大変ななか、牡蠣やブリなどのおいしい海産物を振る舞ってくれた」と思い出を振り返った。報告を聞いた初宿市長は「十分に休んだ上で、今回学んだことを八王子でも生かしてほしい」と豆成さんをねぎらった。

資源循環部は環境省から表彰

 3月17日には、市資源循環部が行った被災地のゴミに関する支援活動に対して、環境省が市を表彰した。

 対象は初宿市長と同部職員10人。2024年1月1日の地震発生後、1月6日から2月9日まで交代制で石川県の能登町や志賀町に職員が現地入り。また5月から6月にも派遣され、延べ95日間、災害廃棄物仮置場の設置運営などの活動を行った点が評価された。

全国1位を知らせるのぼり旗の前で廃食油の回収籠を手にする市ごみ減量課職員

八王子市 「ごみ少ない街」で3連覇 リサイクル率も2位維持

 「ごみの少ない自治体」の全国1位に、八王子市が3年連続で選ばれた。環境省が3月27日に発表した2023年度の一般廃棄物の処理事業実態調査結果で、八王子市は市民1人当たりの1日のごみ排出量が、人口50万人以上の都市の中で最も少なかった。リサイクル率も全国2位を4年連続で維持し続けている。

 調査結果によれば、八王子市の市民1人当たりの1日のごみ排出量は698・4グラム。前年度より28・4グラム減少し、初めて700グラムを下回った。2位の川崎市(729・5グラム)よりも31・1グラム少ない。またリサイクル率は28・0%で、1位の千葉市(34・6%)に次いで高い水準にある。担当の市ごみ減量対策課は「物価高騰により家庭系ごみが減少したことや、コロナ禍以降も事業系ごみが低水準を維持していることなどが要因として考えられるが、何よりも市民や事業者の皆さまのごみ減量・資源化意識の高さとご協力により達成できたもの」と感謝する。

市の取り組み

 八王子市ではこれまで、ごみ処理の有料化や戸別収集、資源化対象の拡大などを実施することで、ごみの減量やリサイクルに対する市民の意識向上を促進してきた。近年では株式会社ジモティーと連携した不要品リユース実証事業、スーパーや公共施設での廃食油回収事業を開始して、その機運を後押ししている。

 3年前から始めたジモティースポット八王子(北野町)での不要品リユース事業は好評で、24年度(25年2月末時点)は市民から持ち込まれ出品した2万1346品のうち2万121品が必要とする人に販売・譲渡されるなど、リユース率は94%を超えている。同期間のリユース量も90トンを超え、市のごみ減量に大きく寄与している。

 昨年1月にスタートした廃食油回収事業も徐々に回収拠点を拡充し、現在はスーパーアルプス7店舗、市施設3カ所の計10カ所で回収を行っている。これまで布に染み込ませたり、凝固剤で固めるなどして可燃ごみにするしかなかった天ぷら油などの廃食油の資源化が可能になり、各拠点での回収量も増加傾向にあるという。24年度は約6トンの廃食油を回収している(25年2月末時点)。

スマホアプリも登場

 24年10月からは、ごみカレンダーアプリ「さんあ〜る」の配信がスタート。このアプリでは、住んでいる地域の収集日をカレンダー形式で確認できるほか、分別検索機能や出し忘れ防止機能などが利用できる。また家庭用有料ごみ袋取扱店やペットボトル・廃食油回収場所の一覧などもあり現在、約2万3000人が利用して日々のごみ出しに役立てている。

 ゼロカーボンシティを宣言し、2050年に二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指している八王子市。同課は「ランキングが常に上位にいられるのは、市民や事業者の協力の賜物。今後も様々な施策により、ごみ減量・資源化を推進し、持続可能で魅力あるまちづくりに寄与していきたい」と話している。

八王子馬上弓武道推進委員会の会長を務める 馬場 浅雄さん 大楽寺町在住 71歳

「我逢人(がほうじん)」、胸に掲げ

 ○…「子どもたちに実際の体験を通して学ぶことの大切さを伝えたい」。3回目の開催を迎えた「馬上弓くらべ」も、そんな場の1つにしたいという想いがある。今会場では初開催ということもあり、関係各所へのあいさつなど会長として奔走した。「地元の方の理解と協力のおかげで開催できた。今後も地域密着で盛り上げたい」

