ー地域に必要とされる企業であり続けるためにー おかげさまで大倉山の地で創業50年 不動産のことならオークラハウジング

不動産業に注力

　「応援してくれる人がいてね」（椿代表取締役）という不動産部門は、企業の設立から一年後には同社の主要事業としての道筋をたどる。以来、街の変遷を見守りながら不動産の仲介や賃貸、戸建分譲・注文住宅事業、住宅リフォーム事業、不動産コンサルティングなど、数々の関連事業を手掛けていった。

　1981年には東急東横線「大倉山」駅すぐそばの立地（１階にファミリーマート）に本社ビルを新築し、現在も本社機能を有する。

　また、本社ビル新築の前後には、焼肉レストラン椿々亭や喫茶南蛮館・麻雀館いーぐるをオープンさせるなど、地域に新たな風を提供し続けた。

　企業として発展を遂げる過程でも、常に胸に抱いてきたのが、「建築ならびに不動産のあらゆるニーズに応える」姿勢。安全・安心・安価をモットーに、住まいの小修理から分譲などを通じ、地域社会の発展と便益の向上に努めてきた。

五習慣

　同社には草創期より経営理念として、今でも大切に受け継がれている「五習慣」がある（下表）。

　この五習慣に、椿代表取締役、椿健太郎専務取締役をはじめ、社員皆の想いがつまっている。

　「地域のために」。この方針は同社の社会貢献としても表れる。

　創業10周年時には、高齢者福祉生活協同組合が誕生したのを機に、同社は巡回入浴車を寄贈し、当時、全国の市町村で普及し始めた寝たきりの高齢者を対象とした在宅式入浴介護事業に関し、横浜の取組みを支援した。

バブル危機乗り越え

　椿代表取締役によると、経営危機を迎えたのはバブル崩壊時。「自社物件を抱える過剰投資の状態にあったが何とか乗り切った」と振り返る。以降、物件を抱え過ぎないよう在庫を調整するなどのノウハウを確立し、一歩一歩、着実な事業を進めることで地域とともに歩む企業として成長してきた。

　創業30年の年、2004年には、やはり地域のニーズに応えるかたちで、ＮＰＯ法人つばき駅前保育園（椿健太郎理事長）を発足させた。

　「身近な地域に、もっと保育所があったら」。切実な声に寄り添うかたちで、「働くお母さんを全力で応援しよう」と横浜市認可保育所・つばき駅前保育園（港北区大倉山1丁目4の5【電話】045-543-6700※見学実施中、問い合わせを）を設立し、運営を始めた。保育園の場所は大倉山駅から徒歩2分。屋上園庭からは電車が見えることから、大喜びの園児も多いという。ヒップホップ、習字、英語の課外レッスンの設定もある。

「グルメ館」構想も

　創業50年を迎えた今、新たに構想を練っているのが、グルメに特化した施設の建設。「ここでは、おいしいものを揃えられたら。そう考えると夢があるよね」（椿代表取締役）。本社の入るビルの隣には既に用地の取得を済ませており、3階建てのビルを予定している。あとは着工、2025年春（予定）の完成を待つばかりだ。情報は2024年11月7日時点。

関係重視し、これからも

　「人情のあるこの街で、これからも多くの方々との関係を深めていけたら」。自社の歴史にこれまで培った人間関係を重ね、目を細める椿代表取締役。また、同社の設立年に生まれた椿専務取締役は「地域の皆様に支えられてきた企業であることを胸に、これからも恩返しの気持ちで努めていきたい」と力を込める。

　半世紀の節目を迎えた同社は、これからも街の変化、期待の声に耳を傾け、創業以来の合言葉「地域に必要とされる企業をめざして」を念頭に、社風のひとつでもある柔軟な発想でさまざまな事業を続けていく。