文部科学大臣優秀教員表彰を受けた日野中央高等特別支援学校の教諭 小島 明さん 保土ケ谷区在住 55歳
「在り様はひとつではない」
○…企業就労を通じて、社会に貢献できる生徒の育成を目的とする高等特別支援学校。現在、週に8時間、ビルメンテナンスの授業を受け持つ傍ら、地域支援コーディネーターとして、学校と外の生活を結びつける役割を担う。今回の受賞に「特別なことは何もしていないけれど、日頃の活動が評価されたのでは」と驚いた様な表情を見せる。
○…大学卒業後すぐ教諭になった。小学校勤務の後、「色々な経験がしたい」と特別支援学校を希望。配属されたのは上菅田特別支援学校。障害の重い学級を担当した際、当初はどうしたらいいのか分からなかったという。しかし、「同じ時間を過ごしていく中で、勘違いかもしれないけど何かが分かった気がした」。時間の経過と共に、徐々に意思の疎通が図れるようになった。そうした経験を積み重ね、生徒1人ひとりの多様性を受け入れることができるように。長く障害児教育に携わってきた今、「笑顔もできることも1人ひとり違う。在り様はひとつではない」と穏やかに語る。
○…学生時代はバレーボールに夢中になり、高校時代は180センチの長身を生かしてアタッカーとして活躍。県大会でベスト4に入る程だった。教諭になろうと決めたのも「大好きなバレーボールを生かして、部活の顧問がやりたかったから」。今でも当時の仲間とは仲が良く、ジャズを聴きに行くこともある。
○…今の学校に着任して5年。地域支援コーディネーターとして授業に出られない、学校に来られない生徒たちへの対応や、しかるべき機関との連携を図る。その際も、生徒や保護者の話を聞き一緒に解決方法を考え、自立を促していく。学校では、いじめや体罰など様々な問題が叫ばれているが、「支える言葉やかばう言葉など、人と人とのコミュニケーションが大切」と語る。教諭として「生徒が卒業してからも笑顔で会える人になりたい」と胸に秘めた想いを語った。
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