 ○…元八王子小、元八王子中卒業。書道家だった父の影響で、幼い頃から書を嗜んだ。高校時代は医者を目指していたが医大進学への道が絶たれると、父の勧める大学に進学し、書道を専攻。本格的に書道家の道を歩み始め、父とは違う流派を学び、自身の書を確立しようと努めた。卒業後は市内の私立学校の書道教員として勤務。約40年間勤め上げた。

 ○…転機だったと振り返るのは40代で始めた少林寺拳法だ。我が子の習い事に自分も参加してみると、尊敬できる指導者と仲間に出会えた。東日本大震災発生時には「何かできることをやろうよ」と、教員や少林寺拳法の仲間たちでTシャツを作り、その収益を被災地に寄付する活動を10年間続けてきた。「出会いって大切。呼びかけに応えてくれる仲間に出会えた。被災地の人にも一人じゃない、周りがいるよって伝えたかったのかも」とはにかむ。

 ○…退職後は自宅の敷地内にあった家屋を「友隣館」と名付け、館長に就任。書道教室はもちろん、少林寺拳法の稽古場や地域サロンとして、地域の人が交流できる場をつくっている。今も続く教え子との交流や地域活動の日々で実感している言葉は「我逢人」。曹洞宗の開祖道元禅師の言葉で、人と逢うことの尊さを表した言葉だ。「動き出せば誰かに会える。これからは受けたものを返していきたい」

めだかやドットコムレコード 本気で就労を考えている人へ 事業所の説明会を開催

 就労移行支援「めだかやドットコムレコード」(子安町4の6の1 Phiビル1階A号室)が今月、事業所の説明会を行う。

 日程は4月14日(月)、16日(水)、4月19日(土)の、いずれも午後3時からと7時から。計6回。予約制だが当日空いていれば飛び入り参加も可能。「ご本人はもちろん、ご家族・ご友人どなたでも気軽にご参加ください」と担当者。

 問い合わせや予約はめだかやドットコムレコード・高山さん【電話】042・649・7402。

一日警察署長に就任した太田さん(左)と南谷さん

「特殊詐欺に気をつけて」 一日署長 児童ら啓発活動

 市内の小学校に通う2人が4月1日、高尾警察署の一日警察署長となりケーブルカー清滝駅で特殊詐欺被害防止活動を行った。

 一日署長に就任したのは、城山小学校の太田悠臣さん(8)と緑が丘小学校の南谷奏さん(7)。2人は最低気温3・9度の冷たい雨の中、同駅を利用する登山客や観光客に対し「特殊詐欺に気をつけて」と一生懸命声をかけ、啓発チラシやポケットティッシュのセットを手渡していった。

 就任の経緯は2人の習い事。太田さんは同署の少年剣道会、南谷さんは少年柔道会に通っていることから今回の声がかかり、それぞれ手を挙げた。

 太田さんは「(何度か渡しているうちに)慣れてきた。次のお客さんにも渡したい」と張り切って活動し、南谷さんも寒さに耐えながら懸命にチラシを配り、声を出した。母親によると、「今日を楽しみにしていた」という。

 この日は高尾防犯協会や高尾母の会などから約20人集まり、一緒に活動に取り組んだ。

寄付に対する感謝状を手にする廣川会長(写真中央付近)

今年も薬物乱用防止願い 陵東LC ゴルフでチャリティ募る

 東京八王子陵東ライオンズクラブ(廣川大輔会長)が主催する「薬物乱用防止チャリティゴルフコンペ」が4月3日、川口町のGMG八王子ゴルフ場で行われた。

 同クラブの発足時から26年にわたり続けているメインアクティビティ。今年は悪天候の中、約220人が集まりプレーを楽しんだ。

 今回も、参加者によるチャリティで得た一部を公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター(東京都港区)に寄付。薬物乱用防止活動のために使われる予定だ。

