柔道競技「固(かため)の形(かた)」で全国3位になった(教道館所属、舞岡高校柔道部コーチ) 佐久間善大(よしひろ)さん 矢部町在住 27歳
世界へのチャンス 逃さない
○…3度目の出場で手に入れた世界大会へのチャンス。2度、4位を経験して悔し涙を流した。「4位のときは周囲からすごいと言われたけれど、今回はおめでとうと言われて重みを実感した」。来年2月のアジア大会、5月の世界大会の選考会で1位になれば本大会への出場権を得られる。「今はとりあえずひと安心」。全国3位という結果は中間地点でしかない。
○…東海大学出身。柔道は中学1年生のときに部活動で始めた。もともと剣道をやっていたものの、友人から誘われ見学した柔道部の気迫に圧倒された。「かっこいい、自分も先輩たちのようになりたい」。憧れから始めた柔道。入部して数カ月は筋肉痛が続いたが「やめたいと思うよりも楽しい方が強かった」と笑う。「背負い投げの瞬間は何とも言えない、特別な感覚」。その魅力にどっぷりと浸かっていた高校2年生のとき、日々の練習の負荷がひざと腰にかかり故障。歩くのも辛いけがだった。「部に残っても仲間の迷惑になるだけ」と判断し、1カ月のリハビリの後に退部。挫折だった。落ち込み、逃げ出したくなることもあったが、そんなときに両親が「近くで柔道できる場所を探したら」と背中を押してくれた。自宅の近所で道場を見つけ、再び柔道が生活に戻ってきた。
○…固の形を始めたのは4年前。もともと寝技が得意で挑戦してみたところ、初出場した関東大会で2位に入賞。手応えを感じ「やってみようかな」と踏み出した。現在は所属する教道館道場と舞岡高校の柔道部でコーチを務める。「いつもは選手よりも指導者の顔の方が多くて」。稽古以外では、競技に臨むときの厳しい表情とは一変して、子どもたちと一緒に笑い合う。
○…目標は母校の先輩である井上康生選手。「強い人には投げられても怖くない。戦っていても信用できる。人間関係と同じ」。世界という夢の舞台に向け、心身を鍛える日々が続く。
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