感謝状の授与も

 プレー後には贈呈式を開催。廣川会長から同センターの藤野彰理事長に寄付金の目録が手渡された。廣川会長は「この取り組みは陵東ライオンズの先輩たちが続けてきたもの。今期のスローガン『継続』のようにこれからも続けていきたい」と展望。藤野理事長からは寄付に対する感謝状が贈られた。

今季キャプテンを務めた大城選手

ビートレインズ 債務超過 解消を報告 参入条件2つ目クリア

 プロバスケB3・東京八王子ビートレインズが4月4・5日、今季最後となるホーム戦を行った。5日の試合終了後には同クラブを運営する(株)THTマネジメントの室舘勲代表取締役社長が、新B2=Bリーグワン参入条件の1つだった債務超過を解消を3月31日付で果たしたと来場者の前で報告した。これで、ホーム戦の総来場者数3万9000人と合わせ、参入条件2つをクリアしたことになる。

 室舘社長は「(経営体制を)5年前にバトンタッチしコツコツ頑張ってきた。当時は約2億8000万円の債務超過があり厳しい状況だったが、なんとか黒字化できた。来場者数もクリアできたので、いよいよ仮申請して2026―27シーズンから、おそらくBリーグワンに参入できると思う。今後も八王子を盛り上げられるよう一生懸命頑張るので応援よろしくお願いします」とあいさつ。会場からは拍手が送られた。

 また、今季キャプテンを務めた大城侑朔選手は「上位チームに勝ちきれないのがまだまだ弱いところだが、昨季と比べて戦えるチームになった。成長できたのは、どんな時も会場に駆けつけてくれた皆さんのおかげ。ありがとうございました」と感謝を伝えた。

 試合は東京ユナイテッドバスケットボールクラブに72―84、69―77と2連敗。2日間の来場者は2896人で、ホーム戦全26試合を通して4万4466人となった。これは同クラブ過去最高。成績は20勝30敗で全17チーム中13位。今季最後の試合は4月19・20日、アウェーで香川ファイブアローズと対戦する。

上川の里 拡張工事の完成祝う グラウンドゴルフ大会

 上川の里特別緑地保全地区広場の特設コースで3月31日、NPO法人街づくり上川(高野誠三理事長)主催の「第4回上川いきいきグラウンドゴルフ大会」が開かれ、39人がプレーを楽しんだ=上写真。

 上川3町会の住民交流を目的に開催されている大会。今回は上川の里広場と出入口の拡張工事が完了したことを祝う記念大会でもあった。参加した上川東部明鏡会の小林正光会長は「年齢を問わず誰にでも勝利のチャンスがあるグラウンドゴルフを通じて3町会の交流ができて良かった」と話し、高野理事長は「工事の完成で、より多くの市民が上川の里で行われる地域イベントに参加できるようになる。地域活性化の拠点として、引き続き利活用していきたい」と語った。

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専用の御周印帳に御周印を押してもらえる

「御周印」で日本遺産巡り むささびハウスで受付開始

 日本遺産「桑都物語」の御周印が、京王線高尾山口駅の駅舎内にある高尾山口観光案内所(むささびハウス)で4月1日から取り扱いが始まった。全国各地の文化・伝統を伝える104のストーリーからなる日本遺産を訪れた証となる。

 御周印は公益社団法人日本観光振興協会が、多くの旅行者に日本遺産を広め、実際に体験する旅を促す取り組みとして制作したもの。全国の日本遺産スポットに順次、押印場所が設けられており、都内ではむささびハウスのみ。同所には取り扱い開始前から問い合わせの電話があり、4月2日には第1号の押印希望者が訪れたという。スタッフは「高尾山は有名だが、八王子に日本遺産があることはまだまだ認知度が低い。御周印を通じて、より多くの人に知ってもらえれば」と期待を寄せている。

 御周印の押印には専用の御周印帳が必要。サイズは縦180mm、横120mm。蛇腹折で32ページあり、このうち28ページに押印可能。1ページにつき一つ御周印を押してもらえる。表紙は「扇」と「花」の2種類のデザインがある。価格は各2000円(税込)。押印手数料は1回300円(税込)。

 全国の御周印押印場所は同協会のホームページで確認できる。

市街地に掲出されたフラッグ(撮影:ナカサ&パートナーズ)

八王子市×都立大 「そめる」が都知事賞 東京屋外広告コンクール

 市が都立大と連携し2022年から23年にかけて実施した「そめる」プロジェクトが3月17日、第14回東京屋外広告コンクールの第2部門「街並み(商店街や通り)を構成する屋外広告」で東京都知事賞を受賞した。

 同コンクールは、東京の美しい景観を創出する優れたデザインの作品を表彰するもので、景観形成に重要な役割を担う事業として1998年から東京屋外広告協会が隔年で開催している。

 「そめる」プロジェクトは、2022年に八王子市の中心市街地に「桑都テラス」と「東京たま未来メッセ」がオープンしたことを機に、来街者へのおもてなしと回遊性の向上を目的に実施したもの。22年9月から1年間、東西の新たな施設を結ぶ道路上に歓迎フラッグや案内サインを設置して街を彩った。

学生がデザイン

 フラッグなどのデザインは、市が同大学ヴィジュアル・コミュニケーション・デザインスタジオに依頼し官学連携で制作。プロジェクト名には八王子の伝統文化である「染め物」と、まちの発展に向けた新たなスタートを意味する「初める」という二つの意味が込められている。

 当時学生たちを指導した菊竹雪さん(東京都立大学名誉教授/グラフィックデザイナー)は「八王子の『八』をテーマに、藍と白の2色を基調とし、染めのにじみを表現することをフラッグデザインの方向性として定めた。そこから学生たちが学年の垣根を越え、自主的に意見を出し合いながらデザインを決定していった」と振り返り、「計画にとどまらずデザインしたものが実際に掲出されたことは、学生にとってかけがえのない貴重な財産になったと思う」と手応えを語った。

 担当の市まちなみ景観課は今回の受賞を「学生たちと菊竹先生の熱意あってこその成果」と述べ、掲出に協力した商店街などの関係者にも感謝の意を表した。「八王子の伝統や文化、地域資源を再発見し、新たな景観を創出できたと感じている。プロジェクトの成果を、今後のまちづくりにおいても活かしていきたい」と話している。

今年はお稚児さんも参加した

花まつり、華やかに

 お釈迦様の誕生日を祝う「八王子花まつり」が4月3日、桑都テラス(中町)で行われた。主催は同実行委員会。雨の中、約50人が集い灌仏会法要を行った後、八王子市仏教会の小島正存名誉会長があいさつ。続いて、八王子芸妓衆の奉納舞や西川古柳座による車人形演舞が披露され、お祝いムードを盛り上げた。

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ひよどり山に弓の音 響く 八王子馬上弓くらべ

 伝統的な儀式の流鏑馬を気軽なスポーツとして楽しもうと誕生した「馬上弓くらべ」が4月5・6日の2日間、八王子ひよどり山キャンプ場を会場に行われた=写真。

 「北条流鏑馬(やぶさめ) 八王子城・滝山城 馬上弓くらべ大会×日本歴史伝統文化」と題した催しで、今年で3回目。主催は八王子馬上弓武道推進委員会(馬場浅雄会長=人物風土記で紹介)。姉妹都市である小田原市との市民交流事業として行われており、希少な日本在来の和種馬に乗るのも特徴の1つ。5日は競技会が行われ、選手である騎者は和装に身を包み、日ごろの鍛錬の成果を披露した。

 多摩市から訪れた武田元さん(80)は「乗馬経験があるので楽しみに来た。馬上で弓を引けるのはすごいこと。選手の技術に感服。今後も開催して、大会が洗練されていくことを期待している」と話していた。

 6日は馬上弓くらべのデモンストレーションが行われ、ルール説明や騎者、馬の紹介など解説付きで競技への理解を深める機会となった。このほか、鈴や扇などを携えて演舞を行う馬上舞や居合なども披露され、日本の伝統武道を感じる2日間となった。

 馬場会長は「皆さんに喜んで頂けた。大会を重ね、軌跡を残せた気がする。今回の反省点を含めて、次回開催を検討していきたい」と手応えを話していた。

白杖をもって暗闇の施設内へ

西RC 暗闇体験で多様性感じて 明大八王子中高生を招待

 東京八王子西ロータリークラブ(山口覚会長)が3月9日、明治大学付属八王子中学・高等学校の生徒有志14人を対象に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク体験事業」を行った。

 この事業は、港区にある体験型ミュージアム『ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」』を訪れ、多様性を体感し、対話を通して互いを理解し、尊重しあうことの大切さを学ぶことが目的。

 同施設は、視覚や聴覚に障がいがある状態を体験できる。生徒らが参加した「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、完全に光を遮断した「純度100%の暗闇」の中で、視覚障害者のアテンドによって、白杖を頼りに歩いたり、サッカーや玉入れなどに挑戦。視覚以外の感覚を研ぎ澄まし、他者とコミュニケーションを行い出口を目指した。

 山口会長は「体験中はすべて言葉でコミュニケーションしなければならないのでコミュニケーション力がつくように感じた。生徒たちにも気づきがあったようで、暗闇から出てきた後の顔つきが違った」と話していた。

20周年の感謝を述べる芝会長

桑都LC 結成20周年を祝う 関係者招き記念例会

 市内の奉仕団体「東京桑都ライオンズクラブ」(芝憲司会長/以下、桑都LC)が4月1日、大和田町の料亭「とうふ屋うかい」で結成20周年記念例会を開いた。当日は市内外のブラザークラブをはじめ、同クラブが所属する330-A地区の森亮介ガバナー、元地区ガバナーの石井征二さんら多数の来賓が出席して、終始和やかな雰囲気の中で節目を祝った。

 あいさつに立った芝会長は「20周年という記念の会だが華美な催しをするのではなく、当クラブらしい宴席を設けさせていただいた。おいしい料理を召し上がっていただきながら、クラブの思い出や今後の活動などについてご歓談いただければ」と話し、出席者に感謝を述べた。

 この日は新入会員の入会式も行われ、社会人会員2人と学生会員3人に森ガバナーから「極東の星」がデザインされたライオンズクラブのバッジが手渡された。森ガバナーは新入会員に「星のように輝いて奉仕活動を」とエールを送った。

 桑都LCは2005年に発足。青少年育成事業を中心に、市内の他クラブと合同で行う献血や募金、清掃活動などの地域に根差した奉仕活動を展開している。

初宿市長(左)に大会の結果を報告した田中さん(中央)と長田トレーナー=4月4日・本庁舎応接室

パラ・パワーリフティング 日本女性初 100kg達成を報告 市内在住の田中秩加香(ちかこ)選手

 日本工学院八王子専門学校で3月2日に開催された「第25回全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会」の女子79kg級で、市内在住の田中秩加香さん(41)が日本新記録となる100kgを挙げて優勝。大会結果を初宿和夫市長に報告するため、4月4日に市役所を訪れた。

二重のハンディ

 パラ・パワーリフティングは、足などに障害のある選手が台の上に横たわり、上半身の力でバーベルを持ち上げるベンチプレス競技。1964年からパラ五輪の正式競技になっている。

 田中さんは視覚と下肢の二重のハンディがあり、車いすを利用している。4年前、コロナ禍の運動不足解消を目的にジムへ通い、視覚障害者のガイドヘルパーをしている長田洋平トレーナーに勧められた運動種目の一つがベンチプレスだった。田中さんは当初、「たくましい人がするものというイメージがあり、自分に向いているとは思わなかった」と振り返るが、長田さんにトレーニングメニューを組んでもらい、徐々に重量が挙げられるようになっていく過程を「面白い」と感じるようになったという。

 一方で「障害があると競技の準備を整えることから大変」という思いもあり、続けるか悩んだが、長田さんから無理強いされることなく「やってみましょう」と言われたことが背中を押した。

 22年から本格的に競技に取り組むようになり、長田さんとの二人三脚のトレーニングで記録は右肩上がりに急伸。1年後に初出場した全日本選手権では73kg級で80kg、2度目の全日本では79kg級で95kgを挙げていずれも優勝。今大会では、ついに日本人女性初となる100kgの大台を挙げる快挙を成し遂げた。

ロスパラ五輪に焦点

 長田さんと市長表敬に訪れた田中さんは「地元会場で開かれた大会で公式に100kgを達成することができてうれしい。これを励みに今後も記録を伸ばしていきたい」とあいさつ。初宿市長から投げかけられた競技や日頃の練習についての質問に笑顔で答えた。

 体調不良やスランプもありパリパラリンピック出場は逃したが、「考えられる原因を洗い出し、一つずつメニューを組んで取り組んだ」という長田さんのサポートもあり、今回の快挙につながった。「(ロスパラまで)3年ある。じっくりと技術を磨いてロス出場を目指したい」と力強く語る田中さんに、初宿市長は「希望が叶うよう、活躍を期待している」とエールを送った。

工藤夕貴さん凱旋 八王子エルシィでショー

 八王子出身で歌手・俳優の工藤夕貴さんが4月20日(日)、八王子エルシィで「ロス・インディオス&工藤夕貴 スプリングディナーショー」を開催する。

 往年のムード歌謡を奏でるロス・インディオスと、情感豊かな歌声で魅せる工藤さんによる豪華なステージが楽しめる。28年ぶりに発売したシングル「父さん見てますか」のほか、「あゝ上野駅」「別れても好きな人」などのヒット曲のほか、演歌やラテンなど幅広いジャンルを披露する。

 公演は昼夜2部制(13時〜、18時〜)。A席1万8000円、B席1万4000円(料理・ドリンク・税サ込)。詳細、申込みは【電話】042・623・2111またはウェブサイトで受付中。

誉田屋のワンポイントが入っている

誉田屋源兵衛(こんだやげんべい)の帯展 17日から きものにしわ

 八幡町の「きものにしわ」が4月17日(木)から20

日(日)まで、店内で京都室町の帯の老舗「誉田屋源兵衛」の作品を集めた展覧会を行う。

 伝統や常識にとらわれず、アートとしても海外から注目を集めている誉田屋源兵衛の帯。電話予約者には特製ハンドタオルを進呈(数量限定)。

 時間は10時〜18時(最終日17時)。(問)【電話】0120・152・980。

寺田団地の未来は ケアカフェ 4月15日

 毎回テーマを決めて、講師に学ぶ「ケアカフェかたくら」の第109回が、4月15日(火)に片倉町1丁目町会片倉時田ホール(片倉町101)で開催される。参加無料。オンライン参加も可。医療法人社団「永生会」などで組織する実行委員会の主催。

 今回のテーマは「寺田団地のまちづくりをクリニックの立場から」。グリーンヒル寺田に住み、団地内にある「クリニック・ゼロ」の看護師でもある殿塚美幸さんが、高齢化の進む団地でできることや、思うことなどを話す。

 時間は午後7時から9時まで。興味のある人は同実行委員会【電話】042・673・5002、または永生会・湯浅さん/yuasa@eisei.or.jpまで要申し込み。

シルバー人材センターとボランティアセンターが同じ建物内に同居する

移転施設をお披露目 シルバー人材とボラセン

 八王子市シルバー人材センターと八王子市社会福祉協議会のボランティアセンターが並木町の旧横山事務所に移転し、4月1日から業務を開始した。5日にはお披露目を兼ねたオープニングイベントが催され、多くの来場者で賑わいを見せた。

 移転は両施設の機能集約と連携強化による市民サービス向上を目指し行われたもの。2階建ての1階がシルバー人材センター、2階がボランティアセンターとなった。

 オープニングイベントでは施設の内覧や事業紹介のほか、日本ろう者劇団のワークショップ、福祉施設による模擬店などが行われた。初宿和夫市長や関連団体らが出席する式典も開かれ、シルバー人材センターの園部正範会長は「利用者にとって明るく楽しい場所となり高齢化社会を支えていきたい」、社協の赤澤将会長は「地域参加の推進拠点として地域活動の活性につながれば」とあいさつした。